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カメラってどうよ?

どうも、今年もやっていきますアドカレ企画。

相も変わらず酒・飯>イラストの葵 幽希です。
一応イラストだけではなく、カメラも実はやっています。
なのでそこらへんの話をしていければいいっかなーってことで、
今年はカメラの話をしていきます。
多分長いです
実例の写真も載せるので気楽に読んでください。


1.はじめに:そもそもカメラっている?

今やカメラもついたうえに即座にSNSへ送れるスマホという媒体は、
誰しもが持っていて当たり前のものになっています。
つまり誰もが撮る人としてこの世界を生きてるってことです。

細部にこだわらず気軽にSNSにあげたり日記みたいに残すのであれば、
スマホでも十分頼りになるクオリティはあります。
ではそんな非常に持ち運びがしやすくて多機能なカメラがあるのに、
どうしてカメラという「撮る」機能しかない機械を持つ人がいるのか。
その「撮る」という部分の奥深さを紹介するのが今回のメインなお話です。

2.情報整理:カメラにもいろいろあるんだよ


一口にカメラと言っても、いろいろな種類があります。
フィルムカメラやデジタルカメラ、
デジタルカメラでも一眼、ミラーレス、コンデジなどなど…

フィルムカメラは再ブームになった「写ルンです」とかを
イメージしてもらえればOKです(30年前には自販機とかあったね

一方でデジカメは色々あります。
まずコンデジはレンズ一体型のため、
一番コンパクトなので持ち運びに優れます。
次にミラーレスはレンズが交換式です。
ある程度の小ささと写真のクオリティ、
そしてデザイン性が高いので女性人気があります。
最後に一眼は対応するレンズが非常に多く、
撮りたいものを撮ることが最もできるカメラになります。
それぞれに長所短所があります。
もしカメラに興味があればコンデジやミラーレスから気軽に始めるのがおすすめです。
私?レンズ沼でいつでもお待ちしております。

今回はそんなカメラの中でも私が持っている一眼カメラを
カメラ側の比較対象としてみます。
最もスマホと差が分かりやすいので。

3.カメラ紹介:マイナーで地味っ子な私の愛機

まず一眼の説明をする前に、
私の持っている一眼カメラを紹介しておきます。
こいつです(ででん)




なに?なんかおかしくない?って?
レンズがねえじゃねえかって?
まあまあ待ちなさいって。
そこがかなり重要だから。

ということでこの子はOLYMPUSの「OM-D E-M1 Mark III」です。
ぶっちゃけるとマイナーな子です。
一眼ではソニー、キヤノン、ニコンがやはり強いです。
その理由というものははっきりあるのですがそれは後ほど。

じゃあなぜその中でマイナーなこの子を選んだのかというと、
まあ簡単に言ってしまえば価格と見た目です。
ソニーやキヤノンのカメラよりは少し性能が劣る代わりに値段が抑えられ、
かつ雨でも壊れない頑丈さ、手振れ補正の強さがOLYMPUSの魅力です。
そしてこのちょっと野暮ったいボディに惹かれました。

地味でマイナーで、でもしっかりしてる。そんな感じの子です。
うーん私の好みの子ドストライク

4.違いその1:大きいことはいいことだ

ということでようやく本題に入りましょう。
まずはスマホと一眼カメラで何が違うのか。
一つ目は「センサーサイズ」というものがあります。

いきなりそんなこと言われてもわからん?
そりゃそうだ、私だって最初そうだったし。

簡単に言ってしまえばセンサーサイズが大きいほど
写真の情報量が増えるってイメージです。

百聞は一見に如かず。まずは写真を例に挙げてみましょう。
とはいえ簡単に撮れるほどの相手もいないし、
私自身は自撮りに耐えられる見た目じゃないし…さてどうしよう…

そうだ、あの子にお願いしましょう。
とっても可愛い子がいましたね。

ではその子をスマホと一眼それぞれ撮った写真をご覧ください。(ででん)



iPhone13 広角カメラ iso500 75mm 0ev f1.6 1/33s
OLYMPUS M.12-40mm F2.8 iso3200 40mm -0.7ev f2.8 1/80s

どちらも可愛いでしょ?
ウマ娘のアストンマーチャンって子が持っている人形です。

ちょっと明るさとか色味とか違うけどそんなに大きく違うかって?
ではちょっと拡大してみましょう。

スマホ
一眼カメラ

細かい条件が異なる部分はありますが、
スマホでは特に髪と瞳の部分で結構粗さが目立ちざっくりしてますね。
一方で一眼では拡大しても毛や糸の感じはある程度あります。
一眼はセンサーが大きいから細かいところまできれいなのが分かります。
いわゆる画質の差が一つ目の違いです。

