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異西方外典Part4

このnoteはアナザーエデンの追加コンテンツである西方外典の二次創作になります。本編とは違う歴史を歩む西方もといメリナ様を見ていただければと思います。西方外典をクリアされた方で二次創作に配慮のある方に向けてのものとなっております。西方外典をクリアされていない方は特にご注意ください!!
※Part3の続きになります。

時空の穴を抜け、しばらく辺りを見回していると不意に声がかかった。
???「何者だ お前 どうして翼なきものがここに…いや そもそもどこから現れた 」
フードを被り、武器を構えた2人組にそう問われた
アルド「と、とりあえず落ち着いてくれ 俺はアルド 旅の剣士だ ここに来たのは時空の穴を通ったからで…って言っても怪しいだけだよな とにかく俺はここに居る人達に危害を加えるつもりは無いから武器を下げてくれ 」
???「騙そうとしているようには見えんな…… いいだろう 」
アルド「ありがとう」
???「礼などいらん 何をしにここに来た 旅の剣士とやら」
アルド「実は俺もよく分かっていないんだ この本を渡されて助けて欲しいって言われて…」
???「本だと? しかし…その表紙...それを見せてみろ」
アルド「ああ これだ…」
見せようとしていると別のフードを被った人が割って入ってきた
???「セゼ! そんな言い方はないと思います ……あっ」
???「はぁ… だから家で待っていろと言ったんだ まぁいい 見せるつもりがあるならフードを被っている意味もないだろう 自己紹介が遅れたな私はセゼ そしてこっちが 」
???「ミストレアと申します」
アルド「セゼにミストレアだな 俺はアルドだ 2人も翼人だったんだな でも翼が…」
セゼ「この翼について今話す気はない ところでお前2人もと言ったな 私たち以外に翼人を知っているのか?」
アルド「ああ この本をくれたのが翼人だったんだ クラルテって言うんだけど 知らないか?」
セゼ「クラルテ? いやそんな名前の翼人は知らん」
ミストレア「私も記憶にありません 何か特徴は……」
セゼ「それを聞いたところで意味はないだろう 翼人なら奴らの差し金という線もある とりあえずその本を見せてもらおうか」
アルド「ああ これだよ」
2人は本を読み終え、質問してきた。
セゼ「ふむ なぜこれをお前が…いや聞いたところで分からんか しかもこれはミストレアの」
ミストレア「確かにこれは私の字によく似ていますが この本に見覚えはないですね…… アルドといいましたね もう一度確認しますが この本はクラルテという名の翼人から渡された そうですね? 」
アルド「俺もなんで渡されたのかよく分かってないけどそうなんだ そういえばその本にもミストレアって翼人が出てくるけどもしかして… 」
ミストレア「はい 私がそのミストレアです」
セゼ「そして私が籠の亡霊だ 元だがな しかしなぜこの時のことを…」
3人が話しているとミストレアの持っている本が光出した。
ミストレア「え? 本が光って」
セゼ「おい お前何をしたんだ!」
アルド「いや 俺は何もしてないぞ 」
光は収まり 本から声がした
【魔力が規定値に達しました 情報を復元します】
アルド「魔力??規定値??復元っていったい…というかなんで本が喋るんだ!?」
セゼ「それを聞きたいのはこっちなのだがな」
ミストレア「どうやら 記述が増えたようです この本が言うには復元と言うのが正しいのかもしれませんが とりあえず見てましょうか」

これを読んでいるということは無事に会えたようですね。ミストレアにセゼ、それにアルド、あなた達にお願いがあります。助けてあげてくださいメリナを、この大陸の北側にある教会に囚われているのです。エルの唄を唄えるが故に……
ミストレア、セゼ、あなた達ならこの籠を抜けられるはずです。アルドのことも彼らのことも、恐れないでください、メリナ達を助けれるのはあなた達だけなのです。
過去の私たちへ ミストレアより

