①彼との出会い。
久しぶりになった。ここ最近とても苦しかった。結論から言うと、三年ほど続いた彼との関係に終わりを迎えた。
苦しみから脱却したい私は、彼との出会いから終わりまでを振り返りたいなと思った。そして、恥ずかしながらここに書こうと決めた。
今までnoteでは自分の思考を書いていこうと決めていて、自分の話はあまりしないでおこうと思っていたけど。
それよりも、思い出や自分の感情を言語化し、ここに残すことで、彼との時間に意味があったと、私自身が思いたくなってしまった。
だから、この文章を書くこと自体が自傷でも自癒でもある行為だと思っている。きっと長くなるし、世間一般からすると、決して綺麗な話ではない。
そう、断言します。
出会いは三年前の12月。とてつもなく寒い日だった。某アプリで連絡をとり、その日に飲みにいくことになった。その頃の私はわりかし恋愛に疲れていて、あまり恋愛自体を求めていなかった気がする。だけどアプリで彼の顔を見て、あ、好きな顔だ。と思った。軽い気持ちで彼と会った。この時の私はまだ、これから彼と多くの時間を過ごし、楽しい思いも辛い思いも沢山するなんて全く思っていない。何人か会う内の一人。私の人寂しさをどうか、埋めてくれ。そんな対象のつもりだった。
指定された沖縄料理の居酒屋へ入ると、彼はまだ着いていなかった。「仕事で遅れます、すいません」と連絡が入っており、10分ほど遅れてスーツ姿の彼が来た。
わ、かっこいいんだけど。会ってすぐに思った。我ながら恥ずかしいけれど、完全に一目惚れだった。わりかしテンションが高くおしゃべりな私の話を、彼は微笑みながらたくさん聞いてくれていた記憶がある。私は話しながらも内心ずっとドキドキしてた。
面白いのが、彼はもう少し広めの居酒屋を想像していたようで、カウンターしかない行きつけばかりが来そうな居酒屋で、周りに初めましてがバレないように、小声で自己紹介をした。
後に、この話を何度も彼と振り返っては笑った。
まあ、ゆうて大人の男女二人。真面目とは到底思えないアプリでの出会い。二軒目のバーで飲んだ後、彼の家に行った。記憶上、私が誘った。
その日で彼との関係が終わる。
なんて、とっくに想像済み。そちらの方が可能性としては高いのだ。その時はそう納得できるくらい冷徹な精神状態だった。それでも私には目の前の甘い時間を手に入れない選択肢は無かったのだ。
でも、私の想像を覆し、彼が私にハマった。会ったその日から毎日、会おうと連絡が来た。私は出会った日から彼のことが好きなので、もちろんそれがとてつもなく嬉しかった。
恋愛の始め方なんて分からなかった。けど、ここから始まる恋愛、あるんじゃね?大人の恋愛ってこんな風に始まってもおかしくないんじゃね?と思ってしまった。私はかなりの馬鹿だった。
そんな風に淡い期待を彼に抱いていた私。数週間ほど経った頃、一緒にお風呂に入っていた時にその期待は簡単に撃ち破かれた。何かのタイミングで男女の話になり、私が「セフレっていう関係性意味のないものだなって思う」的なことを彼に言った。ちょっと気まずさを感じながらも言った。
すると彼は、「俺たちそうじゃん」って簡単にサラッと言った。当たり前のことみたいに。
それを言われた瞬間、ああ、そうだよな。と私は思った。思った途端に泣きそうになって、涙が目から溢れないように、何にも感じていない風を装うように頑張った。
ここで、私はそんな風には思ってない!と私は言えない。今までの経験からそうゆう線を想像できなかったわけでは無かったから。そしてそれが別に男が悪いとは思えないから。大人の女の私も男と同じ分、責任を背負って生きている。
そんな悟りを開くような私なのだった。その悟りは、別に自分の気持ちを伝えることを我慢する必要には繋がらないはずなのにね。
今思い返すと、本当は、ここで、私達は、私は?終わっていた。私は涙を抑え、感情を抑え、彼と会い続ける選択をとった。
私達は、セフレだ。彼に期待をしてはいけない。そう何度も心の中で唱えながら、大好きな彼に会い続けた。会えなくなるよりもずっと良かったからだ。
そしてその期間は思ったよりも長く続いた。
つづく。
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