セルリハンデス型の未界域暗黒界

序論 2024年10月のマスターデュエルの環境について

初めまして、アリアハンと申します。先日マスターデュエルにセレクションパックが発売され、大きく環境に変化を与えました。先行が有利である遊戯王において後攻デッキは十分な勝率で勝つことは難しいです。そのため、従来の後攻デッキはTier 1で輝くことはありませんでした。しかし、マスターデュエルで初めての後手環境が訪れました。天盃龍が実装されたからです。天盃龍はドラゴン族炎属性のシンクロテーマです。詳細は割愛しますが、豊富な1枚初動、耐性とワンキル能力の高さを特徴に持ちます。1枚初動が多いことから他のデッキスロットを手札誘発や捲り札に割くことができます。環境には手札誘発で相手の行動を阻害し、満足に展開できない状態にしてからワンキルする「誘発型」、捲り札をふんだんに採用し、相手の盤面を捲り札で崩壊させた後にワンキルを決める「捲り札型」とその中間ぐらいの3種類のデッキに分類されるとみています。このような後攻環境になった結果何が起きたかというと、コイントスで負けても先行を取ることができるために、先行率が後攻率を大きく上回りました。そのため、誘発など後攻寄りのカードを捨てて先行特化にした構築が台頭してきました。

ざっくりとした認識は下図の通りです。主観ですので、間違っているかもしれません。展開系の先行番長デッキは多くの誘発に対して弱い代わりに捲り札の連打には耐えうります。対してメタビートや罠デッキは誘発が効きづらいのに対して捲り札に対しては弱いです。

このような環境でどのようなデッキが強いかを考えたとき、自分の中で捲り札、誘発が効きづらい先行番長デッキが良い立ち位置を獲得できると考えました。そこで目を付けたのがセルリハンデス型の未界域暗黒界です。

天盃龍は今環境において、未界域暗黒界が十分に戦えるだけの力があると感じました。そう感じる理由については大きく4つあります。「貫通力の高さ」「増殖するGへの受けの良さ」「捲り札への強さ」「先行展開の強さ」です。未界域暗黒界は相手の「無限泡影」や「PSYフレームギアγ」のような強力な手札誘発をケアすることができ、豊富な手数からその他の誘発も貫通するだけの力を持ちます。増殖するGを打たれてもそのままライブラリアウトするだけの力を持ち、相手の捲り札に関しては全ハンデスするので使用機会を与えません。また非常に高い展開力から強力な制圧型リンクモンスターを複数体用意することができます。以下のデッキが現在、使っているデッキです。


このデッキで2024年10月14日、2024年5月13日にマスター1を達成しました。マスター2帯で先行番長にコイントスで負けて、天盃龍に対してはコイントスで勝っても「増殖するG」+「ドロバ」という下振れ期間が生じたため登りきるのに苦労しましたが、ダイア5からマスター1までの間で10連勝以上を3回ほどできたため、今期の環境にあっていると思います。

画像が荒くてすみません。

未界域暗黒界というデッキについて


未界域暗黒界とは「暗黒界」と「未界域」という2つのテーマを混ぜ合わせた構築です。どちらもよく知られたテーマであるので解説は不要かもしれませんが一応解説をさせていただきます。
まず、「未界域」は2つの効果を持つ特殊召喚が容易な闇属性のカード軍です。効果は手札から発動できる共通効果の①と捨てられたときに発動できる②を持ちます。

名:未界域のXX
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない
①手札のこのカードを相手に見せて発動できる。自分の手札の中から、相手がランダムに1枚選び、自分はそのカードを捨てる。それが「未界域のXX」以外だった場合、さらに手札から「未界域のXX」1体を特殊召喚し、自分はデッキから1枚ドローする。
②このカードが手札から捨てられた場合に発動できる。YY

①の効果には名称ターン1がないため、手札に未界域モンスターが居る限り何度でも特殊召喚のチャンスがあります。

次に暗黒界についてです。

悪魔族のテーマであり、テーマを通じて共通効果はありません。暗黒界モンスターは手札から効果で捨てられた場合に何かしらのメリットを、相手から捨てられた場合には更に追加のメリットを有しているカードが多いです。

未界域だけで構築した場合、仮に100%未界域モンスターの効果が成功したとしても、手札を1枚捨てて特殊召喚をし、1枚ドローするために、1枚ずつ手札を失いながら展開することになります。この捨てられたカードが暗黒界カードの場合、手札の損失分のディスアドバンテージを暗黒界カードの捨てられた効果によって補うことでアドバンテージを失うことなく展開することができます。

未界域のランダムで捨てる効果を強く使うために、一般的には「増殖するG」や「灰流うらら」のような手札誘発を1枚も採用しないで、後手で戦う際は手数だけで何とかするというのが一般的です。

どちらもテーマ内に制圧効果をもつカードが少ないために、先行制圧する場合、その役割は別のギミックに依存します。レベル8を用意しやすいために
ランク8の制圧モンスターを展開する、汎用的なリンクモンスターを用いた制圧をする、「ネコマネキング」によるターンスキップや、(今は使えませんが)、超魔神イドを用いたロックも存在しました。

他にも「No1. インフェクション・バアル・ゼブル」や「No.33 先史遺産-超兵器マシュ=マック」を用いたバーンによる先行1ターンキルも存在します。

(左):たまたま当たったロイヤルバアルゼブル

セルリループについて

セルリハンデス型暗黒界の誕生

暗黒界において、ハンデスが非常に強力なモンスターがいました。暗黒界の軍神シルバです。

相手の効果で手札から墓地に捨てられた場合に甦生と相手の手札を2枚デッキバウンスするという効果を持っています。「相手の効果で捨てられる」という一見すると相手依存の非常に重い条件を有していますが、暗黒界ではその条件を成立させる最強のカードがあります。それが暗黒界の導師セルリです。

