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体調制約を乗り越える:デザイナーが実践する「引き算」の働き方

こんにちは。製造デザイン業界で働く40代前半のデザイナーです。

今日は、体調面での制約を逆手に取って見つけた、より効率的な働き方についてお話しします。この方法、意外と多くの方の役に立つかもしれません。

突然の危機:健康問題との直面

30歳の時に重度の肺気胸を発症しました。「もうこの仕事、続けられないかもしれない...」と本気で悩みましたが、この業界で働き続けたい!その思いから、新しい働き方を模索し始めました。

そして辿り着いたのが、「引き算の法則」とでも呼ぶべき方法。

「引き算の法則」とは?

簡単に言うと、「やらないことを決める」ということです。普通、仕事の効率を上げようとすると、「もっとこれをやろう」「あれも頑張ろう」と考えがち。でも、体力に限界がある中で無理に頑張っても長続きしません。

そこで、「本当に必要なこと」以外は思い切って省くという方法を試してみました。これが意外とうまくいったのです。

忙しさ改善:「足し算」から「引き算」へ

多くの会社では、「何をやったか」で評価される「足し算型」の人事制度が一般的です。確かに成長につながりますが、過負荷になっていないでしょうか?
そこで私が取り組んだのが、「無くす」という逆転の発想。個人レベルでも実践できる方法です。

デザイナーなら、引き算のデザインと言えばイメージしやすいと思います。要素を減らすことで本質的な部分を強調する。これをデザイン以外の業務に当てはめて考えました。
例えば、私の場合はこんな感じです:

30%の業務削減にチャレンジ

私が立てたミッションは「現在の作業を30%削減すること」。具体的には以下のような取り組みを行っています:

業務関連資料の仕組み化
 プロジェクト日程と取り組み内容の最適化
 デザインスタート資料のテンプレート化
 課員全員の勤務計画一覧表示
 プレゼンプロパティの可視化
 開発部品の基礎知識やツールのマニュアル化

業務のやり直しを減らす
 ラフ状態(50%)で方向性確認
 80%で内容確認
 95%で仕上げ修正
 作業工数を確保したチェックタイミングの設定

上司チェックの最適化
 
主な開発業務ははやり直し最小限を意識
 サブの業務ははチェック回数最小限を意識

繁忙期の忙しさを平準化
 
勤怠管理を毎日行い、月末の作業を分散
 ガントチャートで繁忙期を確認し、事前に調整
 目標と達成度面談のスケジュール可視化
 もらえる日程は最大限確保する

個人レベルでの「引き算」

組織レベルの取り組みに加えて、個人でも「引き算」を実践しています:

  • 参加する定例ミーティングを2/3に削減

  • 会議時間を30分単位に設定

  • メールの長さを半分に、テンプレートを活用

  • Officeのクイックアクセスツールバーを活用

  • 共有ツール(miro, box)の積極的な利用

  • データ保存と探索時間を半減(ファイル名に【】◼️などの識別子を使用)

  • 調べもの時間を半減(ChatGPTの活用、適切な質問の仕方を学ぶ)

  • Teamsの使い方を最適化(自分専用チャットをメモ帳代わりに。スレッドでの返信を心がける。メッセージは4行以内を目安に)


意外な効果も

正直、最初は「仕事の質が落ちるんじゃないか」と不安でした。ところが、やってみると思わぬ効果が現れました。

  • 集中力アップ:限られた時間で集中して取り組むようになりました。

  • 創造性の向上:余計なことを考えなくていいので、アイデアが湧きやすくなりました。

  • コミュニケーション改善:必要最小限の情報共有で、的確に伝える事を心がける様になりました。

  • チームワークの強化:自分の状況を共有することで、チームの理解と協力が得られました。


あなたなりの「引き算」を見つけよう

私のやり方がそのまま使えるわけではありません。しかし、「引き算の法則」という考え方は、きっと皆さんにも活用できるはずです。

例えば、こんなことを考えてみてはどうでしょうか:

  • 今の仕事で、本当に必要不可欠なものは何か

  • 毎日やっていることの中で、実はなくても困らないものは何か

  • もし○○を辞めたら、どんないいことがあるか

これらを書き出してみると、意外な発見があるかもしれません。

最後に

体調面での制約は、確かに大変なことです。しかし、それをきっかけに新しい可能性が見えてくることもある。そんな体験を、皆さんにもしていただきたいと思います。

「引き算の法則」で、自分らしい働き方を見つけてみませんか?

皆さんの経験や工夫、ぜひコメントで教えてください。一緒に、より良い働き方を探っていけたら嬉しいです。

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