詩未満-2
些細な言葉が棘となる
棘は無数に私の血肉を削ぎ傷め害い
抜く暇もなく
すでに棘は私を侵す、這い回る虫と化す
虫は日々囁き
ざわざわと私の皮膚を噛み千切り
やがて
大きな、
あぁ、そうか、これが私に巣食う疑念
誠実虫、愛情虫、真実虫
泣き虫 こむし
私にそっと囁く声にならない断片が
全て、真実だと打ち明ける
疑念じゃないよ
それでもいいじゃない
害うより笑って騙されようよ
悲しいのは何故
あぁ、それだけ、大事なモノを持ってるってことだったのね
沢山持ってる、或いは持ってたから失うことが
悲しいのか
たまには月に向って
かの病める詩人のように
吠えてみよう
わたしは狼になる夢をみていた
あぁ、満月に、狼に変れたら