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<全米ヒットチャート:#21-30 Collection>#010 「煙が目にしみる」から「本命はおまえだ」まで1959年から1960年までのNo.1ソングを曲名だけ駆け足で。

<前回のBobby Darinについての補足から>
前回の拙稿#009は、最高位21位の10曲目、Bobby Darinの「Clementine」(邦題:いとしのクレメンタイン)(1960年4月18日付から2週連続で最高位21位)について触れましたので、いちおう、1960年代に突入、ということにはなりました。が、分量4,700字の大半を、結局、The ChipmunksとDavid Seville(Ross Bagdasarian)に費やしてしまいました。そのため、最高位21位曲の保持者、Bobby Darinについてはそれほど触れませんでした。

ということで、前回申し上げた「もう少し補足」を。Bobby Darinは、Top Pop Singlesによれば、ニューヨーク州ブロンクス出身の、ポップ/ロックンロールのボーカリストであり、ピアニスト/ソングライターであり、エンタテイナーです。前回もお伝えしましたが、The Top 50 Artists by Decadeの1955-1959で43位、The Top 50 Artists by Decadeの1960-1969で21位で、1950年代後半から60年代にいたる時期の人気アーティストであったことが分かります。

Bobby Darin - Dream Lover (1959)

連続ではありませんが9週でNo.1を記録した超ビッグヒット「Mack The Knife」(邦題:匕首マッキー)が彼の最大のヒットソングですが、その次の彼のビッグヒットは1959年6月8日付で最高位2位の「Dream Lover」でしょう。先ほど「ソングライターでもある」としましたが、「Dream Lover」はBobby Darinのペンによるものです(The Paris Sistersもカバーしていて彼女たちの「Dream Lover」は1964年7月4日付で最高位91位になっています)。また、ビッグヒットの3番目とすることができる「You're The Reason I'm Living」(邦題:君のための僕)(1963年3月16日付から2週連続最高位3位)も作詞作曲はBobby Darinです。

Bobby Darin - Splish Splash (1958)

彼の初めてのミリオンセラー「Splish Splash」は1958年8月4日付で最高位3位とこれもビッグヒット。ソングライター・クレジットには、Bobby DarinとJean Murrayとの連名が確認できますが、「Jean Murray」は、Murray Kaufmanとその母、Jean Kaufman。母親の名前もクレジットされているのは、Murray Kaufmanの母親Jeanの言葉にヒントを得て曲を書き始めたからとのこと。

また、Bobby Darinは、The Rinky-Dinks名義で「Early In The Morning」(シングル盤のソングライター・クレジットにはWoody Harrisの名も)を1958年8月11日付で最高位24位とし、Buddy Hollyも「Early In The Morning」を1958年8月25日付で最高位32位までヒットさせています。

Jan & Dean - Clementine (1959)

ところで、そんなソングライターの才もあるBobby Darinの「Clementine」は、いわゆるスタンダード曲。Bing Crosbyの「Clementine」(Best Selling Retail Records (East Coast)で、1941年11月29日付で最高位20位)がすでにヒットを記録していて、Jan & Deanの「Clementine」も1960年3月7日付で最高位65位となっています。日本では、アメリカ民謡「雪山讃歌」として知られていますが、ソングライタークレジットには、Bobby Darin盤では先も名前の出たWoody Harris(作詞)(Top Pop SinglesではPercy Montroseの名)、Jan & Dean盤ではJan Berry/Dean Torrenceの名前を見ることができます。

Elvis Presley With The Jordanaires - Stuck On You (1960)

さて、この曲と同時期(1960年4月18日付からの2週)のNo.1は、1960年4月18日付は、Percy Faith And His Orchestraの「The Theme From "A Summer Place"」(邦題:夏の日の恋)が9周目のNo.1、そして、そのNo.1の座を1960年4月25日付で奪ったのが Elvis Presley With The Jordanairesの「Stuck On You」(邦題:本命はおまえだ)でした。

No.1ヒットに関しては、前回触れたのがThe Chipmunks With David Sevilleの「The Chipmunk Song」(1958年12月22日付から4週連続No.1)。この曲からPercy Faith And His Orchestraの「The Theme From "A Summer Place"」までの期間には18曲のNo.1があります。これをざっと紹介して、今回は、ペンを置きます。

<No.1曲を1960年4月の「本命はおまえだ」まで、取り急ぎ、一気に>
1959年1月19日付から3週連続No.1はThe Plattersの「Smoke Gets In Your Eyes」(邦題:煙が目にしみる)、1959年2月9日付から4週連続No.1は Lloyd Priceの「Stagger Lee」、1959年3月9日付から5週連続No.1はFrankie Avalonの「Venus」、1959年4月13日付から4週連続No.1はThe Fleetwoodsの「Come Softly To Me」(邦題:やさしくしてね)、1959年5月11日付でNo.1はDave "Baby" Cortezの「The Happy Organ」。

The Platters - Smoke Gets In Your Eyes (1958)

1959年5月18日付から2週連続No.1はWilbert Harrisonの「Kansas City」、1959年6月1日付から6週連続No.1はJohnny Hortonの「The Battle Of New Orleans」、1959年7月13日付から4週連続No.1はPaul Ankaの「Lonely Boy」、1959年8月10日付から2週連続No.1はElvis Presley With The Jordanairesの「A Big Hunk O' Love」(邦題:恋の大穴)。

1959年8月24日付から4週連続No.1はThe Brownsの「The Three Bells」(邦題:谷間に三つの鐘がなる)、1959年9月21日付から2週連続No.1はSanto & Johnnyの「Sleep Walk」、1959年10月5日付から6週連続No.1の後、1週挟んで、3週連続(合計9週)No.1はBobby Darinの「Mack The Knife」(邦題:匕首マッキー)、間でNo.1となったのが1959年11月16日付でNo.1のThe Fleetwoodsの「Mr. Blue」。

1959年12月14日付から2週連続No.1はGuy Mitchellの「Heartaches By The Number」(邦題:恋はつらいね)、1950年代最後のNo.1として、1959年12月28日付でNo.1はFrankie Avalonの「Why」。

1960年代で1曲目のNo.1として、1960年1月4日付から2週連続No.1はMarty Robbinsの「El Paso」、1960年1月18日付から3週連続No.1はJohnny Prestonの「Running Bear」、1960年2月8日付から2週連続No.1はMark Dinningの「Teen Angel」。

そして、先ほどと記載が重複しますが、1960年2月22日付から9週連続No.1はPercy Faith And His Orchestraの「The Theme From "A Summer Place"」、その後が、1960年4月25日付から4週連続No.1はElvis Presley With The Jordanairesの「Stuck On You」でした。

ということで、ここでペンを置きますが、次回は、いま挙げたNo.1ソングについて書く予定です。

では、また!


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