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『長崎すひあすくわっど』4-6
それからハリルリに向かって、
「じゃ、これ見て解いてみるわ。明日合ってるかどうか見てくれんー?」
「もちろん!」
「ち、遅刻しないようにね!」
ハリとルリは大きくうなずいた。
「邪魔したなー。動画の人もあざっしたー」
アオイは手を振りながら駆けていった。
「コハクさんが言ってた動画、僕も見てみようかな」
「わ、私も! コハクさん、後で、チャットにURL、送ってください」
ハリルリの言葉に、コハクはスマートフォンを早速操作して、
「よかよー。忘れんうちにやるね」
と動画のURLを添付したチャットを送った。
すかさずアコヤが嫌味を言ってくる。
「動画見て勉強してるって言っても、お前テストの点数50から60行ったりきたりじゃないか」
「動画はわかりやすかとけど応用問題の出たら眠くなっと!」
コハクは口をとがらせ、腕を組んで、
「保健体育と家庭科は得意とけどね……。80から90はまあ、いける」
「おおー」
ハリルリがパラパラと拍手してくれる。しかしアコヤが毒づく。
「っても100点とったことないだろ」