畳の本質とは?
畳はご存知のように家の部屋に敷いてある床材として、古くから使われて来ました。しかし、日々、畳を扱っていますと、本当に畳は床材としてのみの存在なのか?と考えてしまいます。
例えば、畳にはゴロンとなれるのですがフローリングにはゴロンとなりにくい意識があるように思います。畳の歴史は古く、1300年以上前から使われていることが分かっています。ただの床材というだけでは済まされないのではないか?というのが今回の疑問の出発点です。
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先月の1月11日に、仲の良い畳店の方々と伊勢神宮に行ってきました。伊勢神宮では、ご存知のように「木」をとても重要に考えられています。それは「式年遷宮」にも顕れています。
式年遷宮は20年に一度、社殿を建て替える儀式です。伊勢神宮外宮にある式年遷宮記念せんぐう館に行かれるとよく分かるように、朽ちていく木を新しくするとともに、文化や技術や伝統を新しい世代に受け継いでほしいという想いがあるそうです。
その想いは「常若(とこわか)」という言葉によって今に受け継がれています。私が行った1月11日、伊勢神宮内宮では儀式が予定されてまして、早朝、青青とした畳表が荷車で運ばれているのを見ました。
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荷車もですが、青青とした畳表を使わなければならない理由が伊勢神宮には当たり前のようにあるということをとても嬉しく思いました。受け売りですが、伊勢神宮では変えていくことと変えてはいけないことが明確に定まっているということです。
話を戻しますと、そのような経緯から私は畳が床材以上の本質があると感じていました。そこで、私が考えるよりAIに考えていただきました。
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畳と常若の関係性
「畳」と「常若(とこわか)」には、日本の伝統的な価値観に根ざした関係性があります。
1.畳とは?
畳は、日本の伝統的な床材で、藺草(いぐさ)を編んだ畳表と稲わらやボードを重ねた畳床から作られています。畳は時間とともに変化し、使い込むほど味が出る一方で、古くなると交換する文化があります。
2.常若とは?
「常若」とは、古代から伝わる日本の思想で、「常に若々しくある」ことを意味します。これは、時間の経過とともに古びたものを廃し、新しいものに更新し続けることで、その本質を永続させる考え方です。
例えば、伊勢神宮の式年遷宮(20年ごとに神殿を建て替える)が代表的な例です。
3.畳と常若の関係性
畳もまた、「常若」の考え方と深く関係しています。畳は時間とともに傷みますが、部分的に「畳表の張替え」や「畳の交換」を行うことで、空間を新しく保ちます。この更新のサイクルが「常若」の概念と一致しており、日本の住文化において、畳が単なる床材ではなく、循環する生命感を持つ象徴ともいえるのです。
4.畳文化に見る常若の実践
畳の張り替え:古くなった畳表を新しくすることで、新鮮な香りや清潔さがよみがえる。
畳の交換:一定の期間ごとに畳そのものを新調し、空間の清浄さを保つ。
自然素材の循環:畳は天然の藺草(いぐさ)や稲わらを使用し、廃棄後も自然に還るため、持続的な循環を生む。
5.まとめ
畳の定期的な更新は、日本の住まいにおける「常若」の実践そのものです。単なる消耗品ではなく、交換することで新しさを保ちつつ、伝統を継承するという日本人の価値観を体現しているのです。
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私が説明するより素晴らしい解答を言ってくれました。1つ、思うことが昔に比べ神社等に行かなくなり、常若の思想や宗教観が希薄し、モノとコトが存在する意味というのが解りづらくなっているということです。
宗教観が強い時代は、芸術的にも素晴らしい時代であることが多いです。
私は伊勢神宮に行き、ものづくりの奥深さを感じ、畳をつくる者の一人として勇気づけられた想いがあります。
畳は床材、畳はファッション、畳は芸術品、いろんなことがアリな時代ではありますが、畳を替え新しくすることで、変えてはいけない本質を永続させているということが言えると思います。
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最初の質問に戻りますが、畳の本質とは何か?
(常若の思想にもあるように)
それは、日々の生活を常に若々しく健康的に送ることを願う生命感のある敷物、と言えるのではないでしょうか。