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撲滅の賦

何年ぶりだろう。むしょうに「澁澤龍彦」に触れたくなり、
「エピクロスの肋骨」を読み始めた。


いきなり やられたなぁ。すっかり忘れてた(苦笑

情事をしている私たちを、金魚鉢が、日差しを浴びて、大きな一つの目となり、見ているんだもの。


澁澤氏のこうした視点、私にはその光景が本から飛び出して、自分の
ココロにピタっと、はまってしまう。


情事が終わると、金魚鉢の怖ろしい存在感も忘れてしまう。
だから、外に出す気も起こらない。


うん。
カーテンにも遮られない光の帯を浴びて
きらきらしたガラスの大きな眼が、私達を凝視する。

いいなぁ、参るな。

「ねぇ、金魚はどうして、まばたきをしないの?」
って、多分、私も男にそう問うだろう。


本の中と違う男は、どう答えるだろうか。

その返答で、私は、その男を、おそらく、いっそう好きにもなるだろうし、
興醒めもしそうだ。

*やっとタイトル思い出して見つけ出した本なり~

「あなたって お魚に似てるわ。」

から・・・やっとこさ♪

(振り返りnote)