さて、このセンサーサイズは大きければ大きいほど画質は良くなります。
一番大きいのが「フルサイズ」という規格です。
この規格でのセンサーは36.0mm×24.0mmです。
今回撮影に使っているiPhone13のサイズが6.8mm×5.1mmです。
大体フルサイズとiPhone13では25倍くらい面積が違うって感じですね。

ただこのフルサイズ規格のカメラ、めっちゃくちゃ高いです。
前にちょっと触れたソニーやキヤノンはこの規格が多いです。
両社ともレンズ無しの本体だけで30万はします…さすがに無理…

ということで一眼の中でもフルサイズより小さいサイズが存在します。
メジャーな規格としては「APS-C」と「マイクロフォーサーズ」です。
APS-Cは22.4mm×15.0mm、マイクロフォーサーズは17.3mm×13.0mmです。
前者はニコンに多く、後者はOLYMPUSに多い規格です。

そうです。私の愛機は結構小さめサイズのセンサーという訳になります。
それでも10万はしました。タカイネ
趣味程度の撮影かつはじめての一眼なら十分頑張ってくれてます。
サンタさん!フルサイズのカメラください♡

5.違いその2:ボケはなんぼあってもいい

ボケがいてこそツッコミが映えるとはよく言いますが、
カメラの世界ではボケだけで映えます(笑い飯かな?
特に一眼はスマホ以上にこの「ボケの力」が強いので、
非常に映える(エモい)写真を撮ることができます。

実例を見せろ?
そういうと思って取材してきましたよ。

そう!
大井競馬場で開催されているメガイルミですよ!
アドカレ取材のため寒空の中撮影行ってきましたよ!!!
あとウマ娘コラボグッズ購入も

ではまずスマホで撮影したものを見てみましょう。(ででん)



iPhone13カメラ iso80 26mm 0ev f1.6 1/50s(色味加工あり)

光のトンネルにある花の形のライトに思い切り寄っているため、
後ろのに映っている人はボケています。
これでもメリハリがあって何を写したいか分かりやすいですね。

では続いて一眼で同じものを撮影した写真をご覧ください(ででん)



OLYMPUS M.12-40mm F2.8 iso200 40mm 0ev f2.8 1/125s

色味や明るさは考慮しないでみても、
スマホよりも明らかにボケが強いですね。
下に向いているライト1個にピントがあっていて、
距離が離れるごとにボケが強くなり、
人は判別ができないくらいしっかりボケが効いてます。

しかもそのボケもイラスト加工で言う「ガウスぼかし」ではなく、
玉形にボケているんです。
他のライト一つ一つが玉の形で綺麗にボケています。
こうやって綺麗な「玉ボケ」を作ることができるのも、
レンズのおかげなんです。

ところで、写真の下にいろいろ書いていますが、
これはどんな機器で、どういう設定で撮ったかを書いてます。
説明しだすとアドカレが間に合わないので
また来年にでも好評ならばまた語りましょう。

せっかくの取材で撮ったものがまだあるのでいくつか載せましょう。

まずはスマホの写真から(ででん)




iPhone13カメラ iso1000 26mm 0ev f1.6 1/25s(色調整あり)

続いて一眼の写真です(ででん)



OLYMPUS M.12-40mm F2.8 iso400 12mm 0ev f2.8 1/6s

やはり表現できる色の幅は一眼カメラの方が広いですね。
またボケによるメリハリがつくので、
一眼の方がより印象深いものになっています。

こういう表現力や印象深さ、よりエモい表現が一眼の強さです。

6.違いその3:長距離高威力のすごいヤツ

少し本編とはそれますが、ここで私がなぜ一眼を買う決意をしたのか。
そのきっかけをお話しましょう。
コスプレイヤーさんを撮るため?実は違うんですよ~

まずはその買うきっかけになった写真をどうぞ(ででん)


iPhone13カメラ iso50 131mm 0ev f1.6 1/1776s

写真は2022年5月15日、
競馬のG1ヴィクトリアマイルが開催された日の東京競馬場です。
そこのパドックからソダシ(貴重な白毛の馬)を撮ったものです。

いやあ…画質がひどい…
実はiPhoneのズームはカメラなどのズームとは全く違うやり方です。
そのせいで遠くのもの、望遠での撮影は画質が悪くなってしまいます。

具体的な話をすると、
一眼のズームは中のレンズを動かして、焦点距離を調整しています。
一方でスマホは映っている画面を引き延ばしてズームしています。
前者を「光学ズーム」、後者を「デジタルズーム」と呼びます。