「①手札から効果で墓地に捨てられた場合に相手のフィールドへ特殊召喚する」という強制効果と「②暗黒界カードの効果で特殊召喚に成功した場合に相手は自身の手札を1枚捨てる」という強制効果を持っています。②の暗黒界カードは「暗黒界の導師 セルリ」自身も含みますので、暗黒界の導師セルリが効果で捨てられたら、自身の手札を1枚を相手の効果扱いでハンデスすることができます。以下簡単な流れです。セルリを捨てて相手の場に特殊召喚し、セルリの効果でシルバを捨てて、シルバの効果でシルバを特殊召喚しつつ2枚ハンデスをするという方法でハンデスが可能でした。

セルリとシルバを使った2ハンデス

2023年6月のセレクションパック発売と同時に、暗黒界が環境に与える影響を懸念してかシルバが禁止にされ、この最強ハンデスが使えなくなりました。そこで、シルバの効果の起動に用いられていたセルリの②の効果で相手の手札をハンデスするというコンセプトの元、生まれたデッキがセルリハンデス型の暗黒界です。シルバが無制限のOCGでは存在し得ない(使う意味が薄い)マスターデュエル独自のデッキとも言えます。

セルリを特殊召喚する暗黒界カード

セルリを特殊召喚することができる暗黒界カードは主に以下の3種類です。

方法としては「手札のセルリを効果で捨てた後に、セルリの効果で自身の手札のレインやケルトを捨て、レインやケルトの効果でセルリを自身の場に特殊召喚するという方法」か、「バアルを効果で捨てて、バアルの効果で墓地からセルリを自身の場に特殊召する方法」よってセルリハンデスを行います。これを計2~5回ほどすれば、相手が使ってきた誘発と合わせて手札を全ハンデスすることができます。

レイン、ケルトの方が条件が重いので一見するとバアルの方が条件が緩いように見えますが、バアルも墓地にセルリを必要とする点で条件の重さ自体はどっちもどっちです。バアルは墓地に暗黒界モンスターが存在しないと効果が使えないのに対して、レイン、ケルトの方が比較的どのタイミングでも効果を使えるという点で汎用性が高く、アドバンテージも取りやすいため、個人的にはバアルの採用は無くてもいいと考えています。

他にも特殊召喚できる暗黒界カードとして、「暗黒界に続く結界通路」、「暗黒界の援軍」がありますが、「暗黒界に続く結界通路」は発動するターン特殊召喚できないというデメリットが大きく、「暗黒界の援軍」は墓地と手札に悪魔族モンスターが必票という点で若干条件が厳しいです。未界域との相性も良くないことも採用し辛い点です。未界域を減らした純よりの暗黒界デッキでは採用し得るカードになります。余談になりますが、暗黒界に続く結界通路を相手ターンのドローフェイズに墓地のセルリを対象に発動すれば相手のドローしたカードもハンデスできるため、完璧な先行全ハンデスを行うこともできます。

セルリループ

セルリハンデスの基本的な概念については説明が終わりました。次は如何にしてループさせるかということについて説明します。ここで重要なのは、墓地、デッキ内のセルリの数、上級暗黒界モンスターの数を把握しながらデッキを回すということです。

セルリを特殊召喚する方法として、レインかケルトを用いる方法が強いということについては既に述べました。では、実際に捨てられたセルリの効果でケルトが捨てられた後の盤面について考えてみましょう。

セルリ、ケルト+捨てるカードの3枚から1ハンデス後の盤面

次にレインを使った場合です。

セルリ、レイン、捨てるカードの3枚から1ハンデス後の盤面


このようにシルバを使った場合に比べハンデス数は少ないですが、その分、手札や盤面へのアドバンテージが1枚分多く得られます。ここで、セルリの効果を起動するためには手札にセルリが必要であるということ、そしてセルリはデッキか墓地からしか特殊召喚しなければいけないという点を考慮すると、場のセルリを如何にして手札、墓地、デッキに移すかということが重要になります。恐らくセルリハンデス型の暗黒界を回すうえで一番難しい点はこの点で、この点さえ習得することができれば安定して先行全ハンデスが狙えるようになります。次にセルリを戻すカードについての解説です。

まず、セルリを場から手札に戻す手法についてです。主に4種あります。
アカシック・マジシャン
セキュリティ・ドラゴン
暗黒界の魔神王 レイン
暗黒界の龍神 グラファ

自分、相手の場のモンスターをバウンス

アカシック・マジシャンによって相手に送り付けたセルリを回収することができます。特にアカシックマジシャンのリンク先に未界域モンスターがいる場合、追加で未界域モンスターも回収することができます。実際、送り付けたセルリを回収する目的だけでアカシックマジシャンを用いることは稀です。どちらかというと相手のセルリを回収するというよりは、自分の未界域モンスターを回収するついでにセルリも回収するという認識で回すといいと思います。

アカシック・マジシャンを使ったリソースの回復

レインとグラファはどちらも場に出したセルリを手札に回収することができます。特に、墓地にレインとグラファがいる状態で他の暗黒界モンスターが場にいる場合、場の暗黒界モンスターとレインを手札に戻しつつ、グラファを墓地から特殊召喚するというリソース回復の鬼になります。つまり、場にセルリがいて、墓地にレインとグラファがいる場合、セルリを手札に戻してレインを特殊召喚し、レインを手札に戻してグラファを特殊召喚するという方法で、セルリとレインというハンデスのために必要なパーツを2種手札に戻しながらグラファを展開することができます。実際、墓地にレインとグラファを用意して、ケルトやセルリを使いまわすというコンボはセルリハンデスだけでなく未界域暗黒界を使う上で最もよく使うコンボといっても過言ではありません。ここで注意するべき点は、レイン→グラファという順番で手札に戻すことはできても、グラファ→レインという順番で手札に戻すことができない点です。

