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【セミナーレビュー】「サロン経営とお金」超初級編

開催日:2024年6月21日
講師:株式会社Grus Japan 代表取締役  乾 千鶴さま


みなさんはサロン運営をざる勘定(何も考えずにお金を使うこと)で行っていませんか?何も考えずにお金を使うことは「経営」ではなく「趣味」の領域です。一生自己流でお金を管理している状態が続くと、自発的に考え行動するスタッフが育たず自分の自由な時間がやってきません。

本セミナーでは、経営者やサロンオーナー向けに、経営の基盤を支える7つの重要な要素について詳しく解説されました。現代のビジネス環境で求められる変化への対応力、財務と経理の役割、全体像の把握、目的に基づく資金管理、予算の組み立て、経営方針の明確化、そして行動への転換について、具体的な事例と共に説明がありました。

経営の進化と変化の重要性

経営者は毎年20%の変化を目指すことが重要です。現状維持は衰退を意味し、競争の激しい環境では生き残ることが難しくなります。組織内での変化には抵抗がつきものですが、経営者が変化の目的を明確に伝え、スタッフの理解と共感を得ることで、組織全体が一丸となって進化を遂げることができます。コミュニケーションを大切にし、スタッフと経営者の間のギャップを埋める努力が求められます。

財務と経理の区別

財務と経理の違いを理解することが重要です。経理は過去の支出を管理し、財務は未来の必要資金を管理します。この区別を明確にすることで、経営者はより戦略的な判断を下すことができます。オーナーは財務を、スタッフは経理を担当することで、効率的な運営が可能になります。適切な管理により、経営の透明性と効率性が向上します。

全体像の把握

経営の成功には全体像の把握が不可欠です。特にサロン経営では、全体像を見据えた仕組み化が重要です。例えば、財務管理、人事管理、顧客管理などの6つのシステムを設定し、これらを連携させることで効率的な運営を実現できます。全体像の把握は、サロンの長期的なビジョンとミッションを支える基盤となり、経営の一貫性を保ちます。

目的に基づく資金管理

サロンワークでは、すべての支出がお客様の満足度を高めることを目的としています。勘定科目を利用して各支出の目的を明確にすることで、資金管理の透明性が向上し、効率的な運営が可能になります。アルミホイルやガーゼなどの物品も、お客様へのサービス向上のための重要な資源として捉えます。経営者は、各支出の目的とその効果をスタッフと共有し、全員が一貫した目標に向かって努力する環境を作り出すことが求められます。

予算の組み立て

前年度の実績を基に予算を組み立てますが、柔軟性を持たせるために若干少なめに設定することが推奨されます。これにより、予期せぬ支出や新たな投資機会に対応できます。毎月の仕入れや経費はスタッフに任せ、経営者は戦略的な判断に集中します。定期的な見直しと調整も重要です。適切な予算管理は、サロンの健全な運営を支える柱となります。

経営方針の明確化

ミッション、ビジョン、バリュー(価値観)を明確にすることが不可欠です。これらは経営の指針となり、日々の業務や意思決定に一貫性を持たせます。例えば、ミッションとして「お客様の満足度を最優先にする」、ビジョンとして「地域で最も信頼されるサロンを目指す」、バリューとして「常に高いサービス品質を維持する」「チームワークを重視する」といった方針を設定します。経営者がこれらの方針をスタッフと共有することで、組織全体が同じ目標に向かって進むことができます。

行動への転換

学んだ知識やアイデアをすぐに実践に移すことが重要です。自社の状況に合わせてカスタマイズし、オリジナルの経営スタイルを築くことで競争力を高められます。迅速な実行と結果の確認、必要な修正を加えることで、経営のスピードと柔軟性が向上します。セミナーの参加者に対しては、個別相談を通じて具体的なアドバイスを提供し、行動への転換を支援することが重要です。

このセミナーでは経営の基盤を支える7つの重要な要素について、具体的な事例を交えながら詳細に解説されました。経営者は、これらの学びを自社の状況に合わせて実践し、持続可能な成長を実現することが求められます。変化を恐れず、全体像を把握しながら、明確な目的と方針のもとで資金管理や予算組みを行い、常に行動に移すことが、成功への鍵となります。これらの要素を適切に組み合わせ、実践することで、サロンや企業の長期的な成功と発展が実現できるでしょう。


下記は乾 千鶴さまの公式LINEです。
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