ミストレア「これは私の字ですが なぜ私たち3人がここにいるのが分かっているのでしょう? それよりも ここに書かれていることが本当なら 私は助けに行かねばなりません 私が教えたエルの唄が原因であの子が更に不幸になっているのだとしたら 私は…私は」
セゼ「落ち着けミストレア お前が教えたせいでは無い 責任があるとすれば上にいる奴らの方だ これを書いたのが未来のお前であれば お前に言っているんだろう メリナを助けてくれと」
ミストレア「はい そうですね 未来の自分に言われるのも変な感じがしますが…しかし 大陸の北側にはどうやって行きましょう? ここを出るにしても彼らがいますし…」
セゼ「未来のお前が言うには私たちなら突破できるらしいぞ 書かれている彼らが奴らのことであれば恐れる必要はないようだしな」
アルド「ごめん ちょっといいか? 奴らとか彼らって言ってるけどいったい誰のことを言ってるんだ?」
セゼ「ああ そうだったな 教えるのは構わないが その前に一つだけ確認しておきたい アルド お前はこの先 私たちと共に行く気があるのか? 私たちがなぜここに居てなぜ翼がこうなっているかも 北側にある教会とやらへの行き方も分からない状態で 」
アルド「もちろん一緒に行くさ 俺がここに来たのはそのためだと思うし 誰かが助けを求めてるなら無視はできない それにこんなことは慣れてるからな まぁどの道帰り方も分からないしな 」
セゼ「はぁ…なんなんだこいつは ただのお人好しか それかただの馬鹿か まぁどちらにせよ一緒に来ると言うのであれば教えよう この地に何があったのかをな」
ミストレア「セゼ 長い話になりそうですし 私たちの家で話しませんか? 」
セゼ「それもそうだな」
2人に案内され家に向かった。
セゼ「さて 何から話したものか…」
ミストレア「アルドはこの本に書かれていること以外 知らないのですよね?」
アルド「ああ そもそもその本を渡されたのも突然だったしな」
セゼ「なら私たちが口で説明するよりも 読んだ方が早いだろう この家にはちょうどその本があることだしな」
アルド「本があるのか?」
セゼ「ああ ミストレアはここでの出来事を記録している 歴史を綴る者だからな」
アルド「そうだったのか 」
ミストレア「今日のこともきちんと書き留めなくてはなりませんね」
セゼ「してくるといい 私は武器の手入れをしておく お前はそこの椅子を使って読むとといい この辺りからがさっきの本の続きだ」
アルド「ありがとう そうさせて貰うよ」

以下ミストレアの手記より抜粋
メリナ達が飛び去ってから様々なことが起こりました。
翼人の村はメリナを断罪しようとした者達(断罪派)、私ミストレアや大婆様を初めとするメリナを擁護しようとした者達(擁護派)の2つに別れてしまいました。
メリナ達が飛び去ったとの知らせを受け、断罪派の者達は復讐を警戒し、また私たち擁護派を監視する目的でこの村を出て、巨人の爪痕の上の大地に新たに村を作ることになりました。そして不定期に私たちの翼を制限するため、遺物を持った彼らの代表者がこの村に来ることとなりました。

アルド「なんでこんなことに…」
セゼ「それを言ったところで現状は変わりはしない 余計に奴らのことを考えてしまうだけだ しかし 最近奴らが来なくなったのだ 前に来たのはいつだったか...」
ミストレア「6ヶ月ほど前です。以前までなら2ヶ月空けることも無かったのですが 」
アルド「そうだったのか でも翼はまだ治らないんだな 」
セゼ「そうだな もう治らないと踏んで来なくなったのか 何かがあったのか...」
アルド「治らなくなることってあるのか??」
セゼ「それは分からんが 6ヶ月も治らないとなるとそう言う考えが浮かぶのも自然だろう 」
アルド「そんな そうだとしたらあんまりだ」
セゼ「翼人ですらないお前に何が分かる? 上辺だけの同情なぞいらん」
ミストレア「セゼ! そんな言い方は...」
アルド「いや セゼの言う通りだな ごめん 」
セゼ「いや 言葉が過ぎたようだ 忘れてくれ それで私達の翼については分かってくれたか?」
アルド「ありがとう よくわかったよ」
ミストレア「では これからどうしましょう この大陸の北側に行くにしても翼が治らないことには...」
セゼ「いや あの本には私たち2人なら抜けられると書かれていたな 私たち2人でなら飛べると言うことなのか...?」
アルド「2人で??」
セゼ「ああ 私は左翼が ミストレアは右翼が小さくなっている状態だ 2人でなら飛べるかもしれない」
ミストレア「なるほど それで2人ならと書かれていたのですね 試して見る価値はありそうです 」




ミストレア「これは一体 そんな…彼らが来なかったのは…まさか…」

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