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公務員の試用期間のお話(条件付採用について)

公務員。比較的安定した職業と言われますが、試用期間があります。
一般的には6ヶ月。学校の先生とかは1年あります。公務員の世界では「条件付採用」期間といいます。

(条件付採用)
第二十二条 職員の採用は、全て条件付のものとし、当該職員がその職において六月を勤務し、その間その職務を良好な成績で遂行したときに正式採用になるものとする。この場合において、人事委員会等は、人事委員会規則(人事委員会を置かない地方公共団体においては、地方公共団体の規則)で定めるところにより、条件付採用の期間を一年に至るまで延長することができる。

地方公務員法 - e-Gov法令検索

(条件付任用)
第十二条 公立の小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、幼稚園及び幼保連携型認定こども園(以下「小学校等」という。)の教諭、助教諭、保育教諭、助保育教諭及び講師(以下「教諭等」という。)に係る地方公務員法第二十二条に規定する採用については、同条中「六月」とあるのは「一年」として同条の規定を適用する。

教育公務員特例法 - e-Gov法令検索

1.まあ、ぶっちゃけ「普通」に過ごせば問題なし。

試用期間ですが、民間企業とあまり大差がないと思います。「普通」に過ごせばいいと思います。

この期間、当然法令違反はしてはいけません。盗難、窃盗など刑法に抵触しないのはもちろんとして、自動車を運転するならば、交通法規に気をつけないといけません。例えば、スピード違反や加害事故には十分気をつけないといけません。

条件付採用期間となる「六月」は非常に長いと感じます。4月1日採用だと、9月30日までは条件付採用期間です。
学校の先生だと、これが「一年」になるので、その年の年度末。つまり3月31日までは試用期間となります。

大過なく過ごせばいいと思います。「普通」に。
ただ、この「普通」がかなり難しいと思います。

2.どういう場合に「条件付採用」期間が延長するのか?

Twitterにこんなつぶやきがありました。

上記の場合は、「条件付採用」という期間で正式採用されず、「条件付採用」期間が延長されたものと推測されますが、それを待たずに辞職したということと思います。

「条件付採用」期間を経て正式採用されないときはどういう場合でしょうか?私の周りにほとんど事例がないので、たまーーーに聞く例とすれば、

  • 交通法規に違反した(著しい速度違反等)

  • 懲戒処分に相当する法令違反をした。(またはしている。)

  • 勤務態度など、職場での素行が非常に不良であった。

  • 業務に対する著しい不適性が確認された。(書類提出不備が多い、締切を守らない、上司からの指導を無視しているor指導しても効果がほとんどないなど。。。)

などかなと思います。

ちなみに、心身の不調で休みがち、または休んでいることのみをもって、「正式採用」されないということはあまり聞いたことがありません。
まあ、それほど、「条件付採用」のハードルはあまり高くないということだと思います。

3.「条件付採用」期間を満了しても「正式採用」ときは・・・

「正式採用」されないということは、そのまま職員になれないということなので、辞めていただくほかないと思います。

任命権者によっては「分限免職」のような扱いをするのではないでしょうか?
「分限免職」とは超ざっくりいうと、「懲戒免職」ではない、免職処分です。
めちゃくちゃ悪いことはしていないけど、公務員としての身分保障はもうこれ以上できないから、やめてもらうねという感じです。

「条件付採用」期間中またはそれを満了する前に辞職する例もあると思います。
この場合、本当に雀の涙程度とは思いますが、退職手当が支給されると思います。

まあ、この時代。もう合わないと思ったら、何が何でも、「公務員」にしがみつくことはしなくてもいいかなと思います。

何年か経つと、私のような「考無員」になりかねませんからね・・・

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