27歳の私が30代のワーママ転職に向き合って考えた、女性の転職タイミング
皆さんこんにちは。セブンデックスの岡本です。
今回は27歳の私が当事者として考える女性の転職タイミングについて記事を書きたいと思っています。特に結婚や出産を考える20代後半から30代前半の女性に読んでいただきたい、戦略的転職の記事です。
本文に入る前に私がどんな人間かわかったほうが話が理解しやすくなるかと思い、私のこれまでの略歴を簡単にまとめました!
私の略歴
27歳
社会人5年目
25歳で転職して現在が2社目
新卒で宿泊予約のサイトを運営する会社に入社し、営業と営業企画を経験
セブンデックスに入ってからはPM,UXディレクターを経験し、2024年1月からキャリアアドバイザーをしている
さて、そんな私がキャリアアドバイザーになって一番驚いたのは、子どもを産みたいと考えた時「思ったより女性がやりたいと働きやすさを持って働き続けることは難しい」ということ。
中高大と女子校出身で女性のキャリアについて友人と話すことも多く、また大学時代は学生団体に入っており大学時代の友人は比較的女性のキャリアについて真剣に考えている人が多かったので、自分も考えれているつもりになっていたのですが、転職市場において女性が働く難しさはこの職について初めて明確に理解したように思います。
実際に30代ワーママの転職支援をする中で見えてきたのは職歴もそれなりによく、実績があったとしても、子どもが小さい場合は保育園などの送り迎えで就業時間などが決まっており、それに合わせた条件で働くことが難しいということ。
こういった状況を踏まえ、女性がより自分のwillを叶えつつ働くためのポイントを考え、発信してみたいと思って今回記事を執筆しています。
ここからは何が壁になっており、どうそれを回避していくのか、私がキャリアアドバイザーをする中でわかったことを書いています。ぜひ、今後のキャリアに迷う女性に読んで欲しいです!
ワーママの転職が難しい理由
さて、ここからが本題なわけですが、ワーママが自分のwillを持ちつつ働くことが難しい理由をじっくり考えたことはあるでしょうか。
私はなんとなく、子どもが小学生になるまで送り迎えなどを担当することがあったり、急な発熱などの対応が…と考えていたのですが、求職者の方と話し、またキャリアアドバイザーの先輩と話す中で複数の要因があることに気がつきました。
そこで具体的に何がワーママの壁になっているのか簡単にまとめてみました。
第一の壁:働く時間に関する制約
転職してすぐ時短勤務をさせてくれる会社なんてほぼない
企業側の目線に立つと、中途社員を雇う理由はすぐに活躍してくれそうな実績が既にあるか、もしくは実績はまだないが活躍してくれるとイメージができ育てていきたいと思えるかの2択です。
となった時、前者は時短勤務になっても成果を発揮してくれるという確証を企業が感じる必要があります。それはフルタイムの勤務で実力を発揮してくれると感じるよりも基準が高くなる傾向があります。
その場合、かなりの実績を持って転職に臨む必要がありますが、転職をしようと思った段階で身につけることが難しいものなので戦うことが難しくなりがちです。
後者の場合は時間をかけて育てたいのに時短勤務となってしまうのであれば他の人を採用した方が企業側のメリットになりますし、こちらもその土俵で戦うことが難しいです。
したがって、時短勤務をしようとすると、活躍してくれるか分からない中途社員をリスク低く採用したいという考えになって、正規雇用ではない形での雇用になることが多いのです。
フルリモートの会社も今の日本では多くない
では、フルリモートの会社に入って送り迎えの時間など、特定の時間だけ抜けることができる会社に入れば良いのでは?と思う方もいるのではないでしょうか。
実際面談の中でもそういったご相談をいただきます。ですが、これもかなりハードルが高い要望です。
前提として男性やお子さんのいない女性であってもフルリモートの企業で働くことはハードルが高いのです。
なぜならコロナ禍でリモートの文化は根付いたものの、組織の風土情勢や、他部署間のスムーズな連携などを考えると一定の週に複数日の出社を求めている企業が増えており、その結果フルリモートができる企業母数が多くないためです。