レインとグラファを用いたリソースの回復

次にセルリを場から墓地に送る手法は主に次の4種です。
トロイメア・ケルベロス
暗黒界の龍神 グラファ
未界域のビックフット 
リンク素材

場のモンスターを墓地に送る方法

ビックフットはどちらかというと未界域の①の効果で場に出したいモンスターであり、グラファも無限リソースコンボを行うために先に優先して墓地に送りたいモンスターであるのでセルリに対して使う機会は少ないと思います。そのため、トロイメア・ケルベロスによる破壊やリンク素材として墓地に送る機会が多いと思います。

以上のように、自分の場のセルリを手札、墓地に移す手段は豊富にある一方で、相手の場のセルリを手札、墓地に送る手段は限られています。そのあたりを注意してデッキを回すことが重要です。

次にデッキに戻す方法です。レインの特殊召喚効果は墓地のモンスターにも対応している一方、ケルトの効果はデッキのみに対応しています。また、レインの特殊召喚効果を使うためには、デッキ内に上級暗黒界モンスターが居ないと使えないので、適宜、ケルト、グラファのような上級暗黒界モンスターやセルリをデッキに戻す手段が必要です。

最後にセルリや上級暗黒界をデッキに戻す方法です。
トロイメア・ユニコーン
鎖龍蛇-スカルデット
ダイガスタ・エメラル
貪欲な壺

デッキに戻すカード

「鎖龍蛇-スカル・デット」は未界域暗黒界にて非常によく使うカードです。一般的な未界域暗黒界では単純な手札入れ替え用カードとして用いられますが、セルリハンデス型の暗黒界では、手札の上級暗黒界モンスターやセルリを戻して、レインの特殊召喚の残量を増やす、ケルトの特殊召喚元を用意するといった使い方ができます。
ダイガスタ・エメラルも相性のいいカードです。レベル4×2という簡単な条件で出すことができ、「デッキに戻す」と「ドロー」を1枚で担うことができます。
「トロイメア・ユニコーン」はどちらかというと使い終わった「暗黒界の門」を再利用する目的で使います。ただ、セルリや上級暗黒界モンスターを戻すこともあるので一応提示しています。

これらのカードを駆使して、セルリ、レイン、グラファ、その他の上級暗黒界モンスターを管理しながらセルリの効果を通すというのが一般的な流れになります。

セルリや暗黒界モンスターをどのように捨てるか

これまで、セルリハンデスの方法、セルリを管理する方法についての説明をしてきました。次にセルリハンデスを行うためにどのようにセルリ、ひいてはどのように暗黒界モンスターを捨てるかについての説明をします。

効果で墓地に捨てる

捨てらて効果を発動する暗黒界モンスターは共通して、「効果で墓地に捨てられた場合~」という効果を持ちます。この際、コストで捨てられた場合については発動しないのでご注意ください。多くの方は既にご存知でしょうが、「コストで捨てる」と「効果で捨てる」は別の処理になります。「○○して発動する。△△」というテキストがあったとして、○○の部分はコスト、△△の部分は効果になります。発動するのに必要な処理(○○部分)がコストに対応しています。未界域暗黒界を使う上で、コストで捨てる処理が必要なカードはトロイメアモンスターになります。トロイメアモンスターの効果を使うために暗黒界モンスターを捨てても暗黒界モンスターの効果は発動できないので注意してください。では実際に、効果で捨てるカードについての確認を行います。

未界域モンスター


未界域モンスターカードは①の共通効果で効果で捨てる効果を持っています。当然ランダムなので、狙ったカードを捨てるということは難しいです。唯一、「未界域のモスマン」の②の捨てられた場合の効果で自由に捨てることができます。

暗黒界テーマ内カード

暗黒界テーマの中でよく用いられる、効果で捨てることができるカードです。手札補充、展開補助を行いながら好きな手札を捨てることができるために、どれも暗黒界と相性の良い強力な効果を有しています。「暗黒界の術師 スノウ」の効果で暗黒界カードをサーチすることができます。そのため、ピン刺しだったとしても、ランダムドローに完全に頼らずに手札に加えることができます。「暗黒界の門」については「暗黒界の門番 ゼンタ」を経由して手札に加えた方が強いです。スノウは暗黒界カードの万能サーチであるために、このデッキにおけるキーカードです。「暗黒回廊」については、暗黒界名称ではないためサーチすることができません。


「暗黒界の門番 ゼンタ」は非常に強力なカードです。既に述べた"①手札から捨てることで「暗黒界の門」をサーチ"という効果の他に"②除外された場合、場に暗黒界カードがあるなら特殊召喚する"という効果も有しています。
①、②の効果どちらも名称ターン1はありませんが、1ターンに1度しか特殊召喚できないという制限があるため、②は基本的には1回しか使えません。
ゼンタはレインとの組み合わせで大きなアドバンテージを得ることができます。ゼンタからサーチした「暗黒界の門」を使い、レインを捨てます。「暗黒界の門」により手札からレインを捨て、ゼンタを除外することで、レインの効果で上級暗黒界(主にグラファ)をサーチを行いつつ1枚ドローします。また、ゼンタは自身の効果で特殊召喚されます。ゼンタを手札に戻しつつレインを墓地から特殊召喚することで、再度ゼンタを使います。二度目の暗黒界の門の効果によって、ゼンタを除外し、グラファを捨てて1ドローします。レインを手札に戻してグラファを特殊召喚することで、最終的には場にグラファを出しながら手札にレインとランダムドローの2枚を加えることができます。

