『義妹生活』“最終話先行上映会” スペシャルトーク レポ
2024年9月1日(日) 池袋HUMAXシネマズにて「義妹生活」最終話(10〜12話)先行上映会があり、そこでのスペシャルトークの内容を覚えている範囲で書いていきます。
以下、記載している内容は順不同で、うろ覚えな部分もあり、一言一句正しい訳ではないのでご了承下さい。
◎スペシャルトーク◎
10〜12話上映後、告知通り天﨑さん、中島さん、三河先生の3名がまず登壇、簡単に挨拶をされた後、スペシャルゲストとして、アニメ「義妹生活」上野監督が登場!4名でアニメ「義妹生活」についてフリートーク開始。以下、トーク内容順不同です。
・天﨑さん、中島さんは(スケジュールの都合?)会場で10~12話を一緒に観ることが出来ず、「一緒に観たかったー!」と仰っていました。そんな中、上野監督は客席の後ろから皆さんと一緒に観られており、何度も観ているがやっぱり緊張したとのこと。
・アニメ9話 「義妹と日記」が神回と評判になりAnime Cornerでも第1位獲得の件
天﨑さん『9話がいわゆる神回と言われることが多いが、1〜8話までの丁寧な積み重ねと、9話以降への繋がりがあって出来上がっているものなので、単独で区切って神回と言うことはできない』とコメント。
・OP「天使たちの歌」、ED「水槽のブランコ」について
三河先生『OPの歌詞「ナミダは拭えば良いから 言葉足らずでも良いよ」の部分が最終話終盤に繋がっており、EDの「水槽のブランコ」も沙季のことを書いている。アニメオリジナルの水槽にもマッチしているが、事前に上野監督からのリクエストはあったのでしょうか?』
上野監督『当初OPはEDのように、EDはOPのようにというのを考えていた。fhánaさん、Kitriさんとの直接打合せなく、細かくリクエストもしていない。これはリクエストを出して楽曲制作を縛りたくないという思いから。それにもかかわらず、fhánaさんは素晴らしい楽曲(上野監督制作秘話インタビューでも語られている)を、EDについて水槽のことは当時絵コンテの段階で出来ていたが、当然Kitriさんには伝えておらず、頭の中を覗かれているのではないかと驚いてしまうほどマッチした楽曲が上がってきた。』
三河先生『上野監督、制作陣の方々、アーティストの方々含め関係者の作品に対する読解力、解釈力が高すぎる』と三河先生が賞賛。
・沙季の水槽、水の表現について
上野監督『沙季は水みたいな人だなと思った。水の中にいて息苦しそうな人間だなと。それで水を使った表現を所々に使用した。』
・上野監督『アニメ『義妹生活』は構成上(アニメの中の)一ヶ月を3話ずつで作るようになっており、天﨑さん、中島さんが1話(6月)から4話(7月)、4話(7月)から7話(8月)、7話(8月)から10話(9月)のアフレコ時ちゃんと(悠太と沙季が一緒に生活して)一ヶ月経ったような状態で来て演技をしてくれる(実際アフレコは毎週やっているにも関わらず)。「ただいま」、「おかえり」の演技での(わずかな)変化に感激をしました。』
天﨑さん『意識はそこまでしなかったが、自然とそういう状態になれていたのは本作品の導きによるものです。』
・最終話タイトル「 and 」
上野監督『最初はわざと空白にして、サブタイを付けるつもりはなかった。しかし、最終話 最後の二人が歩くシーンの絵コンテを描いていたら筆が止まらなくなり、あぁ書き終わりたくない、この二人がずっとずっと続いてほしいと思ってしまい「tomorrow and tomorrow」というサブタイが自然と浮かんでいた。』
このサブタイ一文字、一文字は関係者の名前のイニシャルを一人ずつ本人が手書きし、組合せたもの。天﨑さんなら「a」、中島さんなら「n」、三河先生は「m」など。
・最終話終盤 沙季の部屋でのシーン
上野監督『原作では泣いていないが、このシーンの絵コンテを書いている時に、ここまでの積もり積もった感情が爆発している流れなら自然と涙が出ちゃうよなと思い書きました。』
三河先生『原作では、沙季が泣くように書かなかったが、きっと書き忘れたんだと思う。それか当時書いてる時に人の感情を失っていたかのどっちかだと思います。(笑)』
・最終話、部屋に籠った沙季を悠太が追いかけるシーン
上野監督『(追いかける動作を)音だけで表現しているが、ト書きで「悠太の今までに無い強い感情を表す音」と書き、そのリクエストを音響チームがちゃんと応えて表現してくれた。他にも悠太が部屋をノックする音も悠太の心情を表すとても良い音だった。このアニメはカット数が少なく、音・演出で表現し、見せるシーンが非常に多く、小沼音響監督含め、製作陣には難しいリクエストも多くしてしまった。』
・天﨑さんから、監督と先生に質問。
天﨑さん『お互い(三河先生と上野監督で)相乗効果はあったのでしょうか?』
三河先生『原作は原作、アニメはアニメで別作品という考えから、視聴者として楽しめており、沙季の新たな一面を見ることができて、純粋に可愛いなと思ってしまっている。今までどうしても仕事柄、自分のヒロインを可愛いと思ったことがないんです。プロ目線でどう売れるか、どう見えるかと打算的、客観的に観てしまう。』
上野監督『原作を読ませてもらい、とても素晴らしい作品だと思ったが、描かないと動かないし、表現にならないわけで、言葉にならないものや描かれていないものをちゃんと伝えられるのか、どうアニメーションに表現しようかと非常に苦労した。』
三河先生『恋愛物語は10巻くらいからマンネリし、ネタも無くなり書き続けることが苦しくなってくるが、今回アニメの影響を受け、まだまだ書き続けていけると思った。二人が幸せになるまでは書き続けたいです。』(拍手)
・沙季の幼少期のシーン。
三河先生『原作には無い部分。OPサビから登場しており、このアニメで沙季に触れるにあたって必要な表現だったと思っている。今でもカバのぬいぐるみを見たら泣きそうになってしまう。』
・上野監督から締めの挨拶
上野監督『このアニメのテーマは「期待」。鳥が飛ばずにはいられないように、魚が泳がずにいられないように、人間は他人に「期待」せずにはいられません。(義妹生活ラジオ第3回でも51分〜で人間は〇〇せずにはいられないとは何だろうと問いかけながら作った、と話されていました)初めは、アニメーションスタッフの方々の負担にならないようにとかを極力考慮しようと思っておりましたが、自分も他のスタッフやキャストの方々に、大いに期待することにしました。その結果、素晴らしい作品を作り上げることができました。観ていただく皆さんにも期待しています。』と最後の挨拶で、感極まって涙ながらに締めくくった。
天﨑さん『2期を観たいならBD、グッズを買って貢献して欲しい』とあり。
本当に素晴らしい上映会、スペシャルトークでした…。
7月クールのアニメが始まるとき、「義妹生活」はチェックリストに入ってはいたのですが、原作も知らず全くのノーマーク状態でした。
しかし、回を追うごとにイメージとは全く異なり、三河先生の放送後の解説・感想もあり作品に入り込みやすく、作品の良さ、面白さを知ることができ、そこから一気にはまってしまいました。
是非アニメ2期、3期と続いてほしいですし、原作も二人が幸せになるまで読み続けていきたいです。
一人でも多くの方に、「義妹生活」の良さが伝わればと思います。