完全に週5フルリモートの会社は1%程度とも言われています。この中で自分の経験がある職種になるともっと絞られますし、これが未経験の職種への転職となるとさらに数が絞られます。
加えてそこに人が殺到して倍率も増えるわけですから、フルリモートの会社に入社することの難しさがわかりますよね。
送り迎えの時間などに被っていない勤務時間を提示する企業でも勤務が難しい
さてここまで時間的制約が転職の足枷になる理由をいくつか説明してきましたが、他に方法はないか…と考え、そうだ!送り迎えの時間が被らないような勤務時間であれば…!と思った方もいるのではないでしょうか。
しかし、残念ながらこれもかなり難しいのです…。
というのも、残業時間や移動時間を加味すると送り迎えの時間と被ってしまうことが多いためです。
ではその移動時間を削減するためにできる限り家の近くで…となるとエリアが絞られてしまうので、求人もその分少なくなってしまいますし、そもそも残業時間0で毎日退勤できる企業も多くはないので、こういった基準で企業選定して、そこで合格をもらうのも至難の技なんです。
第二の壁:給与など諸条件の優先順位決め
これはお子さんがいる方に限らずなのですが、給与、勤務時間、職務内容、福利厚生など全ての条件を完全にクリアする企業を見つけることはかなり難しいです。
お子さんがいる場合はここにプラスで勤務時間や、勤務体系なども条件として加わるので企業探しの難易度がさらに上がります。しかもそういった条件を全て満たす企業は他の人にとっても魅力的な企業であるため、やはり倍率も高いです。
ですので、今後全てを叶えていくために、まずは目先の条件をクリアする企業を探すことが必要なのです。しかし、ここの調整ができずに転職活動が長期化してしまう方が多くいらっしゃるのが現実です。
第三の壁:転職に必要なスキル、経験の不足
妊娠出産を踏まえて転職活動をその前にしている方はどのくらいいるでしょうか?私の体感だとかなり少ないように思います。
現在の企業で働き続けていくのか、それとも他の会社、職種で働いていくのかぼんやり考えたまま、出産の時期などに入っていって、いざ子どもが生まれて転職しようと思ったら思ったようにいかない…という方を多く見てきました。こういった状態のまま転職活動を始めて思ったような転職をできない…とならないようにしたいですね。
理想的な転職活動を行うためには
ここまで読みながらもうできない理由はお腹いっぱいです…となっている方、結局自分のやりたいことは諦めなければいけないのか?と思っている方、希望はあります!
悲しい現実ですが、今の日本ではまだまだ女性が出産後に望むような働き方をすることは難しい現状です。とはいえできる限り理想の働き方に近づける方法はあります。最後にその壁の乗り越え方を教えます。
妊娠・出産などのタイミングに入る前に下記を行っておきましょう。
転職でキャリアアップしたいなら
わかりやすい実績(営業なら売り上げ、エンジニアなら実務で使用できる言語の数や、そのレベル)などをつける
妊娠、出産のタイミングを考えると、男性より女性の方が早期にスキルや経験を積んでおく必要があります。例えば28歳で妊娠を考えている場合、男性が30歳までにAというスキルを身につければ良いと考えている中で、女性は28歳までにそのスキルを身につけておく必要があります。この場合は2年開きがあるわけですが、ただ身につけるだけでなく、転職先でも評価してもらうレベルとなると少なくとも27歳くらいまでにはそのスキルを身につけておく必要があるので、実質3年くらいは開きがあるわけです。となると、その分仕事への取り組み方も変わってくるはずです。より短い時間でどういったスキルを身につけてどんな実績を作る必要があるのか、考えながら日々の業務を行うと実績を持った上での転職が可能になります。
営業、人事、事務、管理部門など、アシスタント職がある仕事に就く
