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<全米ヒットチャート:#21-30 Collection>#005 「チャットくん」再び。 「光に目もくらみ」と「恋のウエイト・リフティング」 そして「雨の降る日」

<「チャットくん」再び>
さて、拙稿#002で紹介したチャットくんと、2週間前にこんなやり取りをしていました(以下、OpenAIのChatGPTとの対話を基にした内容です)。

筆者:
Manfred Mann’s Earth Bandのヒット曲「Blinded By The Light」にふさわしい邦題を3つ考えてください。

チャットくん:
Manfred Mann’s Earth Bandの「Blinded By The Light」にふさわしい邦題を3つ考えてみました:
1.「光に目を奪われて」
原題を忠実に訳しつつ、詩的なニュアンスを保ったタイトル。
2.「眩い光の中で」
曲の明るさやエネルギーを感じさせるタイトル。
3.「煌めきに包まれて」
ロマンチックで情緒的な雰囲気を加えた邦題。
いずれも曲の内容やイメージに寄り添いつつ、日本語として耳に馴染みやすい表現にしてみました!

筆者:
正解は?

チャットくん:
「Blinded By The Light」の公式な邦題は 「光で目もくらみ」 です。
シンプルながら原題のニュアンスを的確に伝えており、当時の感覚を反映したタイトルになっています!

筆者:
Manfred Mann’s Earth Bandのほうですよ!

チャットくん:
失礼しました!Manfred Mann’s Earth Bandによる「Blinded By The Light」の邦題は、「光に目もくらみ」 です。
Bruce Springsteenの原曲と区別するために確認しましたが、どちらのバージョンでも邦題は基本的に同じものが使われています。Manfred Mann’s Earth Bandのバージョンがヒットしたため、このタイトルで広く知られるようになりました!

(以上、OpenAIのChatGPTとの対話を基にした内容でした。)

Manfred Mann’s Earth Band - Blinded by the Light (Single Edit) (1976)

Manfred Mann’s Earth Bandの「Blinded By The Light」(邦題:光に目もくらみ)は全米ヒットチャート1977年2月19日付でNo.1になった曲ですが、Bruce Springsteenの同名のオリジナル曲、1973年作「Blinded By The Light」(邦題:光で目もくらみ)のカバーです。

チャットくん、「光に…」(Manfred Mann’s Earth Band)と「光で…」(Bruce Springsteen)を、ちょっと早とちりというか、言い間違えてしまったようですが、しっかり正解しています。2週間後の今日にまったく同じ質問をしてみたところ、ちゃんと初めから「光に目もくらみ」と答えているので、(この一例だけで判断は出来かねますが、)学習効果はあるのかもしれません。

<「恋のウエイト・リフティング」>
世紀のソングライティングデュオ、Burt BacharachとHal Davidの有名曲「(There's) Always Something There To Remind Me」で同じような質問をしたところ、「光に目もくらみ」とは打って変わって、非常にトンチンカンなやり取りになってしまいました(実際のやり取りは割愛します)。

この曲は複数の邦題を持ちそれぞれのバージョンがチャートインした曲としても知られていますが、ブルックリン出身のソウルシンガー、Lou Johnsonが最初にヒットさせています(「(There's) Always Something There To Remind Me」が1964年10月3日付最高位49位)。

(There's) Always Something There To Remind Me - Sandie Shaw (1964)

その次のタイミングでヒットしたのが1964年リリースのSandie Shawバージョン。極め付け、「恋のウエイト・リフティング」という邦題がついています。

この年に1964年東京オリンピックの重量挙げフェザー級で三宅義信選手が金メダルを取ったことにちなんでつけられた邦題とのことです。先の2024年パリオリンピックの獲得金メダルにちなんでつけるとすれば、さしずめ「恋の巴投げ」(柔道女子48kg級金メダリストの角田夏実選手)か「恋のやり投げ」(陸上競技女子やり投げ金メダリストの北口榛花選手)といったところでしょうか。

イギリスのポップシンガー、Sandie Shawの「(There's) Always Something There To Remind Me」(邦題:恋のウエイト・リフティング)は1965年1月2日付で最高位52位になっています(UKでは3位になっています)。

当初、1963年にLou Johnsonのためのデモ音源としてDionne Warwickによる歌唱が録られたと言われていますが、Dionne Warwickの再録音バージョンの「(There's) Always Something There To Remind Me」(邦題:愛の想い出)はこの曲の3度目のチャートイン、1968年9月21日に最高位65位を記録しています。

