ロサンゼルスの山火事、メディアが伝えない事実!
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米国ロサンゼルスのイートンからパセリーズ一帯。今年(2025年) 1月7日に発生した山火事、明日で2月になろうとしているのに、未だ鎮火できていない。カリフォルニア州で過去に起きた山火事、そのワースト3に入るようだ。これは天災によるものなのか?人災なのか?これを考えてみようと思う。
天災だとすれば、これは地球温暖化による気候変動の影響と見られる。国際科学者チーム(主に気象学者)が28日に発表。この地域が、高温で乾燥され、強風の三つの悪条件が重なったことで発生したとする。気候変動がなかった場合に比べ35%起きやすくなっていたと言う。
*関東大震災から考えてみる!
近年、東京周辺で起きた最大の震災。それは関東大震災である。地震発生は1923年(大正12年) 9月1日午前11時58分。ちょうど昼食時ということもあり、各家々に火のけがあがった。27時間あとの延焼マップを見ると、浅草公園の周囲3キロメートル四方、すべて焼き尽くされていた。
ところが、浅草寺つまり浅草公園は焼け残っている。その原因だが、境内にある樹木にあるようだ。水分多く含む広葉樹があったためとされる。寺院の樹木は、いわば「御神木」、伐採は許されない。数百年にわたり、神仏を守っている。それが多くの人々を守った。ここにヒントがある。
*ロス山火事、誤った行動で!
移民国家アメリカ、世界から多くの人々が移り住む。この時、彼らは外来の植物も持ち込んだ。1700年代、欧州からの入植者たちが、外来の草を持ち込んだとされる。これは家畜の大量放牧によるようだ。この地にもともとあった下草は、多年草であり、水分を保ち1年中、緑を有する。一方、もち込まれた外来種の草、毎年枯れて種により再生。これが積み重なり厚い層が形成されたようだ。こうなると引火しやすく、発火すると消しにくい。
1800年代なると、オーストラリアから「ユーカリの木」が持ち込まれた。油分を含む葉をもち、燃えやすいのが特徴。しかも高温で激しく燃える。今回のロサンゼルス山火事による住宅火災、ユーカリの木によって、家が焼きつくされたようだ。
*人災と天災が重なる!
ロサンゼルスでの火災が、毎年起きているわけではないので、地球温暖化による影響がある事は事実である。だが、なかなか消し止められないと言うことを考えると、先に述べた人災という側面が浮かび上がる。これは海を超えた向こうの話ということで、日本人が安心してるわけにはいかないのだ。日本でも、山という山に針葉樹を植えてきた。このため、山火事が起きやすいのだ。
かつて山林業で暮らしていた山持ち。世代を超えて、樹木を育て、それを伐採し生計に当てていた。彼らは100年200年にわたる知恵で植樹をしていたようだ。それを台無しにしてしまったのが、国(林野庁)による植樹だった。我々日本人、2月3月になるとスギ花粉症になる。これは山という山に「杉の木」を植えてきたからだ。つまりいつ山火事が起きてもおかしくないし、それが何万平米焼き尽くしてもおかしくないのだ。
*故、山脇名誉教授の功績!
山林というと、常に思い出すのが宮脇昭氏(横浜国大名誉教授)である。経済効率性のため、日本中の山々に、杉を植えつけた。これに問題があることを、いち早く、我々に知らせた人、それが宮脇教授だった。山には多様な植物が豊富である。樹木があり、そのしたには下草があり、土の中には微生物があり、多様な均衡状態を保っている。しかし、一旦これを変えることで、全てが台無しになるのだ。
また、さまざまな植生の中でこそ、がけ崩れや山林火災を防ぐ働きがある。大事な環境を、我々に提供していたのだ。今では、どこの山に登ったとしても、スギ林ばかり。これでは災害は防ぐことはできない。このことを一番危惧し、我々に教えてくれたのが宮脇教授というわけである。
*まとめ
山火事と言うと、またまた気持ちが暗い気持ちなってしまう。さらなる温暖化ガスの排出。これにより、地球環境はさらなる負荷となる。もう止められないのではないか?そんな気持ちにもなるのだ。
しかし、まだまだ人類には英知がある。何かしらの発明・発見によって切り抜ける方法があるはずだ。そこを期待するしかない。