19通目 手紙について
手紙はどうして、もらったらうれしいのに、出すときは「もらったら嫌かな」と思うんでしょう。
手紙は、靴箱に入っているときも、ポストに入っているときも、休み時間に机にあるのも、中身を見なくても胸が躍るものでした。
わたしは今日、用事に出て、明日には自分が手紙みたいになって遠くへ行きます。
行っている間も書きます。(追記:わたしが行く遠くより、あなたの方がずっと遠くにいるように思います)
本当の手紙も出したいなと思うときがあります。
便箋選びはどうしよう。花の花びらにたくさん字が書けたら、すごく大切に思っていることが伝わりそうなのにな。
そういうことを考えて、文房具屋さんにいる時間が長くなります。
気持ちは簡単には届かないから物語があるんでしょうね。
素敵な物語になりますように。行って参ります。
二〇二一年十一月十八日
11.729光年彼方へ枯渇しても愛を湧かす
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難しいです……。