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宇宙世紀 地球連邦軍MSの型式番号について 第2回

全国のRXモビルスーツ・ファンの皆さんおはようございます。
今回も引き続き地球連邦軍のモビルスーツ(以下MS)の命名規則について論考したいと思います。
今回は2桁目、3桁目について、資料に書かれた設定を検討してみます。


構成要素は以下となります。
例1(いわゆる試作機)
R    X - 78 -2
(1) (2)  (3) (4)
例2(いわゆる量産機)
R  GM - 79 A
(1) (2)   (3) (4)

で、今回は両方の(2)についてということです。

 この記号については量産機の方が分かり易いというか確定的なので先に量産機について書きます。確定事項なので紹介が主です。

 基本的に量産機では「愛称の略号」が用いられます。この命名規則はかなり特異なもので、正直現実での事例は知りません。型式番号から文字って愛称の母音を合わせたという事例なら存在し、第2次大戦時のドイツの戦闘機Bf-109は、Bf-109Dがドーラ(Dora)、Bf-109Gがグスタフ(Gustav)といった具合です。この2例を挙げたのは「ドーラ・カール」と「グスタフ・カール」というMSがあるので比較的なじみがありそうだったからですが、他の各型の愛称も同様に命名されています。
 地球連邦軍MSの場合は必然的に先に愛称が決まっていて、後から型式番号が命名されるということになるため、書籍によっては愛称を「コードネーム」という言い方をしている場合があります。

実際の事例としては
GM ‥ジム(例:RGM-79, RGM-86R, RGM-122, RGM-196)
GC ‥ジムキャノン または ガンキャノン(例:RGC-80, RGC-83)
AG ‥アクアジム(例:RAG-79, RAG-79-G1)
GT ‥ガンタンク(例:RGT-76 ※近藤和久氏オリジナルMS)
B   ‥ボール(例:RB-79, RB-133)
GZ ‥ガンダム・ゼータ(例:RGZ-91, RGZ-95)

「グリプス戦役」前後に命名規則が1度見直されましたが、結局元の命名規則に戻されたため、『G-SAVIOUR』(舞台はU.C.0223)に登場した「RGM-196 フリーダム」までこの命名規則となっています。

 次に試作機とされる「X」ですが、こちらの方がある種不明確な部分があり、例えば「RB-79 ボール」の試作機は「RX-76」とされていたり、「RX-75 ガンタンク」の量産機として「RGT-76 ガンタンクMk-Ⅰ」があったりと、ナンバーの部分が変更されていることから、少なくともU.C.0079近辺においては、RXナンバーとR+愛称ナンバーは独立した大系であり、アメリカ軍用機のMDSにおける「現状接頭記号 (Status Prefix) 」というより「基本任務記号 (Basic Mission) 」の研究機(Xプレーン)に近い扱いであると言えそうです。

 一方で、「グリプス戦役」時代のMSにおいては1つしか実例が無いものの、「ハイ・ザック」は、RX-106(試作型) → YRMS-106(先行量産型) → RMS-106(量産型)というように「X」が試作機、現状接頭記号として「Y」が先行量産機に付与するという命名規則になっているようです。
 もっとも、X-35 → F-35「ライトニングⅡ」のように敢てナンバーを揃えただけとも取れますが、ナンバーの部分の命名規則からすると前2桁が開発拠点、後1桁が開発順なので、Xモビルスーツと量産型のMSで別ナンバーが用いられたとも考えにくく(「RX-110 ガブスレイ」など、試作機だけで10機種もルナⅡで開発されたことになってしまうので。まぁアメリカも平気でナンバーを飛ばすので一概に言えませんが)、やはりやんわりと命名規則が変更されたと考えた方が自然でしょう。
 因みに「106」だとグラナダ6番目となりますが、これも「MS-06 ザクⅡ」へのリスペクトからナンバーを踏襲していると考えられ、一年戦争後のグラナダ製MSは106からスタートしている可能性が高い(101~105は未使用)と思われます。この点においても突き詰めた設定は無いのであくまで現在分かっていることから逆算的に考えた結果となります。

‥ということで今回は「R」の直下につく記号についてでした。次回はそのままナンバーについて取り上げたいと思います。それでは。

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