これらの暗黒界魔法罠カードは発動条件もあるため、初手で手札に来た場合に発動することができずに、"手数の減少"になり兼ねないです。それでも未界域暗黒界において積極的に採用する理由があります。1番大きな理由は「好きなカードを好きなタイミングで捨てることができる」という点です。例えば次の状況を想定してみませしょう。手札にセルリ、レイン、未界域モンスターが存在し、未界域モンスターの効果を使った場合についてです。未界域モンスターが特殊召喚される場合について、レインとセルリの二通り存在します。セルリが選ばれた場合には、1ハンデスしながら、リソース(グラファ)を得ることができます。この状態ではセルリ、レインのどちらが選ばれてもグラファ+レインの無限リソースコンボが完成します。相手の場のセルリがグラファの強制効果で破壊されたとしても、手札か相手の場にセルリが残っているためにすぐに次のハンデスの準備ができる点も優秀な点です。


次にレインが捨てられた場合について考えてみます。まず、グラファが捨てられた場合では、手札にセルリ+グラファを揃えることができます。もう一度未界域カードを使ったとして、グラファが選ばれた場合には無限リソースコンボが完成です。先にグラファが選ばれた場合については問題ありませんが、セルリが選ばれた場合では相手のセルリをグラファで破壊してしまう可能性があります。この場合、手札に後続となるセルリがいないと2枚目以降のハンデスが難しくなります。

では、レインが捨てられ、ケルトをサーチした場合についてはどうでしょうか。こちらの場合ではレイン+グラファのコンボは新しくグラファを手札に加えるしか行うことはできません。しかし、ケルトをレインで使いまわすことが可能であるために、数回ハンデスをするチャンスはあります。

以上のように先にどのカードが捨てられるかによって大きく展開が変わります。また、未界域の捨てる効果もランダムであるために、未界域の効果だけで狙って全ハンデスをすることは難しいです。そのため、好きなタイミングで捨てる効果を使えるカードを採用する必要があります。デュガレスの効果は次のドローフェイズをスキップするというデメリット効果がありますが、先行1ターン目に全力を出すこのデッキでは特に問題はありません。寧ろドローしなくていい分、自身のライブラリアウトを防ぐ役割もあります。デスキャスターの悪魔族しか特殊召喚できないという縛りは少し重い縛りです。未界域モンスター、EXモンスターは悪魔族以外のモンスターも多く採用されているために、デスキャスター発動後は十分に展開することができない点に注意しましょう。

EXモンスター

未界域暗黒界ではレベル4モンスターを展開しやすいです。そのため、デュガレスの特殊召喚も容易に行えます。


その他のギミック

BF-精鋭のゼピュロス

「BF-精鋭のゼピュロス」はデュエル中に1度、場のカードを1枚手札に戻しながら墓地から特殊召喚できます。役割としては主に「未界域」や「暗黒界の門」の回収になります。デュガレスの素材にも使える点でも高評価です。サーチ非対応な点と比較的墓地に送りづらいという点が気になるところですが、召喚権が余りやすいやめ、手札に来た時は通常召喚するというのも手です。

三戦の才、三戦の号

「三戦の才」、「三戦の号」は未界域暗黒界について積極的に採用できるカードです。その理由として、「暗黒界の導師 セルリ」の存在が挙げられます。セルリの効果は相手が発動した効果扱いになります。そのため、「三戦の才」「三戦の号」を使うことができます。先行の「三戦の才」に関してはを主にハンデス、足りない手札補充として使います。「三戦の号」に関しては、通常では「暗黒回廊」「三戦の才」のサーチ、「増殖するG」適用下では手札抹殺のサーチに使います。

トロイメアモンスターの相互リンク効果

「トロイメアリンクモンスターはリンク召喚時の効果で手札を1枚捨てることで効果を発揮します。更に、相互リンク状態の場合では1枚ドローします。この1枚ドローを積極的に使うことで、未界域モンスターや捨てるカードの補充を行います。先手では使いづらいトロイメア・ケルベロスも、相手に送り付けたセルリを対象にすることで、セルリを墓地におくりつつ1ドローするというギミックに使うことができます。未界域暗黒界では使うことが非常に多いギミックです。トロイメアグリフォンも「リンク状態のモンスターしか効果を発動できない」という強力な制圧効果を持っています。マーカーが上下左右に向いているEXモンスターを多く採用し、エクストラリンクを行うことで相手のみリンク召喚封じ+フィールドのモンスター効果の発動不可という重めの制圧盤面を作ることも可能です。

全ハンデス+エクストラリンクの盤面


魔界特派員デスキャスターを使った無限リソース

デスキャスターの効果を発動した後、自分は悪魔族モンスターしか特殊召喚することができません。しかし、この状況を利用して半永久的に特殊召喚するギミックを使うことができます。必要なカードは、手札にチュパカブラ以外の「未界域」モンスター、場か手札にケルト、墓地、手札、フィールドに「グラファ」か「レイン」です。デスキャスター使用後は悪魔族モンスターしか特殊召喚できません、未界域の効果は特殊召喚できない状況でも使うことができますが、仮に未界域モンスターが選ばれなかった場合でも捨てる処理がされます(ドローはされません)。



上の状況でケルトが選ばれた場合、ケルトは特殊召喚されます。ケルトをレイン、グラファで回収することで、場にグラファを展開しながら、前と同じ状況を作り出すことができます。

後は、手札の未界域モンスターを消費しきるまで、効果を使い続けて、場に残った暗黒界モンスターを適宜リンクモンスターに変えていけばいいです。手札の質、展開次第ではトロイメア・グリフォン+αぐらいの展開をすることはできます。

