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宇宙世紀 地球連邦軍MSの型式番号について 第3回

 全国のRXモビルスーツ・ファンの皆さんこんばんわ。
引き続き地球連邦軍のモビルスーツ(以下MS)の命名規則について論考します。
 今回はナンバー部について、2説(ただし私が考えたものではありませんが)を紹介しつつ、少し私の考えも付け足していきたいと思います。


例によって構成要素の再確認からですが、
例1(いわゆる試作機)
R    X - 78 -2
(1) (2)  (3)  (4)
例2(いわゆる量産機)
R  GM - 79  A
(1) (2)    (3) (4)

で、今回は両方の(3)についてということです。

取りあえず実例は以下です(「82」以降を入れ始めると長くなるので1年戦争前後までとします)
65 ‥「RTX-65 ガンタンク初期型」

75 ‥「RX-75 ガンタンク」
76 ‥「RX-76 ボール試作型」「RGT-76 ガンタンクⅠ」「RCX-76 ガンキャノン最初期型」「RMF-76 シャンピニオン」(『ガンダム・カバード ネメシスの天秤』)
77 ‥「RX-77 ガンキャノン」
78 ‥「RX-78 ガンダム」
79 ‥「RX-79[G] 陸戦型ガンダム」「RGM-79 ジム」「RAG-79 アクア・ジム」「RB-79 ボール」
80 ‥「RGC-80 ジム・キャノン」「RX-80PR ペイルライダー」
81 ‥「RX-81 ジーライン」

 さて、このナンバー部については現実でも大体は 開発順(例:現在のアメリカ軍航空機) か 開発年度(例:現在の自衛隊の軍用車両(型式番号になっていませんが)、第2次大戦中の大日本帝国軍機)になっており、地球連邦軍MSについても基本的にはこの2つが有力説ということになります。

■開発順説
 開発順説についてはどちらかと言えばマイナーな説ですが、この説を推す方も多い理由はいくつか存在します。というか開発順説の欠点が多いことが気になるという方がいるというのが実態に近いように思います。

<開発順説の欠点>
① 「RGC-80 ジムキャノン」はどう考えてもU.C.0079年に開発・配備されており、RGC-79にならないのはおかしい
‥これについては後述する次の説で解説を加えます
② 「RX-78 ガンダム」の完成はU.C.0079年であり、「RX-77 ガンキャノン」「RX-75 ガンタンク」も同様に開発年度とするには違和感がある
‥これについては開発着手初年度の年号を入れると考えればおかしくはありません。現実では自衛隊の「10式戦車」など、開発開始は2002年度のことであり、「10」の意味するところは装備化年度が2010年度ということなのですが。。

 一方、開発順説にも当然の欠点があります。早い話、同じナンバーに露骨に別の機種があるということです。「RX-79」と「RGM-79」位なら同系列と言えなくもありませんが、「RB-79」は明らかに別物です。マイナー同士の比較だと「RX-76」と「RGT-76」も完全な別機種でナンバー被り問題が発生します。

■開発資金会計年度説
 何のこっちゃという話ですが、開発年度説の亜種で「一年戦争」は全人類の半数が死ぬという異常事態だったので、年度予算枠を超えてでも軍拡が必要であり、翌年(「80」の機種)、翌々年(「81」の機種)の予算を先取り(前借り)してしまったのでは?‥という何とも夢の無い説です苦笑

 そもそも開発順説において現実世界で最初にケチがついたのは「RGC-80 ジムキャノン」なわけですが、これは(型式番号と愛称の)初出である『ガンダム センチュリー』の暦がいわゆる公式年表と全く違うことに起因しています。この本では「RX-78プロトタイプ」の完成がU.C.0080年4月とされており、「RGM-79」がギリギリ開発開始が79年度(※「RX-78」完成前に着手と想定)としても、さすがにその「RGM-79」とのパーツ共有を前提とした「RGC-80」においては、センチュリー暦ではU.C.0080年開発開始と考えない方がおかしいとなります。即ち初出時にはやはり開発着手年度がナンバーにあてられるという命名規則だったと考えるのがもっとも自然なのです。
 とは言え、現状センチュリー暦をベースに考えている人はいないでしょうから、折衷案的に考えられたのが開発資金会計年度説というわけです。

 逆に、U.C.0087年に完成した「RX-178 ガンダムMk-Ⅱ」の設計を流用した「RGM-86R ジムⅢ」について「86」はおかしいのでは?‥ということについても、86年度から開発に着手していたんですよ‥とも、「RGM-79R ジムⅡ」を新たに「RGM-86」と番号を振り直し、その改良型だから「RGM-86 R」なんですよ‥とも説明が可能でしょう。それ以降のMSについては開発着手年度で何ら問題も無く、従って私はこの開発資金会計年度説を推しております。

‥ということで、今回はナンバーの解説でした。次回最終回は接尾記号について論考を加えたいと思います。それでは。



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