白熱の2次ラウンドを生観戦!!スロベニアVSオーストラリア戦【雑感】
一生に一度、訪れるかわからない”ワールドカップの自国開催”。
金銭面的に元々パスするはずでしたが、じわりじわりと欲がでてきて観戦することに決めました(笑)
やはりバスケを愛する者として、この機会を逃してはいけない。
わざわざ旅費や宿代を用意して観戦にくる方々が多い中、地元開催という大きなアドバンテージは活かさなアカンです(笑)
そんなこんなでたまたま取れたチケットがまさかの今大会屈指の好カードである【スロベニアVSオーストラリア戦】でした!!
東京五輪では銅メダルを争った因縁の対決、スロベニアとしてはリベンジとグループラウンド進出の係る大事な一戦。
終始興奮しっぱなしだった熱戦を振り返っていきます!!
◇試合結果
◇スロベニア勝利!リベンジ成功!
共にFIBAランクはトップテン内に所属し、スロベニアとしては格上であるオーストラリアですが、終始オーストラリアのお株を奪うDFとボールムーブで圧倒。
インサイドもサイズではオーストラリアが多少上回っているものの、リバウンドに対する意識の高さからチップアウトが多く、そういった泥臭い部分も前半からしっかり努められていた印象です。
オーストラリアらしくないミスを誘い、スロベニアのペースで試合は展開されていきました(^▽^)/
◇”提督”ルカ・ドンチッチ
こいつホントにヤバい。画面通して観る以上にヤバい。
オーストラリアは初っ端からドンチッチにドリブルを突かせないようにしつつパスも出させないために”ハードショーDF”とダブルチームで囲い込みますが、その上からオーバーハンドでパスをバシバシ通してきます(笑)
結局上から通されてディフレクション狙いのハズも”すべてが裏目”となり、スロベニアの優秀なシューター陣が気持ちよく3Pを決めてきました。
しっかりDFを引き付けて高い位置にいながらも目線からさらに遠いアングルへパスを入れる奇妙なテクニックに驚嘆(笑)
DFの出方をみながらギリギリまで粘り、ペイントエリアで待つ選手に身体と目線を向けてるはずが、そこをキャンセルしてウィングポジションの選手へ空中にいながらパスを通していたのは理解不能でした(笑)
またOFでは、ドンチッチ特有のヌルヌルっとペイントエリアに侵入していくドリブルで生み出したズレからファールを大量に獲得し、FTは9/10で沈めてきます。
しかもドンチッチのドリブルは生で観るとスゴく感じますが、ポゼッションごとにリズムを絶妙に変えているんですよね(;'∀')
そしてステップを踏み始めれば”ピタッと止まる”ため、思わず手がかかってファールを吹かれる。
こいつどうやって止めんねん,,,(;´・ω・)
ドンチッチと言えば世界トップクラスに”後出しじゃんけん”(DFの出方を見てプレーの切り替えができる)が上手い選手で、これは画面を通して観る以上にヤバさを肌で感じました(笑)
おまけにこの試合ではDFでブロックを披露したり、ベースラインドライブに対しても身体を寄せてコース潰したりと攻守の両面で存在感を発揮。
そして4Qにはオーストラリアの心を砕くドンチッチの代名詞”ディープスリー”でチェックメイト(^ω^)
ドンチッチのプレーを生で観れたことは一生擦ってくわ( *´艸`)
◇オーストラリアはなんでその作戦にしたん??
さっきドンチッチのとこでも書きましたが、何故にオーストラリアは”ダブルチーム”を仕掛けるDFに出たんだ❓
個人的な見解としては、”ドンチッチに何点取られても良いから他の4人ガッツリ抑える"がマストだと思っていたのですが、オーストラリアはむしろドンチッチを抑えるDFをしていて、逆の作戦に出ていました(笑)
結局ルカ提督にとっては自分にDFを二人引き寄せる好都合な状況になり、得意の上からパスを通せるので中外気持ちよくオフェンスが展開できてしまう状況に…。
NBAでもドンチッチが所属する「ダラス・マーべリックス」が負ける時のパターンに、ドンチッチ個人の得点しか伸びなくてズルズル点差がつくことが多いです。
オーストラリアのようなIQの高いチームがまさかこのような作戦に出るとは思わなんだ…。
◇進化し続けるスロベニアバスケ
私自身スロベニアのバスケを観るのは東京五輪以来ではありますが、確実に進化の道を辿っております(^ω^)
以前はドンチッチにオフェンスの展開が集中し、本人の若さも相俟って詰め将棋のように攻め手を抑えられることがありました。
しかしながらドンチッチのいない時間帯におけるボールムーブであったり、ドライブの仕掛け、コーナースリーを作る動きは間違いなく最高でした👏
このオーストラリア戦でもドンチッチが下がっている時間帯に点差を詰められず、DFではオーストラリア得意の”カッティング”に対してスペースを潰すDFが完璧に決まりました(;´・ω・)
何よりインサイドでアドバンテージを与えないよう終始身体を張り続けた”マイク・トビー”の活躍【18pts. 12REB】は誤算だったはず(笑)
ドンチッチに依存しすぎることのなくなった現在のスロベニアなら、決勝ラウンドまで進めるのではないかと期待してます(^_^)v
