元始Ⅱ~黄昏~
『青鞜』平塚らいてう
【元始 女性は大陽であった】
「元始、女性は実に太陽であった。真正の人であった。今、女性は月である。他に寄って生き、他の光によって輝く病人のような蒼白い顔の月である。私共は隠されて仕舞った我が太陽を今や取戻さねばならぬ。」
太陽は 沈み昇り
その輝きも存在も
変わらないというのに
嗚呼、わたしの人生の時は
黄昏だ
沈めば二度と昇れまい
がー
全ての人の目に心に
焼きつくように
最期の最期まで
誇らしく
そして、艶然と笑み浮かべ
逝くのだ!
苦悶の表情など、残してたまるか!