セルリ+グラファで相手のデッキを確認

主に増G適用下でのテクニックになります。「暗黒界の龍神 グラファ」の相手に捨てられた場合の効果は相手の手札をランダムに確認する。そのカードがモンスターカードの場合、自分の場に特殊召喚できるという効果を持ちます。デッキによって入る手札誘発の数や種類が異なります。グラファの効果で相手のテーマ内カードを確認することができれば、相手の手札にどのような誘発が揃っているかも推測することができます。ランダムハンデスの段階で相手の誘発を引っこ抜ければ儲けものです。

手札抹殺

最強カードです。暗黒界側、未界域側のどちらも捨てられた場合の効果が使えるためとんでもないアドバンテージを得ることができます。

世海龍ジーランティス

使い終わったスカルデット1枚を素材にリンク召喚できます。相手の場に送り付けたセルリを回収することができるため、さらに展開を伸ばすことができます。バトルフェイズ中に相互リンク状態のモンスターの数まで場のカードを破壊できる効果を持っています。先行展開、後攻捲りのどちらでも活躍してくれるカードです。

ファイアウォールドラゴン

非常に緩い召喚条件で出すことができます。名称ターン1で、フィールドに表側表示で存在する限り1度だけ、このカードの相互リンク先のモンスターの数まで、お互いの場、墓地のモンスターを対象に、手札に戻す効果があります。先行展開で使用した中継地点のリンクモンスターや、未界域モンスターを回収します。ジーランティスで出しなおすことで再度効果を使うことができ、妨害としても使えます。

対誘発

増殖するG

いわずと知れた最強の手札誘発です。一般的な展開デッキに通すことができればそれだけでゲームエンド級のカードですが、未界域暗黒界に対しては打たれてからが本当のデュエルです。未界域暗黒界は増Gを弾く手段を殆ど持ちません。打たれた場合は、未界域暗黒界の無法な展開力から繰り広げられる特殊召喚祭りによるライブラリアウト一択です。できるだけ誘発を受けづらい展開をしながら特殊召喚回数を増やすことを心がけてください。特に誘発を受けなかった場合に関しては事故らない限りライブラリアウトまでは持っていけます。特に注意することはできるだけ早くレイン+グラファの無限リソースコンボを成立させることと相手の場に1枚以上セルリを送り続けている状況を維持することです。各誘発に対するケア方法は下記を参考にしてください。また、未界域暗黒界に対するGの投げ方として、ある程度展開した後に投げるという方法があります。これをケアする方法としてアポロウーサ+相手の場にセルリという盤面である程度ケアすることが可能になります。後述する通り、相手の場にセルリを展開することで相手の「PSYフレームギア・γ」、「無限泡影」を無効化することができます。この状態でアポロウーサを展開した場合、増殖するGを使うためには「エフェクト・ヴェーラー」か「幽鬼うさぎ」を合わせ持ちしていなければいけません。

灰流うらら

未界域モンスターの展開に対して効果がなく、暗黒界モンスターも基本的には名称ターン1がないカードのみで構成されているために、マストカウンターとして効果が発揮しづらいです。うららを受けるタイミングは幾つかあるため、相手がうららを持っているかについての考察は容易にできると思います。注意するべき点として次の点があります。一般化することはできませんが、レインとセルリが手札にある状況ではセルリの効果を先に狙わずにレインから捨てることを薦めます。セルリの効果によって捨てられたレインに対してうららを打った場合、相手からしたら1枚の損失で2枚止めています。打たれなかった場合、レインの効果で2枚アドバンテージを得ることができるので、うらら1枚で3枚分の働きをしていることになります。レイン単体で使用する場合、名称ターン1がないために相手からした打ちづらいです。仮に打たれたとしても1:1交換以内には収まっています。明確なうららケア方法として次の方法があります。まず、「暗黒界の文殿」の効果でレインを捨てるという方法です。レインを捨てた際にチェーン1で文殿、チェーン2でレインの効果を発動することで、安全に文殿の2ドロー1捨てを行うことができます。他の暗黒界カードを捨てた際に効果は強制効果なため、文殿をチェーン1で発動することはできません。

「暗黒界の門」でゼンタを除外して、レインを捨てる際にレインをチェーン1、ゼンタをチェーン2とすることで、相手のうららを使わせずにレイン+グラファを構えることができます。あまり強いうららケアではありませんが、「暗黒界の門」の効果でゼンタを除外して、レインを捨てた際に、レインをチェーン1、ゼンタをチェーン2にすることで相手にうららを使わせることなく、レイン+グラファを揃えることができるので一応ケアできます。しかし、ゼンタの効果で門サーチ、門効果発動の2か所でうららを使うタイミングがあるため、ケアするのに越したことはないという程度です。

無限泡影

未界域暗黒界において最も脅威でない手札誘発です。その理由として「暗黒界の導師 セルリ」の存在が挙げられます。先にセルリを相手フィールドに展開することができれば、相手に無限泡影を使う機会を与えることなく安全に展開することができます。

PSYフレームギア・γ

多くのデッキで脅威になるγですが、このデッキに対しての刺さりはそこまでよくありません。「無限泡影」と同様に「暗黒界の導師 セルリ」をケアとして使うことができるためです。γは自分の場にモンスターが居ない場合にのみ使用できるカードであるため、必然的にセルリの効果発動前か、セルリを特殊召喚するタイミングで使う必要があります。このタイミングで使用した場合、「無限泡影」も同時に機能しなくなるため、実質的に相手の手札誘発を無力化することにも繋がります。また、「世海龍ジーランティス」の効果を使用した後でも相手の場に特殊召喚されるため、無限泡影のケアとして残し続けることができる点でもそこまでキツくない点です。

