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インドネシアとインドの歴史

こんにちは。
今日のテーマは、インドネシアとインドの歴史についてです。  

インドネシアとインドの歴史について、以下にまとめました。
①古代からの文化的交流(紀元1世紀〜15世紀)
②独立期の相互支援(1945年〜1950年代)
③現代の戦略的パートナーシップ(2000年代〜現在)




①古代からの文化的交流(紀元1世紀〜15世紀)
 インドネシアとインドの関係は紀元1世紀にまで遡ります。この時期、両国間の交流は主に貿易と宗教の伝播を通じて行われました。インドの古代叙事詩「ラーマーヤナ」にはジャワ島(ヤワドゥウィパ)への言及があり、両国の関係の古さを物語っています。貿易面では、インドネシアの戦略的な位置と豊富な香辛料が重要な役割を果たしました。インドの商人たちはインドネシアに香辛料を求めて訪れ、同時にヒンドゥー教、仏教、そして後にはイスラム教を伝えました。文化面での影響も顕著で、インドネシア語にはサンスクリット語からの多くの借用語が見られます。また、ラーマーヤナやマハーバーラタなどのインドの叙事詩はインドネシアでも広く親しまれ、プランバナン寺院での満月の夜に行われるラーマーヤナ舞踊劇など、独自の文化として発展しました。




②独立期の相互支援(1945年〜1950年代)
 インドネシアの独立革命期(1945年〜1949年)において、インドはエジプトと並んでインドネシアの主権を最も早く支持し、認めた国の一つでした。この時期の両国の関係は、反植民地主義と新興独立国としての連帯感に基づいていました。1950年には、インドネシアのスカルノ大統領がインド共和国初の共和国記念日の主賓として招かれました。また、1955年にはインドの初代首相ジャワハルラル・ネルーがバンドンを訪れ、アジア・アフリカ会議に参加しました。この時期の両国の関係は、政治的な連帯だけでなく、文化的な交流も深まりました。例えば、1927年にインドの詩人ラビンドラナート・タゴールがジャワとバリを訪れ、バリの文化とヒンドゥー教に魅了されたことが知られています。




③現代の戦略的パートナーシップ(2000年代〜現在)
 2018年、インドのナレンドラ・モディ首相のインドネシア訪問を機に、両国の関係は「包括的戦略的パートナーシップ」に格上げされました。この新たな関係は、経済、政治、文化など多岐にわたる分野での協力を強化するものです。経済面では、2021年の両国間の貿易総額は約210億ドルに達し、2020年の141.5億ドルから48%増加しました。両国は2025年までに貿易額を500億ドルに引き上げることを目標としており、ASEANとの貿易協定(ATIGA)を通じた経済協力の強化を目指しています。また、インドネシアの新大統領プラボウォ・スビアントは、インドとの経済協力をさらに強化する意向を示しています。文化面では、インドネシアに住むインド系コミュニティが両国の友好関係を維持する上で重要な役割を果たしています。また、インド-インドネシア海洋協力に関する共同ビジョンを通じて、インド太平洋地域での協力も強化されています。このように、インドネシアとインドの関係は古代からの文化的つながりを基盤に、独立期の政治的連帯を経て、現在では包括的な戦略的パートナーシップへと発展しています。

以上です。それでは皆さん良い一日を。

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