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凍りついた扉

叩いて叩いて
あなたの手も心も血まみれで

晒したココロは宙に浮き


痛々しいそれらを見るに忍びなく
またぞろ鉄火場の姐御の如き
仲裁に入ろうとする愚かな自我を
葬りたくて
マシンの電源を落とした夜は数えきれず

湿度の高いこんな夜は嫌いです


生温い風が身体に纏わりつき
かくも人の心は頼りないものかと
憂鬱の月を仰ぎ

開かぬ扉に頑なさに憤怒する

かつては

常にその扉は
開かれていたというのにー!

扉の向こう
男の泣き声が聞こえる