ショートショート【文章問題】
午前5:30
起床
午前5:40
朝ご飯を食べる
午前6:00
歯磨きをして着替える
午前6:10
今日の持ち物を確認しながらテレビを見る
午前6:30
家を出て高校に向かう
午前6:50
家から最寄りの駅に到着して電車に乗る
午前7:50
高校の最寄りの駅に到着
友達の[りかさん]と合流する
午前8:00
高校に到着
以上が[たかし君]の毎朝の行動です。
たかし君の[お母さん]はたかし君が家を出てから40分後に、たかし君が今日の授業で使うはずの教科書を忘れていることに気づきました。
お母さんは時速50キロの車で移動することができます。
次の問に答えなさい。
問1
たかし君はどうしてこんな遠い学校まで通っているのでしょうか?
問2
たかし君のお母さんが忘れ物をたかし君に届けるのは何時何分になるでしょうか?
答え
問1
たかし君はりかさんと保育園の頃から幼馴染でした。
家も近くて毎日のように一緒に遊んでいました。
りかさんが同じクラスのヤンチャな男の子からちょっかいかけられてる時にはたかし君が助けたこともありました。
ところが高校にあがるとき親の都合で別の町に引っ越さなければいけなくなりました。
高校も元々通う予定だったりかさんと同じ高校ではなく引越し先の町にある高校なります。
たかし君はそれがとても嫌でした。
なぜならたかし君はりかさんのことが大好きです。
幼馴染として一緒にいるうちに友達としてではなく異性として好きになったのです。
付き合うことができたらどんなのにいいか、ずっと一緒にいたい、そう思うようになってきたのです。
ただ告白をすることによってもしかしたらこの関係が崩れるかもしれない。
りかさんはたかし君のことをどうおもっているのかわからない。
ただの友達としかみていないのかもしれない。
そういう不安もあり幼馴染としての関係を続けることしかできませんでした。
付き合えなくてもいい、ただりかさんのそばにいれればいい。
そう思ったたかし君はたとえ遠くてもりかさんと同じ高校に通うことにしたのです。
りかさんとたかし君がどうなるかはこの先の夏祭りで分かりますがその答えはまだ出さないでおきます。
問2
高校まで遠いのでお母さんは面倒くさくて教科書を届けるのをやめました。
教科書を忘れたたかし君は隣の席の女の子に見せてもらうことになりました。
その様子を見たりかさんはなんだか心がチクチクしました。
今までたかし君のことをただの仲の良い幼馴染と思っていたはずなのに。
他の女の子と一緒にいるのを見るとなんだか嫌というかモヤモヤする。
何だろこの気持ちは…
問3
りかさんが本当の想いに気づくまでどのくらいかかるでしょうか?