失恋はしても失ったものの数は数えない
ひとつの恋が終わったり、終わらせたりすると、確かに喪失感に襲われる
失恋によって、自分が何を失ったかにフォーカスしがちになるけれど
心臓がぶっ壊れるくらいの失恋でなければわたしは、失ったものより、得たもの、あるいは損はしなかったことに焦点をあてる
だって、失ったものを数え上げたらキリがないし、第一に、落ちちゃうから…
恋愛は損得勘定ではない
そこに利害があっては、それは恋愛とは呼べないと以前にも書いたことがある だけど、その恋が終わったとしたなら、損得で考えることで、自分を鼓舞して、前へと進めるのではないかな
損より得の方が多かった
そこまで得はなかったが損はしてない
わたしはこの恋は失ったけれど、失ったものはそれだけで何かを奪われたわけではない
彼を失った
恋を失うということは同時にそういうことなんだけど、その他にわたしが失ったものって他にあったかな?って考える
デート代は彼が負担してくれていた
プレゼントもしてくれた
そんな物理的な損失がないことも、現金だけど、女にとっては大きなこと
一度お財布から出したお金に執着はしないし、自分の気持ちでしたことに後悔はないし、後から勿体なかったと思うこともなくて、彼に尽くしたことでさえ、尽くしたかったからそうしただけ
彼のために費やした時間も労力もお金も、そしてこの想いも
そんなのはお互い様で、もしかしたら彼の方が少しでも多かったかもしれない
そう思うと、わたしは何も失ってない
むしろ、彼から貰ったものの方が多くて、この恋からの学びや経験というものも積み上げることが出来たはず
まあ、大して得もしてないけど、損もなかったな…そんな風に思える恋なら、早くに忘れられそうな気がする
じゃあ彼は?
何を失ったの?
それは、わたしだ
わたしが彼を失った喪失感よりも、彼がわたしを失ったことの虚無感の方が必ず大きいのだと
そう思うことで、この恋に終止符を打つ
男と女は、恋を失った瞬間から
損得勘定でその恋を計ってもいい
失って初めて得るものがあるから
失って初めて気付くことがあるから
失ったものの数を数えずに
得たものの数を数えながら
あなたを忘れよう…