【編集長のひとりごと#1】私たちのような小さな出版社と書店さん
昨日は主人と逗子から根津へ遊びにいきました。
かねてから会いたいなぁと思っていた『ひるねこBOOKS』さんに会いにいくために(以下ひるねこさん)。
私たちのような小さな出版社の本は、書店の棚に並ぶだけでも一苦労!だって、新しい本は“1日に300冊”も生まれているのだから。※ざっくりですけど
『アタシ社』のことを知らない人は業界内でもまだまだ多い。
さらに『社会文芸誌ってなによ?』とか、『たたみかたってどういう本よ?』というのは瞬時に伝わりにくい。本に出てくる人は芸能人やタレントではないし、有名な思想家やジャーナリストも出てこない。それゆえ、棚に置いてもらえるまでに3重、4重の壁があります。
でも、これでいいのです。
こういう本が創りたいと思ってしまったのだから。
うちの会社は主人が営業をしているのですが、たまに私も営業についていきます。書店員さんに本を見てもらって、本の説明をするためです。私がモゴモゴと『正しさと……正しさが……』とか言ってる間に、パラパラと本がめくられていってしまいます。
『うちではこういうの売れない』と言われることもありますし、30秒で『いいですね!』と言ってもらえて、注文書にハンコをドンッと押されることもあります。営業って、ドラマチックです。
ひるねこさんとの出会い
ひるねこBOOKSさんは、繋がりのあった書店さんを除いて、初めてTwitterで『たたみかた』のことをつぶやいてくれた書店さんでした。
どれだけ嬉しかったことか。
そんなこんなで『絶対いつか遊びにいくのら!』と思っていて、満を持して根津に行った……というわけです。
先日、何かの記事で書かれていましたけど(大体うろ覚え)。
私たちみたいな小さな出版社はメールやSNSではなく、たった一回の握手を大切にしないといけない。書店さんとも、読者さんとも。本当にそうだな、と思いました。
生産者の顔が見える本かぁ。
ひるねこさんは根津駅から歩いて5分くらい。お店の名前通り猫関連の本、そして児童書、美術、衣食住、北欧の5ジャンルを中心とした本を揃えた、とにかく素敵な本屋さんでした。
ひるねこさんの店主・小張さんは元児童書の出版社で働いていたそうです。優しい笑顔で、もう本当に本が大好きなんだなぁ!というのが、たたずまいから伝わってきます。
お店全体が小張さんが創り上げた1つの宇宙(ほし)のよう。こんな素敵なところに『たたみかた』は置かせてもらっているのだなぁ、としみじみしました。お店をひとめ見れてよかった。ちょっぴりほこらしい気持ちです。
ひるねこさんで、ずっとほしかった絵本を買って帰りました。一昨年、死んだおじいちゃんのことを思い出しました。おじいちゃんはどこへ行ってしまったのだろう。
芋甚のアイスモナカが美味しかった