原子生命態ニビル

多くの展開系デッキでニビルは脅威に成り得ますが、未界域暗黒界デッキにおいては対策することはそこまでキツくありません。対策方法としては、ニビルの気配を感じたなら早くアポロウーサまで展開することと、手札に抱えておきたいリソースの使用は極力節約することです。抽象的な説明ではありますが、手札に未界域カードは極力残しつつ、レイン+グラファのコンボを完成させることが重要です。

エフェクトヴェーラー

泡影と異なりある程度は刺さる手札誘発です。しかし、未界域展開、暗黒界カードの効果に対しては一切利きません。効くタイミングはEXモンスターを利用した展開、リソース回復の場合です。地味にアカシック・マジシャンを使ったリソース回復のときに使われるとキツい場面があります。厄介な場面は増殖するG適用下です。増殖するGを打たれた場合取るべき選択はできるだけ「手札抹殺」でライブラリアウトを狙うということです。未界域暗黒界には40枚、何なら60枚デッキすべて引き切らせるほどの展開力があります。しかし、後述するドロバのために、できるだけ「手札抹殺」を使った方法でライブラリアウトを狙うべきです。3枚採用が多いため、手札抹殺を使用する際でも最低2枚は引かれていることを覚悟してプレイするべきです。相手も手札抹殺に対してうららを打ちたいので、うららを無効にするためのカードが1枚要ります。アポロウーサは展開しやすいためにケアとして強力ですが、エフェクトヴェーラーを持たれていることがあります。その際にヴェーラーを無効にするための「暗黒界の龍神王 グラファ」出しておくことで、ヴェーラーをケアします。更にヴェーラーを持たれている場合は相手のデッキにドロバが入っていないことを願いながら展開するしかありません。

深淵の獣、DDクロウ

暗黒界モンスターの中には「レイン」「グラファ」「ケルト」「セルリ」と数回使いまわすカードが数種類入っています。除外された場合に回収する手段は限られており、どのような展開だったとしても完璧に対策することはできませんが、基本的には1枚、2枚程度飛ばされることに関しては対した問題になりません。問題は増G適用下でのこれらのカードになります。「レイン」「グラファ」「ケルト」「セルリ」を展開する前に、相手にこれらの墓地除外カードを使われたら、リソースが足りなく負ける展開もあり得ます。ケアとしては、できるだけ早く盤面、手札、墓地に「レイン」、「グラファ」「ケルト」、「セルリ」を容易することです。セルリ+レインやセルリ+ケルトを使った展開ではこの条件を容易にクリアできます。ハンデスコンボを展開に利用する形です。以下の流れでグラファ+レインの無限リソースコンボを達成し、相手の場にセルリ2体を用意しつつ新たに3枚のカードを用意することができます。多くの誘発を受ける可能性がある展開なのである程度手札に余裕がある場合にのみできる展開です。

幽鬼うさぎ

打たれてキツイ盤面はゼンタの効果でサーチした「暗黒界の門」に対してです。このタイミングで使われた場合、「暗黒界の門」が不発になるだけでなく、場に暗黒界カードがないためにゼンタを特殊召喚することもできません。手札の枚数的には1:1交換ですが、実質的には2:1交換以上だと考えています。対策することが難しいカードではありますが、1枚だけしか使われないため「増殖するG」適用下でない限り何とかなるカードです。増殖するG適用下では展開したアポロウーサにチェーンして使ってくることがあります。ウーサとトロイメア・ケルベロスを相互リンクすることでケアすることができます。

屋敷わらし

打たれてキツイ盤面は、「セルリ」や「ケルト」、「相手からハンデス扱いのレイン」の効果に使われたときです。このデッキを使う上で、「PSYフレームギア・γ」、「灰流うらら」、「無限泡影」に関しては相手のチェーン確認によって判別しやすいです。しかし、「屋敷わらし」の発動タイミングは未界域カードの展開、暗黒界カードのサーチ、EXモンスターの展開に対してチェーンされないため、不意打ち的に飛んでくることがあります。ただ、増G適用下でない限りは脅威でないことが殆どです。

ドロール&ロックバード、ディメンション・アトラクター

打たれたらほとんど負けです。相手が手札事故でない限り勝てません。「ディメンションアトラクター」に関しては「増殖するG」存在下では発動できないのに対して、G適用下での「ドロール&ロックバード」に関しては引かれた瞬間に打たれるだけで負けます。G適用下で特にキツイカードがこのカードなため、できるだけこのカードを使われる前に「手札抹殺」で引き切らせるというプレイを心がけてください。

使用しているデッキの各種採用枚数

未界域カード

未界域モンスターは①の効果は共通です。②の効果、レベル、種族が異なるために、採用枚数を判断する基準はこの部分になります。個人的に、採用枚数を決める要因は、「2枚素引きしたときに許容できるかどうか」「ランダムで捨てられた際に許容できるかどうか」です。未界域の共通効果では外れてしまった場合、手札の数的にはマイナスです。この場合、次に使う未界域の当選確率も低下するために、そのまま何もできなくて負けという試合になりかねません。このとき、手札に2枚以上同じ未界域モンスターが被っている場合、外れるリスクは大きくなるだけでなく、1度外れた後もう一度外れたならそのまま手札の損失にしかならないというリスクがあります。まず、各種未界域カードについての解説を行った後に複数種類、未界域モンスターを手札に持つ場合どのような順番で使うべきかについて解説します。