ただ画面のものを引き延ばして寄っているだけなので、
スマホはズームをすればするほど粗いものになっていく。
これが上のような写真となる原因です。

ちなみにズームできる距離は焦点距離の数値が表記されます。
たとえばさっきの写真のキャプションには131mmとありますので、
焦点距離は131mmで撮影しています。

一方でさっきまで載せていた一眼の写真のキャプションには
「12-40mm」という数字があります。
つまりさっきまで載せた写真は焦点距離が12-40mmの
レンズで撮影しているということです。

スマホより全然ズームできないじゃん。
そう思うでしょ?
レンズには「望遠レンズ」という長射程用の装備があるんですよ。
私の持つレンズで最長焦点距離はなんと800mm!!!
その威力をお見せしましょう。

まずは撮影する場所はこのあたりからです(ででん)


先月行われたジャパンカップのパドックを撮影したものです。
大体5階席からの眺めです。
さきほどの写真と角度は違いますが、ほぼ同じ場所からです。
それではここからどのくらいの写真が撮れるのか。
こんな感じです(ででん)




LEICA DG 100-400/F4-6.3Ⅱ iso640 400mm 0ev f7.1 1/250s

すごいでしょ?
ものすごい距離を望遠にしてここまできれいな写真が撮れるんです。
ちなみにレンズの説明では400mmとありますが、
マイクロフォーサーズはその焦点距離を2倍にして撮影するので、
実質800mmの焦点距離ということになります。

もう一つ具体例を載せましょうか。
私は山で野鳥とか撮らない(そんな体力がない)のでまたスポーツから。
今度はプロ野球です。

まずは撮影場所から。このあたりから撮っています(ででん)


はい、横浜スタジアムです。
これでもそこそこ高い席(内野A)なんです。
ではここから中央の丸、ピッチャーが投げる写真がこちらです。


OLYMPUS M.75-300mm F4.8-6.7 Ⅱ iso6400 300mm 0ev f6.7 1/800s

さっきのレンズよりは大分安い望遠なので
焦点距離もMAX600mmかつ画質も粗いです。
シャッタースピードの関係上仕方ないですが、
それでもこれだけの距離が離れた写真ではスマホで撮影できません。

よくスポーツを見に行くと
バズーカみたいなカメラ持ってるお姉さんがいますが、
とんでもない望遠を持っているってことです。
もちろん値段もバケモノ級です。
OLYMPUSの最上級(1000mm撮れる最高性能)は88万円です。
はちじゅうはちまんえんですよ!8.8万円じゃなくて!
給料何か月分になるんだってレベルです(地面から生えてきて♡

7.違いその4:沼へようこそ

レンズは沼です。いくらお金があっても足りません。
でもこのレンズが交換できることこそが一眼最大の魅力とも言えます。

まあとりあえず私が持っているレンズをお見せしましょう。
こいつらです(ででん)

さて、このレンズ4本でいくらかかったと思います?

左から5万、13万、7万、20万しました。
合計45万円ですね。やべえ。

ざっと説明をしましょうか。
一番左がOLYMPUSの「M.ZUIKO DIGITAL ED 75-300mm F4.8-6.7 II
野球選手の写真はこのレンズで撮っています。
その隣がOLYMPUSの「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PRO II
さっき出した大井競馬場での写真はこれです。
普段はこのレンズで色々撮影しています。
お次がSIGMAの「16mm F1.4 DC DN | Contemporary
いわゆるサードパーティー製の少し廉価なレンズです。

ここで気が付いた人もいるかと思いますが、
焦点距離が16mmとだけ表記されたレンズです。
そう、こいつは単焦点レンズというものです。
ズームなどが一切できないのと引き換えに強力な武器があるレンズです。
その武器とはF値が小さいというものです。

F値ってなんだよって?
まあそうなりますよね。
F値はカメラの絞りの数値です。
この数字が低ければ低いほどピントの合う範囲は狭くなります。
狭くなるかわりに光を取り込む量が増え、明るい写真が撮れます。
さきほどの普段使いしているレンズのF値の下限は2.8、
一方で単焦点レンズはF値の下限は1.4です。
ズームができない代わりによりボケを生かし、
明るいものが撮れるって訳です。

じゃあそんなレンズをどう使うか?
人物を主題にしたいポートレートやコスプレ撮影に活きるんですよ!
人物をメインにしつつ明るく綺麗に撮れるので、
コスプレイベントなどではこいつを持って撮影しています。

