何かが変わりそう

心が揺れて仕方がない。右へ左へ。夢へ現へ。
でも、それはすべて私の心の中だけのこと。私が見ているものは、すべて幻想。夢が成るとは限らないのです。それでも、つい、夢を見てしまう。
今、私のいる現実がなくなって、私の見ている夢が現実に変わることを期待して。

言葉にするより先に、思いが膨らんで。結局何も言えないままで。…でも、余計なことを言うよりは、黙ったままでいたほうがいいのかもしれない、と思ったり。
手を伸ばしたら届くのではないか、なんて期待しながら、失敗して失うくらいなら美しい夢であり続けてほしい、なんて思ったり。

未来なんてなくてもいい、なんて思っている自分がいる。いつか夢が現実になればいい、と言いながら、そんな先まで生きていられるだろうか、と不安で。でも、ここで絶えてしまうのは嫌です。
だって今、とても素敵な夢を見ているのだから。
…いいえ、これは夢ではなく、ちゃんとこの現実の一部。だから、私の言う「夢」は本来、希望や期待、願望と呼ぶべきものなのでしょう。

自分にとって都合の良いものが「夢」ではないのですね。信じたいと思える言葉をくれる人がいること。私のほうを見てくれる人がいること。それは現実、事実です。それを私が、幸せなことと思っていると、認めてしまえばいい。そうすれば、それはもう夢ではなくなるのだから。

夢を見ているのが楽しいのではないということは。
今、私は人生で初めて、自分の生きている現実に、光を感じているのかもしれない。信じたいと思うものがあって。希望があって、夢があって。多少の不安や何かがあっても、自分の未来に期待をしてしまうような。

…こんな気持ちを、人はなんと呼ぶのでしょう。私はこの感情の名前を知らない。今まで触れたことがないから、名前も定義も分からない。
ということは、いつかこの感情に名前がついて、意味づけがされて、私の心の辞書に新しく載るのでしょうか。
…そうなれば、私の生きる世界が変わっていくような気がします。
それくらい、この感情は大きくて、特別だから。

…今まで生きてきてよかった、とふと思いました。そして、できることなら、どんな形であれ、まだ生きていたいな、と。
現実もそんなに悪いものではない…いや、手離したくないと執着してしまえるほどに、今の私にとって、自分の生きる現実が、明るいものに思えるのです。


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