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殺人マシーン(?)蚊、脅威の能力と、その対策について!

#蚊の駆除 #蚊の生態
#ボルバキア #蚊対策

ある親族の家に遊びにいった時、あまりの蚊の数のおおさに驚いた。家の周りを見ると、バケツなどの家財が散乱しており、水溜があちこちにあったのだ。お世話になったお礼と言ったら、おかしなものだが、そのすべてを片付けた。翌年もお邪魔すると、思った通り、蚊の数は減っており、その家族に喜ばれたと記憶している。

この私の行動は、ニュースで「シンガポールの蚊対策」を見たからだった。蚊はヒトを死にいたらしめる害虫。世界で年間100万人以上ものヒトを殺している。シンガポールは徹底して駆除に乗り出したという。役人が各家庭に個別訪問し、家の周囲に「水溜り」がないかを調査する。そして問題のあった箇所を指摘。数ヶ月にでむき改善してない場合は、罰金をとるという話だった

*一歩進んだシンガポールの対策
国をあげての蚊対策をおこなっているシンガポール。2016年からは、さらに進化した蚊の駆除をおこなっている。それが「ボルバキア  プロジェクト」。ボルバキアというバクテリアを体内に持つオスの蚊を育て、野外に離すというものだ。

すると、野外のメスと繁殖し、メスの卵にはこのバクテリアが受け継がれることとなる。ボルバキアに感染した卵は、孵化(ふか)することができない。そのため蚊の個体数が減っていくという仕組みである。この情報をえたブラジルでは、早速この方法を取り入れたようだ。近年のブラジル、デング熱の感染者が急増し、病院が対応しきれなくなっていると言う。

*蚊の主食、それは何?
そもそも蚊は何を食べているのか。世界には3500種以上の蚊が生息している。そのほとんどは、花の蜜や樹液が主食だ。血を吸うのは300種前後で、その全てがオスと交配したメスの蚊である。もちろん9割方のメスは、交配しても吸血することは無い。

吸血する蚊と、しない蚊の違いとは何か?それは産卵するタマゴの数だという。吸血する蚊が産む卵の数が1回200個だが、血を吸わない蚊はせいぜい50個とまり。繁殖力は吸血することで助けられるようだ。血液は栄養豊かなサプリメントといったところか。

*蚊の特殊能力⑴
まずどうやって人に近づくか!だ。これは人が吐き出す二酸化炭素により感知するという。10メートル離れたところにいてもわかるようだ。そして3メートルまで接近すると匂いを感じ、1メートルになると熱をキャッチする。

我々人間、呼吸をしなければ生きるできない。CO2を感知するのであれば、すぐに見つけ出す事は可能といえる。しかもそれは暗闇の中であっても、簡単に見つけ出す方法といえるだろう。

*特殊能力、その⑵
蚊に刺されても、我々はその時ほとんど気づかない。針で刺されているのだから、気づいても良さそうなものだが、無理なようだ。それは蚊の針(蚊の下唇したくちびる)がかなり特殊な構造をしているため、人が気づけないようになっている。

蚊の下唇には6本の針が隠されている。まず初めに外側の2本のギザギザの針が、ノコギリの役目をし、皮膚を切り裂いていく。次に針を回転させながら差し込むのだ。これにより痛みを感じさせない効果があると言う。さらにはそのものの細さも、0.05ミリほど。採血用の針、その10分の1しかない。

*特殊能力、その⑶
暗闇の中でも、周りの障害物である床や壁にぶつからない能力を持っている。これは触覚の根元にある「ジョンストン器官」によるもの。人の鼓膜に相当するものだ。非常に繊細にできており、感知できる器官だという。

蚊の羽ばたき、1秒で600回から800回。この羽ばたきの振動が障害物に当たって戻ってきたものを「ジョンストン器官」が感知するというわけだ。目でものを捉えるのではなく、いってみればレーダーで捉えるようなものだと言えるだろう。

*新たな蚊除け製品!
日本の化粧品メーカーが開発した新しい蚊よけ技術がある。それは低粘土のシリコンオイルを利用したもの。蚊の脚、その構造に着目して開発された。蚊の幼生は水中で暮らし、羽化するときに水面を足場にして、水の上にでる。脚自体に空気層があるため浮くことができるのだ。

シリコンオイルは、この空気層にシミ込む働きがある。すると蚊の脚は撥水できなくなるのだ。これを蚊はイヤがるというもの。だからこれを肌に塗っておくと、吸血の体勢がとれず、瞬時に飛びたつというわけだ。

*まとめ
以前やっていた仕事では、かなりの数の網戸を販売させてもらった。今ほど夏は暑くなく、エアコンもあまり普及してない時代で、人々は網戸を欲しがったのだ。また今でも風のある日は、窓をあけ外気を取り込みたくなるのが人の常である。

しかし蚊、1匹でも部屋にいると眠れなくなるというのは誰にとっても同じだ。不思議なのは、ここ10年以上、蚊が家に入っていないこと。ほとんどの家で水溜をつくらなくなっているのだろう。近年はダニのせいで肌が赤く腫れることが多くなった。

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