複数の邦題ということで、Dionne Warwickで「愛の想い出」を紹介しましたが、Sam Cookeの甥としても知られるR.B. Greavesが1969年にリリースし1970年2月28日付から2週連続最高位27位となった「Always Something There To Remind Me」(邦題:愛の想い出)もありました。ソウルシンガー、R.B. Greavesの全米ヒットチャート最大のヒットは「Take A Letter Maria」(邦題:浮気なマリア)で、1969年11月22日付で最高位2位となっています。

Naked Eyes - Always Something There To Remind Me (Official Music Video) (1982)

「恋のウエイト・リフティング」から、このあたりで巴投げで一本!「愛の想い出」が定着!と思いきや、1982年リリース、イギリスのポップデュオ、Naked Eyesの「Always Something There To Remind Me」(邦題:僕はこんなに)(1983年6月11日付から2週連続最高位8位)で返し技をかけられてしまいます。「僕はこんなに」って、どんなにか!と思わずにはいられませんが、Naked Eyesのバージョンはシンセポップで、「恋のウエイト・リフティング」とも「愛の想い出」とも曲の聴感が異なるため、異なる邦題をつけざるを得ないという複雑な邦題事情があったのかもしれません。

なお、Naked Eyesは、ボーカルのPete Byrneとキーボード&シンセサイザーのRob Fisherの2人組。Rob Fisherは、後に、Simon Climie(ボーカル)とClimie Fisherを結成、1988年7月30日付最高位23位となる「Love Changes (Everything)」をヒットさせています。

<「雨の降る日」に>
本題に戻りますと、最高位21位の5曲めは、マサチューセッツ州ニュートン出身でフロリダ州デイトナビーチで育ったジュリアード音楽院卒のアダルトコンテンポラリーポップシンガー、Jane Morgan の「The Day The Rains Came(#21-0005(186))で、1958年11月24日付で1週のみ最高位21位でした(UKでは1位になっています)。この週のNo.1は、前週2位から返り咲きのNo.1となったConway Twittyの「It's Only Make Believe」(放題:思わせぶり)でした。

最高位21位 5曲目 (186)
Jane Morgan - The Day The Rains Came (1958)

「The Day The Rains Came」は、元はフランス語曲「Le Jour où la pluie viendra」でJane MorganのシングルのB面曲でもあります。Gilbert Bécaud作曲で邦題「雨の降る日」としても知られているこの曲、フランスではDalidaが同じフランス語曲名「Le Jour où la pluie viendra」としてヒットさせています。Raymond Lefevre and His Orchestraも、インストゥルメンタル曲として、「The Day The Rains Came」をチャートインさせ1958年11月3日付で最高位30位までヒットさせています。

<「チャットくん」再び Part II>
というわけで、今回はチャットくんの話題から書き始めました。ちょっとした遊びで、チャットくんにJane Morgan の「The Day The Rains Came」について試みに書いてもらったもの(1,200字)を、さらに250字くらいに要約してもらいました。以下にその解説文を載せますが、間違いの箇所については「(←間違い)」と指摘しました。

(以下、チャットくんの解説)
「The Day The Rains Came」: ジェーン・モーガンのヒット曲
「The Day The Rains Came」は、1959年(←間違い)にジェーン・モーガンがリリースした曲で、全米ヒットチャートで最高21位にランクインしました。この曲は、フランス語のオリジナルを英語に翻訳したもので、切ない歌詞と情感溢れるメロディーが特徴です。
ジェーン・モーガンは、1950年代から1960年代にかけて活躍した実力派シンガーで、その高音と表現力で知られています。この曲の成功は、彼女の音楽キャリアの重要な転機となり、当時のロックンロール全盛時代においても、彼女の存在感をしっかりと示す結果となりました。
「The Day The Rains Came」の成功は、ヒットチャートでの最高21位という順位が示すように、当時の音楽シーンにおける大きな成果であり、ジェーン・モーガンの魅力を広めるきっかけとなりました。
(以上、チャットくんの解説)

チャットくんに、今回、書いてもらった解説は、短く要約してもらった結果かもしれませんが、1箇所しか間違いがなく、ちょっと驚いてしまいました。要約前の元の文章では「歌詞は、雨の日に心が変わり果て、愛が深まるという感情を表現しており、情感豊かなメロディーと共に、恋愛の儚さや儚い感情が込められています。」とも書いていて、チャットくんの解説、なかなかの内容になっていましたよ。

もしかしたら、いつのときにか、この連載をチャットくんに書いてもらうことになるかもしれませんが、その日までは、僕が地道に書いていく所存です。

(なお、今週(2025年1月25日付)も先週に引き続き3週連続でLady Gaga & Bruno Marsの「Die With A Smile」がNo.1です。)

では、また!

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