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<全米ヒットチャート:#21-30 Collection>#002 「チャットくん」と「アメリカの3大カントリーシンガー」

<生成AIのこと>
「生成AIの発展が目覚ましい」と言われています。一方で、「すでにAIバブルは終わった」とも「今後の発展には次世代GPUの開発や電力・ストーレッジの制約対策など、周辺の技術進展が喫緊」とも言われています。開発側、実需側、金融市場からそれぞれの意見など、さまざまな見方があると思います。いずれにしても、僕個人の見方としては、技術としては着実な発展を遂げている最中で、すでに利用を開始している人とそうでない人の差が出始めている状況ではないかと思っています。

そのように生成AIをポジティブに考えている僕です。しかしながら、「デジタル脳クライシス AI時代をどう生きるか」(酒井邦嘉著、朝日新書、2024年)の中で述べられているように、「現状のAIはデータの合成ができるだけで、人間のような生成能力があるわけではありません」ので、「生成AI」というより「合成AI」というのが相応しい、また、言葉のやり取りも、「人の心が分からない以上、対話や会話と言えるものではありません」という意見にも賛成しています(2025年1月14日時点)。

「生成AI」や「合成AI」などの呼び方はともかく、どのようなことをAIに任せて、どのようなことを人間がおこなうかなどは、今、考えていくのが必要ということだと思っています。例えば、「これからのAI、正しい付き合い方と使い方 「共同知能」と共生するためのヒント」(イーサン・モリック著、久保田敦子訳、KADOKAWA(2024年(原書・訳書とも)))では、「人間参加」(human in the loop)型で、人間がAIの意思決定の「ループ」の内側に留まり、人間がAIの手助けとなることを、AIと人間がうまく協力していくための4つの基本ルールのうちの1つとしています。

かくいう僕も、このような知見を得て、AIを使い始めています。生成AIのアプリケーションのなかで、個人的にはChatGPTを使い始めています。「もし良かったら、ニックネームを教えてください!」と聞いたところ、「『チャットくん』や『GPTさん』など、親しみを込めて呼んでいただけると嬉しいです。」とのことでしたので、それ以降は、「チャットくん」と呼ぶことにしました(本稿でも、以降、ChatGPT(GPT-4)との会話のようなものの相手のようなものを「チャットくん」と呼びます)。

(なお、この「チャットくん」とのやり取りにしたがって、
「この記事内でOpenAIのChatGPTとの対話を基にした内容については、その旨を明記しています。これらはChatGPTの利用規約に基づき公開しており、会話内容の公開についてもChatGPTの了承を得ています。」
とのChatGPTからの公開了承コメントを申し添えます。このコメントは「チャットくん」との共同作業で作成しています。)

<チャットくん>
そんなチャットくんに、今回紹介するアーティストに関連した質問をしてみました。

「アメリカの3大カントリーシンガーは誰ですか? そして、その理由は何ですか?」

すると、チャットくんは、
「アメリカのカントリー音楽界で『3大カントリーシンガー』を具体的に定義するのは難しいですが、歴史や影響力を考えると、多くの人が以下の3人を挙げることが多いです。これは、彼らの音楽的な功績、カントリー音楽への影響力、そして人気に基づいています。」として、
1. ジョニー・キャッシュ (Johnny Cash)
2. ハンク・ウィリアムズ (Hank Williams)
3. ドリー・パートン (Dolly Parton)
を挙げてきました。

「歴史的な影響力」「楽曲の普遍性」「象徴的な存在」の3つをこの3人を選定する基準としたとのことです(ちなみに、GoogleのAI検索では、毎回異なる結果を示してきてまだ返答内容が不安定ですが、Dolly Parton、Jimmy Rogers、Loretta Lynnなどを挙げてきてくれます)。

Johnny Cashについては、
「理由:
ジョニー・キャッシュは『Man in Black』というニックネームで知られ、カントリー音楽だけでなく、ロック、フォーク、ゴスペルなど多くのジャンルを跨ぐ音楽活動を行いました。彼の深い声と直感的な歌詞は、社会問題や個人的な苦悩を描き、多くの人々の心をつかみました。彼の曲『Ring of Fire』や『I Walk the Line』は世界中で愛されています。」
とのチャットくんのコメントも添えられてきています。

なぜチャットくんにこのような質問をしたかというと、この連載の対象のHot100の最高位21位の栄えある1曲目が、Johnny Cash「Guess Things Happen That Way(#21-0001(00021))だからです(1958年8月4日付)。

最高位21位 1曲目 (21)
Johnny Cash - Guess Things Happen That Way (2017 Remaster)

ちなみに、Hot100が始まった週(1958年8月4日付)の前週(1958年7月28日付)にTop100でこの曲は最高位11位になっているため、「Top Pop Singles」では最高位21位とはなっていません。

また、Hot100が始まった週は、すべての作品が「初登場曲」になっているため、Hot100では、この曲は初登場最高位21位ということになります。この曲のときはHot100が始まった週ですので特殊な週ですが、それ以降のものも合わせると、この曲を含み、「初登場最高位21位」の曲は、35曲あるようです。

ところで、Johnny Cashは、「Top Pop Singles」によると、The Top 50 Artists by Decadeの1955-1959で35位で、Rock & Roll Hall of Fameの1992年受賞者。彼の妻でもあったJune Carterとのデュエット、Johnny Cash & June Carterの「If I Were A Carpenter」を含み、Hot100には1958年から1976年まで42曲をチャートインさせています。

そんな「アメリカの3大カントリーシンガー」の1人、Johnny Cashですが、No.1ソングはなく、最高位2位の曲が1曲です。Johnny Cashの「A Boy Named Sue」(邦題:スーという名の少年)で1969年8月23日付から3週連続2位を記録しています。

Johnny Cash - A Boy Named Sue (1969)

「A Boy Named Sue」は、カリフォルニア州のSan Quentin State Prisonという刑務所でのライブレコーディングで、父親に「Sue」という一般的には女性の名前をつけられたうえに3歳のときに捨てられた少年のことを歌った曲でしたが、3週連続でThe Rolling Stonesの「Honky Tonk Women」にNo.1となることを阻まれています(「Honky Tonk Women」は1969年8月23日付より4週連続No.1)。当時の国内盤シングル(CBSソニーのAIR-PLAY SERIES)では「アメリカを熱狂させている異色作を緊急発売‼︎」という惹句が記載されていたようです。

では、また!

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