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パリ五輪、新種目ブレイキン!初代女王AMI選手について見ていく!

#ブレイキン #パリ五輪
#湯浅亜実 #AMI  

初めてこの競技を観たのは昨年のこと。BS NHKをなにげに見ていて、このスポーツに引き込まれた。大会は2023年の10月初旬におこなわれたアジア競技大会(中国杭州)。決勝で「AMI」と「671」が対戦だった。優勝は「671」だったがその技には驚かされた。なにか体操競技にとも思えるアクロバットな技だったのだ。

*ブレイキンの歴史
米国ニューヨークのサウスブロンクス地区が発祥だと言われている。地域のお祭り「ブロックパーティー」で、黒人がおこなっていたもののようだ。1970年代になると、黒人の人口は2千万人を上回ったが、まだまだ差別は続いていた。しかし、ブラックパワーにより選挙権を得ることで、公的な地位にもつき始めている。

1982年に、Hip-Hopミュージックが生まれる。これは貧困層が多く住み、治安の良くない都市周辺部で生まれたストリートカルチャーだった。音楽やダンス、そしてファッションやアートを含めた黒人文化のひとつ。これにブレイクダンスも加わる。しかし、80年代末になると下火になっていく。1990年代に入ると、今度はヨーロッパやアジアでも人気が出てきた。いわば世界の文化のひとつになったとも言える。

*ブレイキン、4つの動き!
立って踊る「トップロック」。ゆかに手を突きステップを刻む「フットワーク」。アクロバットの回転技「パワームーブ」。そして動きを止める「フリーズ」の4つの動きがある。さらにその技の種類はそれぞれ豊富。ダンサーはそれぞれ自分独自の技をくりだす。

音楽のビートに合わせてなくてはいけない。それぞれメリハリをつけることも大事だ。今回のオリンピック、選手はそれぞれ10年以上のキャリアを持っている。国際大会ともなると毎度顔をする仲とも言えるようだ。2023年10月21日にパリで開催された「レッドブルBC  One  ワールドファイナル2023」の決勝戦は、「AMI」  対 「671」だった。この時「AMI」は2019年に続き、2度目の世界チャンピオンとなっている。

*評価のポイントは?
5つのポイントで評価する。⑴技術  ⑵技の多様性(同じ技を行うと評価されない)  ⑶独創性  ⑷完成度  ⑸音楽との調和。  これらにより競うのだが、一対一の対戦による相対評価となる。日本人は細かいことを得意とする人が多い。そのため、その技は繊細であり、多様性があり、有利ということだろう。

しかし今回、準決勝や決勝に残った選手を見ると、それぞれが日本人のコーチのもとで学んだ選手だった。そのため誰が勝ったとしてもおかしくない状況だったと言える。それぞれの試合はかなり僅差だったようだ。

*メダリスト3人の特徴!
パリ五輪の第三位銅メダリストは中国のリウ・チンギ。ダンサー名は「671」である。師匠は日本人BBoyのChoOさん。リウ選手は中国河南省の出身で、現在18歳。特徴はパワームーブをつなげていく力技にある。子供のころに習っていたテコンドーやボクシングに加え、中国伝統芸能や中国武術で完成度を高めたという。

第二位の銀メダリスト、ドミニカ・バネビッチ。リトアニア出身の17歳である。特徴はチェア系と呼ばれる技。床に手をつき、肘を横腹に差し込んで体を支える。8歳から師匠  B  Blokeのもとで習ってきた。ダンサー名は「NICKA」である。

パリ五輪初代女王、金メダリストは湯浅亜実(AMI)、25歳だ。今回で4度目の世界大会制覇。レッスンを始めたのは10歳から。師匠は石川勝之さん(競技連盟のブレイキン本部長)である。19歳で世界優勝したか、それからスランプになったようだ。これは勝ちにこだわったためだが、「楽しむ」という原点に戻ったことで復活した。特徴は、伝統としている技に忠実であり、すべての技をこなすオールラウンドである。

*まとめ
アメリカ発祥のスポーツ「ブレイキン」。しかしなぜか米国では人気がないようだ。したがって、次のロス五輪ではこの競技は開催されない。このブレイキン、やはり黒人文化と結びついている事が影響してるのではないかと思ってしまう。残念としか言いようがない。

音楽では黒人ミュージックはなくてはならないものになっている。私が毎日聞いているのも、ジャズやロックやブルース。もう生活には必須だ。このブレイキンという種目に愛着を感じるのは、そこにあるのだと思う。だからこそもっと広がってほしいとも思っている。

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