時短勤務などを希望する場合、アシスタント職で働くこともおすすめします。というのも、フロント業務になると顧客対応などありフルタイムで働く必要が出てきますが、そうでない職種であれば柔軟に働き方を相談できることも多いためです。最近ではこういったアシスタント職にママさんをターゲットに募集をしている企業も少なくありません。したがって、そういったアシスタント職がある仕事についておくと、経験者ということもあり採用してもらいやすくなります。また、子どもが少し大きくなってフルタイムでガッツリ働きたいとなった時にも、アシスタントではない働き方に変わることもできます。
時間に融通の効く顧客対応の少ない職種での経験を積む
また、時間に融通の効く顧客対応の少ない職種で経験を積むことも一つの手です。顧客対応の少ない職種であれば、送り迎えの時間に少し抜けて戻ってきて残りの業務を行うなどの対応が柔軟に可能だからです。例えば、経理職やエンジニア職、デザイナー職などは該当の時間にミーティングを入れなければ、自分のタイミングで仕事がしやすい職種です。
転職しやすい専門職(看護師など)に就いておく
保育園の先生や、看護師などの専門職は明確なスキルがあることと、経験者であれば採用してくれる場合も多く、転職には有利です。
転職で未経験職種にチャレンジしたいなら
転職しやすい実績を誇示できる職種に就いておく(例:営業、マーケ職など)
これも乗り越え方1で書いた話の通りなのですが、転職においては何よりも実績が大事になります。どんなに素直で吸収力が早そうな方でも、書類が通過しない限り面接に進むことはできません。面接に進むためには、わかりやすい実績が大きく貢献します。特に未経験の場合は、他の職種でこれだけの実績があるのであれば、違う職種であっても活躍してもらえそうだなという印象を持ってもらう必要があります。したがって、実績を誇示できるような職種で経験を積み、実際に実績を出しておくことが重要なのです。
妊娠出産前に転職がマスト
未経験で時短勤務で給与の条件と…など諸々を考慮すると、これまでお話ししてきた通りかなり転職が難しくなってしまいます。その中でも育児に合わせた条件で探し、それを企業に受け入れてもらうことが最も難しいです。したがって、その最も難しい条件を持って転職に臨むことをしないように、先に転職をしておくことがマストになります。先手必勝というやつです。
パートナーと妊娠後の働き方に関して議論をしておく
お子さんが欲しいと思った場合はその時点でパートナーと相談して給与は最低限どのくらい稼ぐ必要があるのか。送り迎えなどはどのように分担するかなどを話し合っておき、必ず担保しなければいけない条件を明らかにし、そこに優先順位をつけて職探しをすると子どもが小さいうちの比較的理想とする働き方につながります。なんとなくではなく、条件を書き出して明確にしておきましょう。
最後に
ここまでをまとめると、女性ができる限り自分の意思を尊重しつつ働き続けるには下記の条件を満たす必要があると考えています。
条件1:妊娠、出産前に育休・産休後の復帰環境が整っている会社に転職
条件2:一般的に転職しやすい実績や経験を積んでいる
条件3:育児期間に他の部署などで他の業務などにあたれるような会社を見つける
この条件を満たすように今の職場での働き方、今後の転職タイミング、転職後の職種について考えてみていただきたいです。
最後に、前提として私は女性が子どもを産むことが当然だとは思っていません。それぞれの選択があって良いと思っています。
また、子どもの問題だけでなく、女性が管理職になっていく難しさなど、女性が自分のwillを持ちつつ、働き続けることの難しさがあることも理解しているつもりです。
ただ、女性が働き続けるにあたって多くの問題があり、それらが絡み合っている中で、直近はより多くの女性が直面する課題である子育てをしながらいかに自分のwillを叶えていくかという問題を私は解決していきたいと考えています。
今は望んでいなくても子どもができることもあるし、子どもを産みたいと思うようになることもある。その時に向けて備えておくことは、メリットしかない。今改めて自分の将来を考えてみたい方。willを諦めずに子育てをしたいと考えている方、面談のお申し込みをお待ちしております!