最後に一番右にあった長いやつです。
こいつはPanasonicの「LEICA DG 100-400 F4.0-6.3 II
両端は同じ望遠ですが、
より性能のいいものが欲しくなり右をこの前買いました。
さよならボーナスくん
たださっきの競走馬の写真はこのレンズで撮影しています。
あの写真を見れば20万も納得という性能ですね。

でも撮影をしていると性能の良いレンズがどんどん欲しくなる。
そしてどんどん沼に落ちていく。
もうすっかり私は沼に沈んでいます(ずぶぶぶ)

8.違いその5:カスタマイズはオタクの性

いい加減なげえよと思い始めましたか?
もうちょっとだけお付き合いください。
この項目が違いのラストなので。

最後に挙げる違いはカスタマイズできる幅が広いことです。

まず一番わかりやすいものを挙げましょうこいつです(ででん)


上に生えました。
こいつはコマンダーと言って、
カメラのシャッターに合わせて機材を操作できます。
じゃあなんの機材を操作できるかって?
こいつです(ででん)


カメラのフラッシュことストロボを操作できます。
家族写真や証明写真を写真館などで撮るときにあるアレです。
コスプレイヤーさんの撮影では瞳にハイライトを入れたり、
まわりを暗くしながらレイヤーさんだけ明るくするなど、
作品作りでは大切な役割を担っています。

他にもフィルターを使うことで
光やコントラストを調整してより印象的な写真が撮れます。
フィルターを使うとどんな感じなのか。
作例をどうぞ(ででん)


OLYMPUS M.12-40mm F2.8 iso800 26mm 0ev f2.8 1/60s
OLYMPUS M.12-40mm F2.8 iso1600 22mm 0.3ev f2.8 1/60s

ようやくクリスマスっぽい写真が出てきました(遅い)
この写真は「ブラックミスト No.05」というフィルターを使っています。
コントラストをおさえつつ、光源をにじませる効果のあるフィルターです。実際この写真も光源はにじんでより印象深く、
そしてコントラストが抑えらえれやわらかい印象になっています。

このように一眼だと良い感じに撮るための機材が充実しています。
自分の好みに合ったカスタマイズができるのも一眼の面白いところです。

またハードだけではなくソフトも充実しています。
一眼ではRAW形式というJPEG等とは異なる形式での画像を出力できます。
RAW形式だと写真の編集項目が一気に増えます。
なのでRAW形式で撮影して家で編集ソフトを使って、
写真という「作品」を作るってことは少なくありません。
私の場合はコスプレイヤーさんをストロボなどの機材を使い、
RAW形式で撮影して、それをAffinityPhotoなどで編集しています。
よく現像やレタッチイヤイヤ言ってるのはこの作業です。
 生暖かい目で見守ってください

9.さいごに:自分に合った撮影を!

さあそろそろ7000字、去年よりもずっと多いですね。
最初に言った通りめちゃくちゃ長くなってしまいました。

ここまで読んだらスマホと一眼の違いは十分すぎるほど分かったはずです。
クオリティやズーム、カスタマイズ性には欠けるが、
圧倒的な持ち運びのしやすさと撮ってすぐSNSにあげられるスマホ。
撮る機能しかない分、沢山のことができて、
自分好みにカスタマイズできる部分がたくさんある一眼カメラ。

どちらが優れているという訳ではありません。
自分のライフスタイルや写真への考えから選んだものが正解です。

しかしいいカメラを持ったことで、確実に変わったことがひとつあります。
それは「カメラを持って出かけよう」という気持ちが芽生えたことです。せっかくいいカメラあるんだから、
行ったことない素敵な場所へ撮影に行ってみよう。
そういう小さなきっかけをカメラはもたらしてくれます。

もちろんカメラは安くない買い物です。
もしちょっとでも興味があったら私に聞いてください。
ちょっとはお手伝いできるかなと思います。

ただ、いいカメラでもスマホでも撮る行為には変わりません。
日常の何気ない風景、いつも見慣れた景色…
実はそういうものの中に素敵なものはあったりします。
たまにはそういう素敵なものを拾い上げて撮ってみてはいかがでしょうか。

最後にイモージン・カニンガムの言葉で締めくくりましょう。
写真だけではなく、他のアート活動でも言える前向きな言葉です。

“Which of my photographs is my favorite? The one I’m going to take tomorrow.”
— Imogen Cunningham

訳:「どの写真がお気に入りかって?」明日撮るものよ。

それでは長くはなりましたがここまで読んでくださり、
本当にありがとうございました。
酒飲みによるカメラ語りでした。
疲れた…お酒飲んでと美味しいもの食べよ…






一眼の飯テロは何倍も効くぞ


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