未界域のネッシー (3枚):捨てられた場合にデッキから未界域モンスターをサーチすることができます。外れた際に失った手札を補充してくれるカードのため、2枚までなら手札に来てもいいと考え3枚採用です。
未界域のもすまん (3枚):捨てられた場合に1枚ドローして1枚捨てます。場に出すことはできませんが、手札の補充ができるという点と好きな暗黒界カードを捨てるチャンスがあるために3枚の採用です。

未界域のジャッカローブ (2枚):捨てられた場合にデッキから好きな未界域モンスターをリクルートします。2枚以上手札に来た場合にそのまま手札が少なくなるという欠点がありますが、リクルートした未界域モンスターを使ってデュガレスの素材にしたり、アカシックマジシャンを使って回収することができるために2枚の採用です。

未界域のチュパカブラ (2枚):捨てられた場合に墓地の未界域モンスター(チュパカブラ以外)を甦生します。初手に引いたときに外れた場合のリスクが大きいカードではありますが、「暗黒界の門」の発動条件に対応していること、デュガレスの素材として使えることから使いやすいよりのカードではあります。2枚被った際弱いので1枚の採用です。

未界域のビックフット  (1枚):捨てられた場合の効果は相手表側のカードを1枚対象にとって破壊することです。この効果自体に展開補助能力はありません。未界域カードを散らす役割とメタビートに対して強くでるために入れています。結界像のような特殊召喚封じモンスターに対して、ビックフットを捨てることで対処します。未界域のネッシーからサーチ用もかねて1枚採用です。

複数未界域カードを手札に持っている場合に使用する順番

次に未界域カードの使う順番についてです。ケースバイケースではありますが、主に以下のルールに従って使用することで、外れたときのリスクを減らしながら展開することができます。

最も優先順位が高い注意点は、②の効果を使い終わった未界域カードを先に使用することです。②の効果を使用した未界域カードはそれ以上利用することができません。他の未界域カードの効果を先に使ってし使用済みの未界域カードが捨てられた場合、単純に手札の損失になります。

次に優先順位が高い注意点はダブっていない未界域カードから先に使うことです。ダブっている未界域から先に使った場合、外れる確率が高いです。当たりを引いた場合は寧ろ優位な状況になりますが、外れた場合、手札が損失するためにより不利な状況になります。

最後に注意するべきことは未界域モンスター自体の優先順位です。

先に使うべき「未界域モンスター」として優先順位が高いものは展開力を有さなモンスターです。展開力を有さないモンスターが手札に残れば残るほど他の未界域モンスターの効果で捨てられる試行回数が多くなります。そのように展開力のない未界域モンスターを先に使い切ることで捨てられた際のディスアドバンテージを減らすこができます。

暗黒界カード

暗黒界の導師 セルリ (3枚):2枚でも机上の上では全ハンデスが可能です。しかし、無限泡影のケアや増G適用下では相手の場に2体いる方でもう一枚使いたいことが多いために3枚の採用です。

暗黒界の魔神王 レイン(3枚):基本ギミックです。できるだけ素引きしたいために3枚の採用です。

暗黒界の龍神 グラファ(2枚):レイン+グラファの無限リソースを行うためのカードです。一度墓地に送られたグラファを手札に回収する手段は限られており、「暗黒界の登極」で墓地のグラファを融合素材にする場合、墓地のグラファが無くなり無限リソースコンボをすることができなくなるために2枚の採用です。初手事故要因ではありますが、後手捲りに使えるカードではあるので2枚が働いてくれた試合も多々あります。

暗黒界の術師 スノウ(3枚):手札を調整する能力が強いことと、デュガレスの素材に対応しているために3枚の採用です。

暗黒界の鬼神 ケルト(3枚):基本ギミックであること、相手の効果で捨てられたレインのサーチ先としてある程度欲しいために3枚の採用です。レイン+グラファが墓地に存在する場合、未界域カードで捨てられる度にアドバンテージが得られる爆アドカードと化します。相手の効果で捨てられた場合に好きな悪魔族モンスターをリクルートできる能力も汎用性が高いです。レインからのサーチ先として使いたいカードではありますが、初手に来てもある程度ごまかしの利くモンスターだと思います。

暗黒界の狩人ブラウ(2枚):捨てられた場合のドローできる効果は強力です。暗黒界カードでなく未界域カードを引き込みたいときにあると便利です。しかし、あくまでもランダムドローであることと、デュガレスの効果に対応していないために2枚の採用です。

暗黒界の門番 ゼンタ (3枚):暗黒界でも珍しい捨てられた場合の効果を持たないモンスターです。暗黒界の門を使ったサーチ、デッキ圧縮、手札補充が強いため、3枚採用です。1度トロイメアユニコーンで門をデッキに戻せば、再度使用できる点でも3枚でいいと思います。

暗黒界の門 (2枚):単体としても使えますが、ゼンタからのサーチ用です。採用枚数が2枚の理由は、初手に2枚以上被ったときが弱いからです。墓地に悪魔族モンスターが存在しない場合に使用することができないため、2枚以上初手で引いているとそのまま手数が足りなくて負けるという問題が発生しやすいです。1枚素引きしている状況で、ゼンタから2枚目をサーチしたとしてもゼンタを場に残すことができ、場に残ったゼンタもリンク素材やデュガレスの素材として利用できる点から2枚でも十分と考えました。

暗黒界の文殿 (1枚):名称ターン1がついていること、サーチ対応カードであるために1枚です。

暗黒界の登極 (1枚):名称ターン1がついていることと、サーチ対応カードであるために1枚です。

暗黒回廊 (2枚):どのタイミングでも使いやすいために、非常に使い勝手のいいカードです。名称ターン1がついており、サーチ非対応であること、3枚採用では2枚初手で引いたときに弱いために2枚の採用です。