進化の止まらないスロベニア、要チェックや🔥
◇オーストラリアの”核”となるガードコンビ
停滞続くオーストラリアでも存在感を発揮していたのはやはり”パティ・ミルズ”と”ジョシュ・ギディー”のガードコンビ。
ベテランのミルズはリバウンドから積極的にボールプッシュを仕掛けてリズムを作ろうと奮闘。
ボールプッシュに対して身体をぶつけるDFで転ばされていたのにファール吹かれなくて何個か可哀想なのもありつつでしたが(笑)
OFではドライブからのキックアウト⇒コーナーに移動して再びパスを貰って3Pやベースラインドライブから中でストップし、ダイブしてきた味方にパスを出したりと欲しい場面で常に得点に絡む活躍。さすがはベテラン🔥
身長185㎝と小柄でありながら2mある選手からリバウンド時にボールを奪うシーンは唸りました(笑)
身体は強いししっかり飛んでリバウンドにも絡むしでとても勉強になるプレーの応酬でした👏
一方今回初の代表戦でインパクトのある活躍を魅せていた”ギディー”もチームハイを記録してオフェンスを牽引【25pts 】。
しかし前半ではスペースのない所へ無理なドライブを仕掛けてターンオーバーをしたり、狭いコースへのパスでまたもターンオーバーを誘発しまくりで若さがでちゃいましたが(笑)
それでも3Q後半にてギディーのドライブを活かすためにスペースを広げて、持ち前のトップスピードに入るまでが早いドライブと柔らかいフィニッシュにより得点を重ねました。
201cmという高身長ながら、いつの間にかペイントエリアに切り込んでいるあのスピード感で来られると、DFは止めようがありません(笑)
ドンチッチとは対極にいるタイプだな~と思いながら二人の比較を楽しんでおりました(笑)
4Q入り辺りでトランジション時にすかさず別アングルのコーナーに待機していたミルズへ超速のパスを通したときは目が追いつきませんでした(;^ω^)
あの時は点差追いつくと思ったんですが流れを掴み切れず…。
しかしまだ20歳と伸びしろ曲線ありすぎのギディーは「オクラホマシティ・サンダー」の未来を担うホープ。
個人的には”今期大ブレイク不可避”な選手の一人であります('ω')ノ
◇世界トップクラスプレイヤーやブースターから見えてくる日本に足りないモノ
世界のトップクラス帯に君臨する選手達は”バスケの基本的な部分”に対しての鍛錬度が違います。
リバウンド時のボックスアウト、ルーズボールに飛び込む執念、リングアタックをさせないよう常にボールマンの前へ張り付くDF。
どんなカテゴリーの選手であっても”意識と質の高さ”を肌で感じました。
また、ドンチッチ、ミルズ、ギディーの特に3人は”ドライブ”時において”身体を当てながらリングアタック”が超上手い【フィジカルコンタクト】。
ユーロステップ等といったテクニックを使うにしてもまずは”コンタクト”ができなければ、結局リングに離れた位置でゴニョニョ動いてるだけでシュートもファールもありません(笑)
あとは”スペーシング”の取り方。
スロベニアはトップの位置でドンチッチがボールを持ち、ウィング3人はサークルの外、センターのみ中の形を終始徹底。
今回オーストラリアがドンチッチに対してダブルチームを仕掛ける作戦に出ていますが、その時にウィングの選手はボールマンへ”不用意に近づかない”よう待機していました。
ドンチッチがトラップにハマったと思って助けるために近づきそうですが、それはかえって”パスコースを失くし”、”DFをもう1人引き付ける”という最悪の展開になるので、余計なプレーになってしまいます(笑)
でもBリーグですら間違った選択により詰まる場面をちょいちょい見かけるので、これからの伸びしろに期待>゜))))彡
また、海外からのブースター達の”リアクション”も最高でした(笑)
キングスブースターだとお馴染みの”グッドディフェンス”や”フリーを作ってのアシストパス”といったプレーに会場全体で沸くあの感じです(笑)
応援時のコールも団長を中心に点呼を取り、クラップと独特なリズムで選手を後押ししていたのは面白かったですね😊
あとは審判のジャッジに対して立ち上がって抗議をしていたのは日本で見れない光景だったので新鮮でした( ´∀` )
(※でも立ち上がるのは流石に後ろのお客さんに迷惑かとも思うので、日本では真似されては欲しくないかな~w)
やっぱり”自然発生的に起きる応援”は、会場全体で試合を作っている感じがしていいですね~🌞
今回の日本代表の試合もそうですが、アレが”スタンダード”になっていくとバスケをお茶の間に連れ込めそうです( ̄ー ̄)ニヤリ
◇まとめ
これだけは心底伝わって欲しいのですが、この”沖縄アリーナ”という日本バスケの聖地と呼んでしかるべき場所を生み出したのは紛れもなく「木村達郎」氏【沖縄バスケットボール㈱社長であり、琉球ゴールデンキングス創設者※前社長】の功績がとてつもなくデカい、デカすぎるということ。
こうやってワールドカップを誘致し、ドンチッチを初めとするNBAプレイヤー達を拝む機会を作り出した多くの方々へは心より感謝申し上げます。
私はこの体験を”一生擦っていく”とここに誓います(^ω^)
ーFinー