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小説家に憧れるゾンビだった僕が、ヒトの形に戻れた日のこと #わたしをかたちづくったもの
1年前のあの日、僕は小説家ワナビ―でした。いや、もう少し正確に言うと、小説家に憧れるゾンビでした。
そんな僕ですが、今では胸を張って「小説家です」と言えます。というか、言います。そうなれたきっかけが、昨年10月の逆噴射小説大賞でした。
「小説の冒頭400文字を投稿して一番続きが気になるもの書いた奴が優勝」という面白いレギュレーションの小説大賞だったんですが、400文字という短さ、そして「冒頭だけで良い」という手軽さから、多数の作品がnoteに発表され、多くのパルプスリンガーが世に放たれました。
え、「パルプスリンガーってなに?」だって? パルプ小説を書く人たちのことだよ。え? 「パルプ小説がなにかわからない」? だよね。
パルプ小説という言葉は造語であり、逆噴射聡一郎という人物の連載コラム「パルプ小説の書き方」が発端だと認識しています。
曰く、「パルプマガジン」──低質な紙を使用した、安価な大衆向け雑誌の総称──を語源とした造語。つまりパルプ小説とは大衆向け小説全般を指すことばであり、特に誰でもが気軽に書いて良いし、誰でもが気軽に読むというコンセプトの小説です。
逆噴射先生の考え方をしたためたコラムに共感した人々は自ら「パルプ小説を書いている」と自称するようになり、いつしかそんなパルプ小説を書く者たちは、パルプスリンガーと呼ばれるようになりました。
▼重点▼
そんな逆噴射先生のコラムが一部無料で公開されています。
小説家だけでなく、文章書きの方は必見。この機会にぜひ。
話を戻します。
再掲ですが、1年前、僕は小説家ワナビ―でした。いや、もう少し正確に言うと、小説家に憧れるゾンビでした。
5年前にひょんな縁からKADOKAWAの名のもとに本を出すことができたんですが、その後なーーーんにも書けなかった。一度は夢であった小説家になれたのに、小説家であることができなかった。
成功体験により高くなった自意識と、裏腹になにもやれない焦り、苛立ち、嫌悪。そこに押し寄せる、成功体験の中の失敗体験、後悔、労働、ストレス。
そういった色々なものにヤラれてしまって、いつしか「小説を書きたい」というエネルギーは枯渇し、「小説を書かなきゃ」という焦りだけが残り、そしてそこから目を逸らすように別の制作活動に打ち込んだりして。
そこに居たのは「かつて小説家であったなにか」であり、虚無の暗黒に飲まれて死ぬことも生きることもできないただのゾンビでした。今思えばホントに遠回りしたもんだなぁと思います。
そういうわけで5年くらいゾンビをやってたんですが、そんなときふと目に飛び込んできたのが、上述の逆噴射先生のコラムでした。
小難しいことは考えず、とりあえず一人称で書け。5ツイートに収まるくらいの長さからで良い。誰かたったひとりで良いから読者を見つけろ。そいつのためだけに書け。そんで自信満々で公開しろ。
そんな風に、実践メソッドと心構えの両面から、ゾンビの頭蓋に穴をあけ、腐った血液を全抜きし、代わりにMEXICOの風のように熱い血液を注ぎ込んでもらった。そんな気持ちでした。
そして折よく始まったのが、冒頭触れた逆噴射小説大賞です。これ本当にタイミングが神がかっていて、僕がゾンビからヒトの形に戻ったのが9月の終わり。で、逆噴射小説大賞が始まったのが10月の頭だったんですよね。
ヒトに戻りたての僕は迷い迷い小説を書き、そしてありがたいことに多くのリアクションを貰えて、徐々にヒトとして、小説家としての自己を得ることができました。
残念ながら1作品も予選突破すらできなかった僕ですが、今でも碧空戦士アマガサをはじめとした小説作品やコラムを書き、そしてパルプスリンガーとして色々な友達、仲間、ライバルと切磋琢磨していられるのは、逆噴射先生のおかげで小説家に戻ることができたからだと思っていますし、今の僕がいるのは逆噴射小説大賞のおかげです。
逆噴射小説大賞2019
🌵今年も開催予定。noteで小説を書いてCORONAを奪い合う!🌵
— ダイハードテイルズ広報局 (@dhtls) September 10, 2019
🌵ダイハードテイルズが自主開催するパルプ小説の祭典「逆噴射聡一郎小説大賞2019」の参加要項は、2019年10月1日にアップ予定です!🌵
去年の結果はこちらから:https://t.co/UKv7T9Eujrhttps://t.co/826Oi3yBCj pic.twitter.com/ojVE5LmoHR
あれから1年。小説家ワナビ―も、元小説家も、現役小説家も、なんでもない人も、竜巻のように巻き込んで500本以上のセカイをnoteに顕現させたこのイベントが、今年も開催されます。
今回のレギュレーションが前回と同じなのかはわかりません(「変えるかも!」との発言もあったし)が、またたくさんのパルプ小説が世に生み出されることでしょう。僕はそれが楽しみで仕方ない。
誰しも一度は、なにかを空想したことがあのではないでしょうか。愛と希望の物語でも、逆に血と硝煙渦巻く世界でも、淡々と"仕事"をこなす物語でも、剣と魔法の物語でも、なんでもいいんです。
この機会にぜひ、それを顕現させてみませんか。一緒に楽しみませんか。
10月からの熱い1か月を、心から楽しみにしています。
(´ω`)。oO(今回は1本くらい、一次選考抜けたいなぁ)
▼この記事は、以下のテーマに乗っかる形でお送りしました▼
▼宣伝:僕が今連載しているパルプ小説です▼
仮面ライダーに影響を受けまくったオリジナルの変身ヒーロー小説。
天気雨と共に現れる怪人を、傘で戦う白銀の戦士が薙ぎ倒す!
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![桃之字/犬飼タ伊](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/4977743/profile_c2d9ceb23e352a9f3b2a356f8451c9b1.png?width=600&crop=1:1,smart)