![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/159583321/rectangle_large_type_2_1855f85a79807a4ffd1a16a6f4370e81.png?width=1200)
即興ほのぼの小咄
カラス何故鳴くの
カラスは山に~
可愛い七つの子が・・・
"が~!くぁ~~!か~~!”
確か、そんな歌があったはずだわ!
小さな小さな人間の子たち、
ランドセル背負って
手を繋いで、るんるん、歌ってた・・・
筈!
カラスの母は肩落とし嘆き憤っていた
いや、肩など無かろうという突っ込みはご容赦頂きたい!
あります!猫にも犬にもあるように、です。
肩なる部位はあるのです。
わたしどもが、人間たちに
「翼が無いなんて変!」「くちばし小さくて、いや、無くて変!」などと
申します?
種が違えば形状、声、嗜好、習慣、全てにおいて違うこと自然の摂理!
でありますのに・・・何ですか?
悪食?縁起が悪い?性根が悪い?
何たる罵倒、独断、偏見!
わたしにだって、母性があるのよ
だから~必死に餌漁り、
マズイ、これ・・不味っ!と
確かに思うこともありますけれど、
選んでる場合ですかってーの!
巣には、ひもじいひもじいと泣く子らが、待ってるの!
か~わいい~ななつの子が!!
歌、思い出して頂きたい。
そりゃ、鳩はいいわ。
くっくっくるる~~って、阿呆面して
人間の傍に行きゃ、子どもたちも大人だって、喜び勇んで
食べてるもの撒いてくれるじゃない。
伝書鳩?
カラスたるこのわたしが、伝書鴉を出来ないとでも?
心外な。。
自由手放し、あなた方が飼うと仰るならば、
鳩より何倍ものスピードと力と知恵で、
務めますとも!
でもね、でも・・嫌われてるじゃない?
愛されないから、強くなるしか無いのよー~~!ぐぁっ!
(此処でカラス母、目をくわっと見開くの図、ご想像されたし)
他力本願・・絶望だから~
こうして夜になっても、翼濡らして餌を探しているわけ。
![](https://assets.st-note.com/img/1730039571-zIcqU8Ou650MRVZxm1N7tCoj.png?width=1200)
何?カラスの何処が悪いわけ?
自分で言うのも照れるけど、頭いいわよ。
鳥類の中で、図抜けていると自負するわ。
情も濃いわ。いやんなるほどね。
あぁ、愛する子どもたち、あなた達も私に似て
人間目線じゃ、可愛くないのですって。
雛は可愛い、相場が決まっている、がー
カラスの雛は例外!
そんな酷い言い草あります?
あの姿が、カラスなの!
声もカラスなの!
私たちのように、非情に差別、嫌悪される生き物・・
他にあります?
・・・
・・・
・・・
ご・き・○・り
あぁ、居たわね、そういうの。。
理不尽!なんて叫ぶ声も出せず
無言に・・カサカサ・・
ただ生きてるだけで、在るだけで、否定され殺戮されるお方たち。。
気の毒に。
比較なんて私の信義に反しますけども~~
彼らよりはマシかしらん。
空飛べて
たま~に人間の頭上なんか、すれすれに
吃驚させて
仕方ないわね、憂いても。。
カラスの惑星!
私の知恵と力、そして巨大化すれば、
くっくっく、くぁ~~~♪
カラスの母は
今夜も愚痴と夢想に酔いしれ
子らの待つ巣に戻るのでした。
おしまい。