世界最大の島『グリーンランド』、トランプの発言でにわかに脚光を浴びる!
#時事ニュース #カラーリット
#グリーンランド #トランプ
北極圏にあるグリーンランドが、にわかに注目され始めた。発端は、今月20日に米大統領に就任するドナルド・トランプの発言。アメリカ政府は「グリーンランド」を買う用意があると…。もちろんデンマーク政府は相手にしなかったが、今後何を要求するかわからないトランプだけに、脅威を感じたようだ。
*トランプの狙いとは何か?
このグリーンランド、デンマークに属するが、住民のほとんどはイヌイットである。イヌイットとは、昔はエスキモーと呼ばれた人たちだが、カナダ・アラスカに住むイヌイットと区別して「カラーリット」と自らは呼ぶ。グリーンランドの住人、85%から90%がカラーリットと言われている。
このため、住民57,000人の大半は独立を願っている。1979年に自治政府が発足。2008年の住民投票では、自治拡大に賛成した人は75%だった。今年(2025年) 1月3日に自治政府は、デンマークからの独立を目指す方針を表明した。
この発表に対し、今月(1月)の7日にトランプが反応したようだ。すでに中国はグリーンランドの地下資源獲得を狙っており、これを米国としては阻止したい!そのような思惑で動いたと見られる。また北極圏はロシアとの中間に位置し、軍事戦略上きわめて重要な場所。だからこそ素早く動いた。
*グリーンランドの独立とは?
人口わずか57,000人だから日本でいえば町レベルの人口と言える。金をちらつかせればナビく人間もおおいはず!そこが怖い。中国はこのところ一帯一路政策により、世界中の途上国に金をばらまいてきた。この金がグリーンランド人(カラーリット)にも魅力的に見えるようだ。
巨大な氷の島だが、地には膨大なレアアース資源が眠っている。近年の温暖化により採掘しやすくなったようだ。中国に対し、警戒感を強めるトランプとしては、これを見過ごすことはできない。そのため、デンマーク本国に対し買収の話を申しでた。
グリーンランド中心の街「ヌーク」。距離でいうと、デンマーク本国より米国首都ワシントンの方が近い。まだ北欧圏の地図をから見ると、ロシアとの中間点にあるということがわかる。このことからも中国・ロシアには絶対渡したくないと思うはずだ。
*グリーンランド経済は?
グリーンランドの産業、その8割は漁業と言われる。近年の地球温暖化により、周りの氷は溶け、漁業ができる期間は増えた。地元漁師によると、これは喜ばしいことのようだ。だが年を追って氷は溶け出しているので、海水の量は今後も増え続けていくと見られる。
地下資源についても、温暖化により収入は増えつつある。デンマーク本国との取り決めにより、資源収入のうち15億円を自治政府の取り分とされた。残りはデンマーク本国との折半となる。しかしこれらを足しても財政的には足りないようだ。その6割をデンマーク本国に頼っている。
この辺りを察知して、中国が裏で動いているようだ。中国は、途上国にたいしAI I B投資銀行を通じ、バグ大な金をばらまいてきた。しかし返還が難しくなると開発した港や工場を自国のものとしてしまう。そんなやり方で、世界にチカラを広めている国、ここが怖いと言える。
*まとめ
なにかと物議を醸すドナルド・トランプ。だが、かなり一期目とはちがい学習はしているようだ。トランプを推すシンクタンクのAFP I、彼らの助言が生かされているのだろう。このグリーンランドへの言及、1期目のときと同じことを言っていたが、今回はかなり積極的に動くと見られる。
西暦800年から1300年頃の中世は、温暖化していた。このときグリーンランドは、まさに「緑の島」だったのだ。しかしそれから600年は氷ついた。それが気候変動となる地球温暖化で、また脚光浴びるとは皮肉なものと言える。今後のトランプの動向に注目したい。