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感染症は、家畜の飼育で広まる!パンデミックの事実とは?

#医療 #感染症 #家畜
#パンデミック #WHO

新型コロナ(COVID-19)が世界保健機構(WHO)により「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を終了すると2023年5月5日に発表した。これを受けて、日本政府は、感染法「2類相当」から「5類感染症」に、同年5月8日に移行する。しかし、それから1年で日本人の死者数は3万2千人あまり。これはインフルエンザの15倍に相当し、いまだその脅威はなくなっていない。

*令和元年12月から始まるパンデミック!
今回のパンデミック(COVID-19)は中国の武漢市で広まった肺炎から始まったとされるが、その後の調査でもあまり情報が出ていない。ただ一つ言える事は、動物との関係が深いことだ。豚、羊、鶏、ヤギ、そして牛に感染して、それから人にうつることで広まる。肉食と感染症の関係は切っても切れないものがあり、その意味で言うと、今後また同じようなことが起こり得るということだ。

WHOが発生から2年半余りで緊急事態を終了宣言したといっても、まだまだ危険なことには変わりない。ただ日本人は国が金をだし、積極的にワクチン接種を進めたことで、世界の中ではまだ死亡者数は少ない。

*人類の歴史、感染症との戦い!
我々人類は、家畜を飼育してそれを食糧としている。これらの動物には、それぞれ様々なウィルスが存在しており、どうしてもそれを身近に置くことで感染してしまう。これは避けられないと言っていい。家畜の病気そのものが、私たち人類の病気となった。結核、麻疹、ジフテリア、発疹チフス、ペスト、インフルエンザなど、人と動物共通の感染症といえる。新型コロナもまさに動物から人が感染して広まったものだ。

この新型コロナは、それでもワクチンが一年ほどで創れたため、被害は最小限に抑えられたといえる。かりに遅れていれば、スペイン風(=インフルエンザ)と同様の死者数5千万人を出したかもしれない。ちょうど今から100年前(1918年から1919年)の話だ。m RNAワクチンの研究をしてくれたカリコ博士とワイスマン博士には頭が下がる思いである。

*5億人の死者をだした天然痘!
第二次世界大戦以前、人類史上で最も恐ろしい病気といえば天然痘になる。感染力がつよく、ほとんどの人が感染し、患者の30%が死に至った。どれほどの感染力があるのか事例を紹介しよう。1970年のドイツでの話し。パキスタン旅行をした若者が帰国後に発症。この男性は病院の隔離病棟に入れられる。ある日、禁止されていたタバコを窓を開け吸ったという。すると、2階離れた病室にいた17名が感染したそうだ。

ただしこの天然痘は動物由来ではない。人にしかウツらない感染症である。何世紀にもわたる変異により、人間以外の動物への感染力を失ったようだ。他の感染症では、人の集団から消えさったとしても鳥や豚などの動物のなかで生き続ける。しかし天然痘の場合、うつる対象は人だけ。完全な隔離により、ほぼ撲滅したとWHOが1980年5月8日発表した。

*人類と結核との戦い!
日本の幕末に活躍した高杉晋作、新選組の沖田総司、このニ人は結核により亡くなっている。この当時、つまり19世紀後半まで結核は消耗性疾患と呼ばれ、遺伝すると思われていた。治療する方法がないため、患者に対しては厳しい摂生を求めたという。大方は徹底した安静。人との面会もダメ、話もしてはいけない。横になり、体を動かさず、ただ寝るだけだった。

結核は未だ世界人口の3分の1に感染しているという。ただ発症する人はかなり少ない。とくに我々があまり目にしなくなったのは、低所得国での感染が多いからだ。それでも近年は日本でも発症する人が出てきた。高齢となり、体力が落ちたことが原因と言われている。心配するのは、薬物耐性株が増えつつあること。英国ロンドンのいくつかの自治区では、その10%が耐性株だと言う。

*19世紀に多くの子供を殺した!
2024年新紙幣発行により話題となっている北里柴三郎。彼の功績のひとつが、ジフテリアの抗血清開発である。米国では、19世紀中に年間20万人以上が感染し、その10%が死亡したという。とくに子供がかかりやすかったようだ。この頃の著名人の伝記を読むと、驚くほど多くの子供をなくした人がいる。ほとんどがジフテリアの感染だった。

初めは風邪と同じ微熱とノドの痛みから始まる。徐々にノドに死滅した細胞が固まり、呼吸が困難となっていく。病気は体中に広がり、臓器をひとつずつ侵し続ける。結果、多臓器不全となり死が訪れるという。近年の日本では、ワクチン接種により1999年を最後にほぼ抑え込んだ。

*まとめ
今回のパンデミックってわかったように、感染症の世界的な流行は、いつまた起こるとも限らない。ひとつ言えることは、グローバル化は感染症を広めることになること。海外へ行くことで、新たな感染症をもらってくることがあり得るのだ。また、海外からの旅行客、インバウンドで景気を良くすることもあるが、その一方で感染症拡大のリスクも高まると言える。

この時代の流れを止めることはできない。しかし、空港や港での「水際対策」は続けていくべきと考える。いつまた新たな感染症の脅威にさらされないとはいないからだ。

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