インドネシアでのサッカー人気
こんにちは。
今日のテーマは、インドネシアでのサッカー人気についてです。
インドネシアでのサッカーはバドミントンの次に人気のスポーツと言っても過言ではないです。今回のサッカー男子日本代表に対するインドネシアでの盛り上がりを見て、今回はインドネシアでのサッカー人気について以下にまとめました。
①国民的スポーツとしての地位
②海外リーグへの熱狂的な支持
③サッカーを通じた国際交流と経済効果
①国民的スポーツとしての地位
インドネシアでは、サッカーが国民的スポーツとして圧倒的な人気を誇っています。ニールセンの調査によると、インドネシア人の69%がサッカーファンであり、これはアジアの国々の中でベトナムとUAEに次ぐ3番目の高さです。この人気の背景には、オランダ植民地時代からの長い歴史があります。1930年代には既にインドネシアのサッカーチームが結成され、1938年のFIFAワールドカップにオランダ領東インドとして出場した経緯があります。独立後も、サッカーは国民の一体感を醸成する重要な要素として機能してきました。現在では、サッカー観戦は一般的な娯楽の一つとなっており、国際大会の際には街中でパブリックビューイングが開催されるなど、社会全体でサッカーを楽しむ文化が根付いています。また、テレビやインターネットのスポーツニュースでもサッカー関連の話題が大きな割合を占めており、日常的にサッカー情報に触れる機会が多いことも人気の一因となっています。
②海外リーグへの熱狂的な支持
インドネシアのサッカーファンは、自国のリーグだけでなく、海外の有名リーグにも熱狂的な支持を示しています。特に、イングランドのプレミアリーグやスペインのラ・リーガなどの欧州トップリーグが人気を集めています。この現象の背景には、インターネットやケーブルテレビの普及により、海外のサッカー試合を容易に視聴できる環境が整ったことがあります。また、欧州リーグで活躍する世界的スター選手たちの存在も、ファンの関心を高める要因となっています。興味深いことに、近年ではJリーグへの関心も高まっています。日本の大学院に留学経験のあるインドネシア人が、川崎フロンターレの熱烈なファンになるなど、個人的な経験を通じてJリーグに親しみを感じるケースも増えています。また、かつてJリーグの試合がインドネシアのテレビで放送されていた時期があり、中村俊輔や小野伸二といった日本代表選手の活躍を通じて、日本サッカーへの関心が高まった経緯もあります。
③サッカーを通じた国際交流と経済効果
インドネシアでは、サッカーが単なるスポーツ以上の意味を持ち、国際交流や経済効果をもたらす重要な要素となっています。例えば、2023年6月にはアルゼンチン代表との親善試合が開催され、6万枚のチケットが5分で完売するなど、大きな話題となりました。この試合は、アルゼンチンにとって2022年ワールドカップ優勝後、最も多くの観客が集まったアウェー戦となりました。また、インドネシア政府はサッカーを通じた国際協力にも積極的です。新首都建設予定地の東カリマンタン州に、インドネシアサッカー協会(PSSI)のトレーニングセンターを建設する計画が進んでおり、FIFAからの資金援助も予定されています。さらに、2034年のワールドカップ招致をマレーシア、シンガポール、オーストラリアと共同で検討するなど、サッカーを通じた国際的なプレゼンス向上を目指しています。このようなサッカーを通じた取り組みは、観光業や関連産業の発展にも寄与しており、インドネシア経済にとっても重要な役割を果たしています。サッカーは単なるスポーツを超えて、国家の発展戦略の一部として位置づけられているのです。
以上です。それでは皆さん良い一日を。