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ブラインドマラソン

道下美里。笑顔の素晴らしいブラインドランナー、重度弱視の東京パラリンピック金メダリスト。種田山頭火、防府マラソンの世界記録保持者。
伴走者、樋口歯科医の話を聞く機会に接した。ご自身、ご子息が障がい者であり、2024年の東京マラソンを共に走るらしい。

話を聞いて率直な感想。人間の可能性は無限である、処刑的自由であっても、サルトルの言う投企が善である。
しかし、障がい者は自由追求の障害構造下に置かれる。自由に投企はできないのだ。
一方、山を想起する場合、健常者は二次元の富士山を思い浮かべ、視覚障がい者は、3Dの山を思い浮かべると言う。丘の上まで歩いた足の裏が、頂上付近で円錐の感触を持つからかもしれない。
サルトルを否定した構造主義ストロースは、西欧人と先住民を比べ、先住民を比較優位とした。

健常者と障がい者、どちらが自由で進歩的か。一言で断じることはできない。目が見えなくなり、知覚、知識、意志が内面に向かう、外面的自由、内面的自由、その衝突、分裂、はたまたその統合。

ユーラシア大陸よりでかいスマホ大陸へのアクセス、獲得する現代人の自由。デジタルを断絶した、自分の内、根元に向かう自由。果たして。

道下ランナーの笑顔は、人間の自由を表現している。
飛躍するが、AIが進歩するほど、共存ではなく、人間が内面を見つめる機会と時間が増え、世界平和の自由が訪れる。と信じたい。
一念三千
内から溢れる笑顔、一日を生きる者として、斯くありたい。

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