21歳、地方デザイナーが考える「地方のデザイン」|コヤシーズの視点
はじめに|私について
私は、地方でデザインやイラストの仕事をしている21歳のデザイナーです。
「コヤシーズ」という屋号で活動しながら、地域に根ざしたデザインやイラストマップを制作しています。
デザインを学び始めて7年。地方でデザインの仕事を始めてまだ2年目ですが、地方で活動しているからこそ感じることが増えてきました。
地方のデザインに関わる中で、さまざまな疑問を抱くことがあります。
「地方のデザインはなぜダサいと言われるのか?」
「美しいデザインが必ずしも売れるとは限らないのはなぜか?」
「デザインの役割は、単に見た目を整えることなのか?」
私自身、まだ試行錯誤の途中ですが、現時点で考えていることをまとめてみました。
1. 地方のデザインは、なぜ「ダサい」と言われるのか
地方のデザインは、都会のデザインと比べて「ダサい」と言われることが少なくありません。
ただ、その理由は単純に「デザインの質が低い」からではないように思います。
むしろ、デザインが生まれる環境やプロセス による影響が大きいのではないでしょうか。
📌 地方のデザインが「ダサい」と言われる背景
デザインに十分な予算が割かれない
→ デザイナーに依頼する余裕がなく、無料ツールや素人の手で作られることが多い。伝統や慣習が優先される
→ 「今までこうだったから」と、新しいデザインが採用されにくい。情報が整理されずに詰め込まれる
→ 「あれも伝えたい、これも載せたい」となり、結果的に視認性が落ちる。ターゲットが曖昧
→ 「誰に向けたデザインなのか」が明確でないまま、手探りで作られる。
このような状況では、デザインを都会のものと同じ基準で評価すること自体が適切なのか、考える必要があるのかもしれません。
「都会のデザインをそのまま地方に持ち込むことが最適とは限らない」と感じる場面も多く、
むしろ地方に合ったデザインの形があるのではないかと考えています。
2. 「美しいデザイン=売れる」とは限らない
デザインが美しくなれば、必ず売上につながるのか?
この問いに対しては、シンプルに「そうとは限らない」と思うことが多いです。
特に地方では、「売れる」よりも「馴染む」ことが重要 になる場面が多いように感じます。
例えば、都会的なミニマルデザインを地方の商店のポスターに採用したとします。
洗練されたフォント、シンプルな構成、落ち着いた配色。
しかし、それを見た地元の人が「何の店かわからない」「敷居が高そう」と感じてしまえば、
デザインの意図が十分に伝わっているとは言えません。
📌 地方ならではのデザインの難しさ
都会のデザインがそのまま通用するとは限らない
→ 地元の人が「自分ごと」として受け入れられるかが重要。情報の伝わり方が違う
→ 地方では、デザインよりも「口コミ」「人とのつながり」の方が影響力が強いことがある。デザインの目的が明確でないと機能しない
→ 「何を伝えたいのか」「誰に届けたいのか」が整理されていないと、視覚的に優れていても意味がない。
都会的な洗練されたデザインが必ずしも地方で効果を発揮するとは限らず、
むしろ、地域の人々に受け入れられるデザインが、結果として長く使われる のではないかと思います。
3. デザインを「長い目で見る」ことが大切
地方では、一度作られたデザインが長く使われることが多いです。
「このイベント用にチラシを作りたい」「このポスターを貼りたい」といった単発の依頼が多いものの、
結果的に「何年も同じデザインが使われ続ける」ことがよくあります。
📌 地方のデザインは、短期的なものではなく長期的な視点が求められる
地域のアイデンティティに寄り添う → 地域の歴史や価値観を理解し、長く愛されるデザインを考える。
短期的なトレンドではなく、普遍性のあるデザインを → 都会的なトレンドをそのまま持ち込むのではなく、地域に定着するデザインを意識する。
こうした視点を持つことで、「作った後のデザインがどう使われるか」を考えながら取り組めるようになるのではないかと感じています。
4. デザインを通して「豊かさ」を生み出す
最終的に、私がデザインを通して目指したいのは、「地方の豊かさ」を生み出すこと です。
豊かさとは、経済的なものだけではなく、「地域の人がその場所を誇れること」「未来につながる価値を生み出すこと」 ではないかと考えています。
📌 デザインが生み出す「豊かさ」
地域の人が自分のまちを誇れるようなデザイン
→ 「このデザイン、いいね」と言われるものが増えれば、地域の魅力が少しずつ変わっていくかもしれない。長く使われ、親しまれるデザイン
→ 「一時的な流行」ではなく、地域の人が受け入れやすく、ずっと残っていくもの。デザインを通じて新しい交流が生まれること
→ 「このデザインをきっかけに、新しいつながりが生まれた」という事例を増やしていきたい。
私自身、まだまだ模索中ですが、デザインを通じて少しでも地域の豊かさに貢献できる方法を考え続けたいと思います。
📢 まとめ
✔ 地方のデザインは「環境の問題」が大きい
✔ 都会のデザインをそのまま持ち込んでも効果的とは限らない
✔ 長く使われるデザインだからこそ、未来を見据えた視点が必要
おわりに|あなたの考えを聞かせてください
地方のデザインについて、皆さんはどう思いますか?
「地方だからこそできるデザイン」について、いろんな意見を聞いてみたいです。
ぜひ、コメントであなたの考えを教えてください!
最後まで読んでいただいてありがとうございました!