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ドラマ『いちばんすきな花』とわたしのすきな花

放送中に珍しくリアタイしていたドラマだ。
ありそうな日常の中で生きていくドラマが好きだ。

そして、私は物語の終わりを見届けられないことがよくある。終えるのが、なんだか、とても寂しいのだ。ドラマに限らず、漫画やアニメ、家で見る映画なんかもそうだ。
終わるための心の準備が相当必要で、どんな最後を迎えても頷けるまで続きが見られない。
だから映画館で見る映画は、まだ終わってほしくないなと思って頭が追いつかなくて、数日は抜け出せないことが多い。

『いちばんすきな花』はずっと欠かさず見ていたのに、最終話を逃してしまった。今となっては、やはり見届けるのが寂しかったのだと思う。
連休を利用して、課金までして1話から見直した。
ついでにFODでしか見られないという特別映像も見た!

ゆっくりゆっくり時間をかけて、私の中のいちばん好きを考えながら見た。
心地いいセリフと、テンポと映像と、音楽と。
やはり好きだと思いながら見た。

「ゴミ袋の下でしょ」
「え?下って?」
「はい」
「こたくん、ごみ箱の底にごみ袋入れる人?」
「うん、替える時、楽でしょ?」
「了解、じゃあそうしよう」
「うん」
「赤田家はそれで」
「ありがとう」
「うん?何がありがとう?」
「その、合わせてくれて、こっちの価値観に」
「大袈裟、ごみ袋くらいで」

第11話 いちばん好きな人

私はここで号泣したのだ。
その価値観を理解したいと思える他人と出会えること。
それがどれ程、尊いことなのか。
恋愛に関してだけではなく、言わずもがな、友達も。

ごみ袋くらいの小さなことが大事なのだ。
そんな小さなことを話せて、理解し合えて、歩み寄れる。
そうやって、好きな人と日々を積み重ねていきたい。

穏やかな気持ちで見届けられると思っていたのに泣かされるだなんて本当に嬉しい。また見よう。

後輩とこのドラマの話をした。
自分のことを見ているみたいで、辛くなるけれど好きなドラマだったと。

「誰だと思います?」
「4人の中でってこと?」
「はい、私は紅葉くんです」
「そうだな、ゆくえちゃんと夜々ちゃん半分づつかな」

もう一度、最初から見直して気付いたことがある。
ゆくえちゃん7、夜々ちゃん2、美鳥ちゃん1
きっとこの割合がいちばん近い。

私は2人組が好きだ。
私のことを見てくれる人が目の前にいることにひどく安心する。同じくらい好きで大事にしたい人が何人かいて、それだから苦手だったんだ。

「はい、2人組をつくってください」

わたしのすきな花

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