グラフでわかる2年でFTP300W(5.5倍)になったサラリーマンのトレーニング【その0】準備編
こんにちは、たたみすです。
サラリーマンとして働きながら、どのように自転車のトレーニングを積み、FTP300W(PWR5.5)を達成したのか。
その秘密をお話しします。
このシリーズではサラリーマンが三十路から始めてもトレーニング次第で強くなれる・アスリートになれる可能性ががあること。
強くなって楽しくサイクリングできるようになること。
これを伝えていきたいです。
今日話すこと
初回はグラフのFTPの推移を見ながらどれくらい伸びたのかお話しします。
2回目以降で具体的なトレーニング内容などに触れていきたいと思います。
まずは、図をご覧ください。
これは僕のパワーの推移を表したものです。
この後パワーの推移を見ながら、どのようなトレーニングを行った結果こうなったのかを今後の第2回以降で解説していきます。
自己紹介
改めて自己紹介をします。僕のハンドルネームは「たたみす」です。
僕は関東で活動しているクライマーで、
2021年に自転車を購入してから現在の2024年までヒルクライムレースに参加しています。
年齢は32歳で、サラリーマンをしながらホビーレーサーとして楽しんでいます。
簡単な経歴ですが、2022年には富士ヒルでシルバーを獲得、2023年には年代別優勝を果たしました。
そして今年2024年には選抜に出場してプラチナを獲得しました(ボロボロでしたが)
他にもレースには出場していますが、中規模の年代別レースであればほぼ確実に優勝できるほどの実力までになりました。
今年からは選抜エキスパにも出場しており、三十路のクライマーとして頑張っています。
グラフを見る
では、改めてグラフを見てみましょう。
グラフを見返してみると、パワーが順調に伸びています。
ざっくり言うと1年でパワーが50Wほど伸びたという計算になります。
これだけの成果を出すためには、質の良いトレーニングを積む必要があります。
では、グラフの話はここまでにして僕がトレーニングに目覚めたきっかけの話をします。
トレーニングに目覚めたきっかけ
僕が最初にトレーニングに目覚めた理由は、強くなりたいという欲望からでした。
人間は「強くなりたい」「速くなりたい」と思う強い気持ちがなければ努力を続けるのは難しいものです。
僕が最初に自分のFTP(最大持続出力)を測ったのは2021年10月ですが、自転車を始めたのはその半年以上前の2021年3月です、グラフ外の時期の話をしますね。
2021年春頃、この時はまだパワーメーターを使っておらず、スピードメーターと心拍計だけでトレーニングをしていました。
いわゆる一般的なホビーサイクリストというわけです。
では、なぜトレーニングを始めて速く走りたいと思うようになったのか。
そのきっかけは、荒川CRでの体験でした。
荒川には上級者や速いサイクリストがたくさんいて、初心者の僕をすごい勢いで追い抜いていくわけです。
それが悔しくて、「もっと速くなりたい!」という気持ちが芽生えたわけです。
これがトレーニングを始めた一番の理由です。
また、この頃はYouTubeやニコニコ動画で強いサイクリストの走りを見て、「自分もあんな風になりたい」と漠然と憧れていました。
そんな中、僕が所属するチーム「RICE ON!!」の創設者であるコーヤマさんと一緒に走る機会がありました。
コーヤマさんは本当に強くて、一緒に奥多摩を登ったのですが、登りで僕が瀕死のとき、「心拍Z2」「自分のペースで行きます」と言って、軽々と登っていったんですね。
その姿を見て、さらに「自分もあんな風になりたい」と感じてトレーニングを本格的に始めました。
これが2021年から2022年です。
トレーニングとパワーの関係
次に、トレーニングとパワーの関係を見ていきます。
まず2021年10月、僕のFTP(最大持続出力)は213Wでした。
僕は体重が軽いのでPWR(パワーウェイトレシオ)は3.8倍とすでに4倍に近い数字になっていました。
体重が軽い分、パワーは213Wでも比較的高いPWRになっています。
当時は減量どころかおそらく筋肉で増量できています。
その後、トレーニングを始めて1ヶ月でFTPは238Wに増加しました。
この時はまだ荒川サイクリングロードが主な練習場所で、
コロナで在宅勤務が増えたこともあって毎朝仕事前に自転車を漕いでいました。
この頃は週に3日で1日あたり50kmを2時間くらい走り、その間ひたすら200Wで走り続けることを目標にしていました。
この時点では、特にトレーニングの知識はなく、「200Wで走る」という単純な目標だけを設定していましたが、
これが結果的にSST(持久力強化)トレーニングになり、FTPが伸びるという効果を得られたわけです。
今思い返すと知識もない中これができたのは「ラッキー!」だと思います。
その後、2022年の2月に落車して自転車に乗れない期間が2ヶ月ほどありました。
そのためパワーは一時的に落ちましたが、再開した5月にはほぼ元の状態に戻り、6月にはFTPが過去最高の246Wになりました。
4月から6月頃には富士ヒルに向けてZwift(オンラインサイクリングアプリ)も本格的に導入して、トレーニングの質を意識するようになりました。
この変化がFTP向上の大きな要因だったと思います。
その後、少しトレーニングが停滞し、FTPが一時的に下がったものの、
2022年10月には257Wに達し、PWRは4.5倍を超えました。
この頃から、積極的にヒルクライムレースに参加するようになりました。
FTPが4.5倍に到達した理由はZwiftを使ったトレーニングの質の向上です。
トレーニング日数を週4〜5日に増やし、距離ではなく時間、感覚ではなく数値(TSS)でトレーニングを管理するようになり、トレーニングの質が飛躍的に高まりました。
※TSSについては別の機会に詳しく説明しようと思います。
さて、そんなこんなで2023年末にはTSSの管理を本格的に始め、自分なりのトレーニング方法を確立しました。
この時期には、トレーニング日が週5~6日に増え、ほとんどをZwiftを使ったパワートレーニングに費やすようになりました。
その結果、外での乗り込み時間は減ったものの、Zwiftでの高強度トレーニングに力を入れるようになり、短い時間でパワーを上げることに成功しています。
また、2023年の夏から秋にかけて、外で何時間も走り込んでいたことが、
思いがけず低強度の基礎走として役立ちました。
FTP向上を目指すトレーニングを繰り返した結果、
2023年春にはFTPが294Wに到達し、PWR(体重あたりのパワー)は5.2倍を超えました。
その後も同様のトレーニングを続け、2023年10月にはFTPが300Wを超え、PWRも5.5倍に達しました。
この記事のシリーズ化と今後
年末にこの記事をシリーズ化していく予定です。
以下の内容について書いていくつもりです。
僕の実体験とログから図や数値を引っ張ってきてエビデンスをまとめる必要があるため、1記事執筆に最低でも1週間はかかると思います。
のんびりお待ちください。
グラフでわかるトレーニング
(Z2)ベースライドの重要性
(Z3, 4)SSTの重要性
トレーニングで重要なこと
目標パワーと具体的なトレーニングルーティン
高いパフォーマンスを維持する食事・栄養
番外:FTPは重要ではないが重要であること
最後に
現在(2024)では平日はほぼ毎日Zwiftでパワートレーニング、土日どちらかはロングライドのようにメリハリをつけたトレーニングを行うようにしています。
また、FTPも上がりづらくなってきたので別のトレーニングに力を入れています。
.
今回はざっくりと2年でパワーが100W近く上がったよ〜という内容でした。
次回は具体的なパワートレーニングをどのようにこなしてきたかを見ていこうと思います。