【予告】刻命戦隊クロノソルジャー #刻命クロノ
僕らを助けてくれたのは、赤い革ジャンのおじさんだった。
崩れゆくビルの中、瓦礫をその背で受け止めながら、おじさんは自分の腕時計を外して僕に投げ渡す。
「それ持って、妹と逃げろ」
そして──おじさんは血を吐きながら、力強く笑った。
「今日から、お前がレッドだ」
***
3年前、世界は常夜に包まれた。
煌々と満月が輝き続ける、時の止まった夜空の下で、人々はそれでも平穏に日々を過ごしていた──表向きは。
満月と電灯に照らされた街、その裏側にわだかまる常闇はその力を増し、さまざまな悪意を孕んで膨らんでゆく。
暴漢暴徒野生の獣、窃盗障害薬物殺人。あらゆる犯罪の温床となった常夜の街の裏側。その地に人ならざる者が棲みついていることに気付く者は少ない。
怪人<ヤミヨ>。人々を時に連れ去り、時に喰らい、時に殺す、常夜の元凶<刻王>の手下たち。それらは陽の光を奪うだけでは飽き足らず、光溢れる表の街を侵略すべく暗躍していた──しかし!
希望は、潰えていなかった!
怪人たちから人々を守るべく、立ち上がる者たちがいた!
目の眩むような眩しき陽を、抜けるような青空を、生い茂る緑の木々を、暖かな木漏れ日を、芳しきあの春を──各々が胸に抱く希望を取り戻すため、彼らは人知れず戦い続ける。
これは、時を刻むのをやめた時計を再び動かし、太陽を取り戻すべく戦う、5人の若者たちの物語である!
さぁ、その命に刻み込め!
彼らの名は──
刻命戦隊クロノソルジャー
2019.12.21 Wake,up!
***
よくきたな🍑
そういうわけで、ていたらくヒーロータイムno.3、『刻命戦隊クロノソルジャー』の連載をはじめます。明日から! 既に予約投稿にぶっ込んだぜ!
碧空戦士アマガサは平成の、装震拳士グラライザー(68)は昭和のライダーをリスペクトした作品でしたが、今回のクロノソルジャーはその名の通り戦隊ものリスペクトでお届けします。
群像劇、エンタメ、そしてドラマ。「ライダーは見るけど、あっちは子供向けだしなー」とか言われがちな戦隊モノですが、「全然そんなことはないぞ! むしろ人間ドラマは戦隊の方が濃いぞ!」という思いがありまして、そういうあたりをぶつけていけると良いなーなんて思っています。
なお、プロローグと第一話冒頭は一度投稿しておりますが、連載としてお届けする際の管理の都合上、再度お届けする形になります。具体的には以下の通り。
・明日投稿のプロローグは10月末に投稿した400文字に書き下ろしをプラスしたものとなります。
・第一話part1は一度投稿した1600字の焼き増し(誤字脱字修正版)となります。
そういうわけでご了承下さい。既に読んだことある方はもう一度楽しんでいってね!
更新頻度としては、グラライザーと同じくだいたい1500〜2000文字程度で、2,3日に1partずつお届けする予定です。感想はハッシュタグ #刻命クロノ で呟いてね!
おうえんよろしくおねがいします!