世界一役に立たないスペイン語講座 ~左に!という挨拶~
「こんにちは、タツー」
PCやスマホで何かのシステムにログインすると、そんな感じで挨拶されることがある。
この場所なのでタツーと書いたが、現実にはフルネームが表示されるのだ。しかも姓→名でなく名→姓だったりする。
時におはようございますだったり、こんばんはだったりするのだが、つまり「こんにちは、太郎山田」ということになる。
挨拶と呼び捨ての組み合わせがなんだかしっくりこない。あと太郎山田などとは呼ばれないし、フルネームで呼ばれることすらなかなかない。
本当は「Hi John!」みたいなことだと思うのだが、「こんにちは、太郎!」とは何かが違う。直訳が過ぎると言うものだ。
いっそ「おぅ、タツー!」「よぅ、山田!」くらい砕けていたほうがこっちも気が楽である。そうであれば、「おぅ、イスキエルダ!」とか名前をつけて返事をする気にもなろうというものだ。
ところでイスキエルダといえばスペイン語だそうで、何を隠そう聞かれてませんが、私はかの言語に関心がある。それは敬愛するスカパラがメキシコなどのスペイン語圏に縁があるからであり、ラテンな感じに憧れるからだ。
それはさておきイスキエルダだが、「左」という意味である。
左側に、とか左に、とか言いたいときは、「a la izquierda(ア ラ イスキエルダ)」だ。
ワタシにはもう、「あらイスキエルダ(ごきげんよう)」に見えてしょうがない。
左だ。イスキエルダは左にいる。ごきげんようと挨拶すれば間違いない(はずだ)。
左とくれば、次は右だろう。
右はデレーチャ(derecha)だ。
デレーチャも人名に見えてくる。
「あらデレーチャ(こんにちは)」
きっとイスキエルダは、背筋の伸びたきりっとした女性だろう。デレーチャからは親しみやすい印象を受ける。
モダンでクールなデザインのシステムだったら、イスキエルダと名付けよう。暖色系でデザインされたシステムだったらデレーチャだ。
ということでワタクシ、PCに「あらイスキエルダ(又はデレーチャ)」と呼びかける用意がございます。
「おぅタツ―!」では女性っぽくないので、「あらタツ―」とか呼びかけてくれるシステムを、どなたかつくってくれまいか。
スペイン語圏のみなさま、PCに向かって「右に」または「左に」と話しかけている人がいたらワタシです。ただの挨拶ですのでお気になさらずお願いします。
それでは皆さまごきげんよう。