『ひとつになる』(河原美津子著)
日に日に暑さが増してきているように思います。
さて、今月、私は、文芸社より『ひとつになる』を上梓しました。働き盛りの年齢で病に襲われた夫と共に生きた日々を綴ったエッセイです。
本書は、大阪文学学校エッセイ・ノンフィクションのクラスに在籍中に書いた短い作品をまとめて、昨年の春、「文芸社✕毎日新聞社 第四回人生十人十色大賞」に応募した作品がもとになっています。コンテストの結果はダメでしたが、文芸社の担当氏が、出版化を勧めてくださいました。二人の娘たちが背中をおしてくれ、加筆修正し、出来上がった1冊です。たくさんの方々に支えていただきながらの14年間でした。家族で過ごせた月日をありがたいと思います。
河原美津子はペンネームで、母方の祖母の名前です。母は二人姉妹、祖父は病気を患い車椅子生活でした。河原家とは家族構成も境遇もよく似ていることから、登場人物は河原家の家族の名前になっています。母も叔母も他界し、河原家の跡を継ぐものはおらず途絶えました。拙著は、我が家のことを書いたものではありますが、母方の実家に想いを馳せることにもなりました。
装丁は、グラフィックデザイナーの次女が担当。表紙の絵は、影が車椅子に乗っている夫で、自転車でも車椅子でも走り切った父親を表現したとのことです。
ご高覧いただければ、嬉しく思います。