EXカード

主に注意した点は、制圧効果、後攻捲り性能の他に、直接的、間接的を問わず展開補助能力を有しているかどうかです。

暗黒界の龍神王 グラファ:貴重なテーマ内の妨害効果持ち。

No.60 刻不知のデュガレス:2ドローと展開補助、効果を使用した後もアカシック・マジシャンの素材として利用できる。

アカシック・マジシャン:リソースの回復。主に未界域モンスターとセルリの回収。スカルデットに使うことで再度スカルデットを使用できる。

セキュリティ・ドラゴン:緩い召喚条件から出せるリンクモンスター。セルリの回収や後手捲り用

トロイメア・ケルベロス:緩い召喚条件から出せるリンクモンスター。セルリの破壊、ランダム1ドロー、効果破壊耐性付与、後手捲り。

トロイメア・フェニックス:緩い召喚条件から出せるリンクモンスター。後手捲りとしても使えるが、リンク召喚の経由地点、戦闘破壊耐性付与が主な使い方。

魔界特派員デスキャスター:緩い召喚条件から出せるリンクモンスター。展開補助と破壊の肩代わり効果を持つ。

S:Pリトルナイト:緩い召喚条件から出せるリンクモンスター。妨害札と後手捲り用。正直使う機会はあまりなかった。

トロイメア・ユニコーン:緩い召喚条件から出せるリンクモンスター。使い終わったカードの回収と相互リンク時の1ドロー。

ファイアウォール・ドラゴン:緩い召喚条件から出せるリンクモンスター。展開札と妨害札

鎖龍蛇-スカルデット:手札入れ替えと展開補助。効果を通すことができれば爆アド。

トロイメア・グリフォン:緩い召喚条件から出せるリンクモンスター。制圧効果と相互リンク時の1ドロー。グリフォン存在下でセルリハンデスをするためには相手に送り付けたセルリと自身の特殊召喚するセルリの両方がリンク状態でないと使用できない点に注意。

アポロウーサ:緩い召喚条件から出せるリンクモンスター。ガメられたG対策と、G適用下の無効妨害。

世海龍ジーランティス:展開補助、妨害、後攻捲り用。使い終わったスカルデットを素材にしてリンク召喚できる。

閉ザサレシ世界ノ冥神:突破しづらいモンスター対策。使う機会はなかった。

入れ替え候補

把握できていない部分も多いです。

魔界発現世行きデスガイド+魔犬オクトロス:余った召喚権を使えるモンスター。リンク値を稼ぎながらレインをサーチできる。

未界域のツチノコ:②の効果で捨てられても自己甦生できる。ランク3ギミックを用いるデッキなら採用できる。

暗黒界の隠者 バアル:暗黒界の甦生用。

毘龍之謙&虎菱之玄:余った召喚権を使って出すことだできる。虎菱之玄の効果で毘龍之謙を送り付けることで、相手、つまり自身に対して2枚ドローして1枚捨てるという効果を発動する。

炎魔の触媒:好きな悪魔族を捨てることができるカード。レベル4なのでデュガレスにも対応。

魔竜将ディアボリカ:展開補助と墓地の悪魔族回収

ダイガスタ・エメラル:リソース回復とドローソース。深淵の獣とDDクロウに注意。

貪欲な壺:リソース回復とドローソース。深淵の獣とDDクロウに注意。初手に来た時に困るカード。

闇の誘惑:手札入れ替え用カード。デッキ圧縮にも使える。

暗黒界の取引:手札入れ替えカード。普通に使う分には手札の損失。

成金ゴブリン:デッキ圧縮用カード

チキンレース:デッキ圧縮用カード

熱血指導王ジャイアントレーナー:レベル8×3体という重い召喚条件だが3枚ドローできる効果を持つ。効果を使用したターンバトルフェイズを行えない。

トライゲート・ウィザード:貴重な万能無効持ちのリンクモンスター。条件が厳しい。

他の暗黒界デッキとの差別点

暗黒界デッキには「イドロック型 暗黒界」(今は使うことができない。)、「ネコマネキング型 暗黒界」、「先行ワンキル型 暗黒界」や他にも様々な暗黒界デッキがあります。「セルリハンデス型 暗黒界」はこれらの暗黒界デッキにはない明確な利点があります。1番大きな利点はデッキ内の不純物を少なくして、エクストラモンスターの枠を展開補助系のカードで埋めることができる点です。

例えば、マシュマックワンキル型のデッキレシピは以下のようになります。

マシュマックワンキル型未界域暗黒界

基本構築は同じになりますが、「No.33 先史遺産-超兵器マシュ=マック」「武神姫-アハシマ」「転晶のコーディネラル」「攻撃力変動モンスター」と展開に絡めることができないカードが最低でも4枚EXデッキに必要です。マシュマックを採用する関係上、「暗黒界の武神 ゴルド」を最低でも2枚採用する必要がありますが、ゴルドはセルリの効果で捨てるてもアドバンテージを得ることができず、ゴルドを除外された場合にワンキル不可+制圧も不十分という問題を抱えます。そのため、先行を取ったはいいものの誘発受けが十分に良くないためにワンキルができないという問題を抱えます。

次にイドロック型について見てみます。おそらくこの構築は暗黒回廊実装前のデッキですが、問題の本質は変わりません。「超魔神イド」を相手の場に特殊召喚する手段は「暗黒界の鬼神 ケルト」によるデッキからの特殊召喚にのみ対応しています。未界域暗黒界というデッキの構成上、ランダムドローを多用します。そのランダムドローの中で1枚でもイドを引いてしまったが最後、イドロックをするためには限られた手段でデッキに再度戻す必要があります。更に未界域の効果で捨てられた場合においては単純にディスアドバンテージです。

イドロック型暗黒界

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