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微生物が、この世界の生き物すべてを作りあげた!
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#ワイスマン #科学
#ストレプトマイシン
地球ができたのが46億年前。原始地球は、溶岩がドロドロに溶け、熱をはっしていた。長い年月をかけ徐々に冷えていく。そんな地球の中で、アミノ酸が合成され、原始的な微生物が生まれた。暑さにも耐えられるし、酸性な場所や、極度にアルカリ性の場所でも生きることができるものだ。
この微生物、徐々に数と種類を増やしていく。それにより地球の環境も変わっていった。そんな時に、原始的な植物ができる。植物は、微生物の作り出すイオン化された無機物により育っていった。微生物も、植物が作り出す糖分を根から、吐き出し、これを吸収することで生きていくことができるのだ。いわばwin winの関係だった。
我々人類を始めとした動物も、微生物なしには生きていくことはできない。微生物の力を借りて、食べ物から栄養を吸収することができる。また、皮膚表面にいる微生物は、外部から体内へ異物を入ることを抑えているのだ。我々人類も、微生物抜きには生きていくことはできない。
これほどまでに大事な微生物。だが、研究が始まってからわずか300年ほど。ほとんど研究が進められていないという。そもそも微生物の概念が生まれたのが17世紀から18世紀なのだ。研究が進められるようになったのは19世紀半ばを過ぎてから。だが、未だほとんど調べられていないと言うのが事実のようだ。
*ストレプトマイシンの発見!
人類を悩まし続けたのは、結核という病気。20世紀の前半、ほとんどの人はこの結核によって亡くなっている。1943年になり、土壌の中から結核を治す薬「ストレプトマイシン」が発見された。
アメリカの微生物学者、セルマン・アブラハム・ワクスマンによるもの。彼は放射菌というカビに似た微生物から作り出されるこの物質を発見する。非常に強いい効き目のあった薬で、それ以降、多くの結核患者の命を救ったのだ。
ワックスマンは、ストレプトマイシンのように他の細菌やカビを駆逐してくれる物質に、「抗生物質(こうせいぶっしつ)」と名付けた。つまり名付け親。この業績により、ワックスマンは1952年にノーベル生理学医学賞を受賞している。
*日本の土壌から大発見!
日本という場所、温暖で湿っていることにより、日本は微生物の繁殖に最適な土地なのだ。この土の研究を長年にわたってしていた大村智氏、静岡県のゴルフ場周辺の土地から、寄生虫治療薬「イベルメクチン」を発見する。これにより、2015年に大村氏はノーベル生理学医学賞を受賞した。
もともと日本という土地では、先人たちが土壌の中の細菌から色々と有用なものを見つけ出している。例えば、枯草菌の一種である納豆菌だ。まだカビの中から工事金を見つけたし、醤油や酒を作り出してきた。日本人の食生活には、これらの微生物の存在抜きでは語ることはできない。我々日本人は、長い年月をかけ、微生物と付き合ってきたのだ。
*1億年生き続けている微生物!
近年の大発見は、海底深くから、1億年前の微生物が見つかったことだ。これを見つけ出したのが「JA MSTEC高知コア研究所」。今まで、太陽の光が届かないような深海には、微生物はいないと思われていた。だが、海底下を調べてみると、かなり深い場所に微生物がいたのだ。
この情報から計算してみると、微生物の「地球上の3分の1」が海底にあると言う。このことで、生物学のフロンティアが一気に広がったと見ることもできるようだ。新たな微生物の発見、これがあるのではないかとも思われる。
*まとめ
大村智氏が、ノーベル医学生理学賞を獲得したことにより、日本の微生物研究は一歩進んだように見える。新たな有用となる微生物が日本人の手によって見つかるのではないだろうか。これにより世界で苦しんでいる病気に対し、新たな特効薬が発見されることを期待する。