小湊鉄道で行く!テクテク歩きの旅・2日目〜笠森観音編〜
2日目
昨夜は残念ながら曇り空でしたが朝は美しいピンク色の雲と黄金色の朝焼けを拝みながら起床。
クリアドームテントの本領発揮です。
でも日が高くなると、とても暑い…。
朝ごはんもグリルを使って自分で調理します。2回目ともなれば慣れたものです。
最後に湖畔を眺めながら駅へ向かいます。
今回はダム記念館の方を回ったので、次回は里見駅の方へぐるっと周回するコースで周ってみたいです。
上総牛久駅
今日は笠森観音へお参りする予定なので、バスが出ている上総牛久駅へ向かいます。
駅前に商店街やドラッグストア、ワークマンもある、利用者の多い駅のようです。
しかし駅についてからバスが来るまで1時間半以上の時間がある…。
どこかちょうどよく行ける観光スポットがないかと思っていたら、駅舎の案内によると「御十八夜」というなかなかの絶景が拝める場所がある様子!
いまいち Googleマップだと分かりにくいですが、とりあえずナビを頼りに向かってみます。
しばらく道路沿いを歩いて細い道に入っていきます。途中熱中症警報が流れてちょっと身の危険を感じました…。
それでも木陰に入ると暑さもマシになります。
それにしても駅の案内では入り口まで20分とありましたがなかなか辿り着けませんね。
バスの時間があるというのに呑気にそんなことを思いながら山の脇を歩いていると、ちょっと坂になっていて山に入れそうな場所が見つかりました。
どうやら私は遠回りで入り口まで行ってしまったようです。
ようやっと辿り着いた!しかし…。
前日の雨で土がぬかるんでいるし、1番ん近い行人塚まで行く坂はとても急なため、行くのはいいけれど帰りは降りることが難しそうです。
山頂までは1時間とのことで明らかにバスの時間に間に合いません!無理です!!とほほ……。
今回は山頂の風景を見ることはできませんでしたが。
春になると千葉の県花である菜の花が一面に咲いているとのこと!
地元の人たちに愛された森なのですね。
自然の中を歩くのが好きなので、この山で初ハイキングをするのも楽しいかもしれない。
よく登山系サイトで「初心者向け」とされている山は全然初心者向けじゃあないですからね!
来年の3月、チャレンジしてみようかしら…。
山の中には入れませんでしたが。
入り口の斜面から見る田園風景はなかなかのものでした。
この辺は気候変動の影響で、冠水が多くなっているようです。
自然を愛する市原のみなさんが整備する米沢の森。のどかな田園風景。改めて持続可能な未来について考えざる終えません。
この地が人々にとってどういった場所なのか、知れるきっかけになってよかったです。
笠森観音
そのまま米沢の森入り口から近くのバス停に向かって歩いたのですが…。
なんと!地図アプリが示す場所に!!バス停が!ない!!
時間も迫ってきているため急いで駅の方に歩きましたが、途中にバス停を見つけたのでそこで待機。
いやあ焦りました…。
バスに乗って確かめたらアプリが示した場所のさらに先にバス停がありました。
アプリの情報は…、過信しすぎてはいけない…。
バスに揺られて笠森観音へ到着。
入り口までの道は交通量が多いのでくれぐれも気をつけてください。
こちらにお寺らしき場所があったため、ここもお寺なのかしら?と思い中に入ってみたのですが。
お参りできる状態ではない???
どういうことなのだろう、と隣の建物をのぞいてみたところ。
奥から出てきた女性の方が「ここはお寺じゃなくって住居なんですよ、たまに間違える方もいますけれど」と教えてくださり。
また…、やらかしてしまった…。と反省しながら境内へ向かいました。
二つの白い灯籠らしきものが見えるとそこが入り口、中はなかなか急勾配な階段になっており。結構きついです。
神仏習合の信仰の形が今も残っており、名木三本杉をすぎるとまず笠森熊野神社が見えて参ります。
写真には納めませんでしたがなかなか厳しそうなお姿をしています。
山は危険な場所ですので、ここでお参りをして一度気合を入れ直してもいいかもしれません。
そして神社に参拝した後は有名な霊木子宝楠、その向かい側には高いところに芭蕉句碑を見ることができます。
立て札の説明によると、安永6年に笠森出身の俳僧五老峰故貝(ごろうほうこばい)が建立したものとのこと。
それぞれ
獅子庵蓮二翁
「片枝に 脈や通ひて 梅の花」
芭蕉翁
「五月雨に この笠森を さしもぐさ」
義仲寺雲裏翁
「すへられて 尻の落着く 瓢かな」
と刻んであるようですが、肉眼ではよくわからないですねえ。
そんなこんなでようやっと本堂へ!
この荘厳な姿に見惚れて鐘撞きを忘れてしまいました…。
皆さんは急がずまず右の鐘をついてからお参りをしましょう…。
階段を上がる前に靴を脱ぐ必要があります。
どうして昔の建物ってこう、階段が急なんでしょう!すっごく怖いです。
昨日神社の境内の階段で転んだこともあって、とても警戒しました。
とりあえず裸足の方が滑りにくいだろう、と靴下も脱いで恐る恐る登っていきます。
上り切った先の景色は圧巻です!いやあ美しい!!
鬱蒼とした森が広がっていて、こういうところで迷子になったら即遭難だろうなと思いました。
自然を舐めてはいけない。
この笠森観音、お土産屋さんもクレジットや各種キャッシュレス決済対応なんですが、なんと本堂の中のお札やお守りを買う場所もキャッシュレス対応でした。クレジットは分かりませんが。
初日にICカードに現金ぶっ込んじゃった私はとても助かりました。
なんとか転倒もせず、お参りを済ませた後は、少し笠森の自然の中を散策しようと思います。
観音様の道はだいぶ長く、道程も険しいと伺っていたため。展望台のあるコースに向かってみることにしました。
この辺はイノシシが多いとのことですが!さすが由緒ある自然林です。入り口のそばにこのような立派なイノシシ神様が…。
イノシシ怖いなあと思っていたら初っ端からオッコトヌシ様がいらっしゃったので笑ってしまった。
足元に気をつけながら林の中を歩いていきます。
だんだんと柵もなくなり、道も狭くなっていきますし、虫も多く寄ってきますから必ず長袖長ズボン、歩きやすいスニーカーなので向かいましょう。
私は足元は厚手の靴下にkeenのニューポート。ワークマンのクライミングパンツ。ユニクロのドライEXのポロシャツに、腕はしっかり二の腕まで隠れるワークマンのUVカバーです。
暑かったので米沢の森へ向かう途中から帽子の下にタオルを垂らしていました。目に汗が垂れてこないし首まで隠れてくれるのでいい感じ。
そんなこんなで展望台な、ん、で、す、が。
なんかちょっと「大丈夫かな!?」と思うような足裏に伝わる感覚。床の木も前日の雨を吸ってフニフニしてますし。
めちゃくちゃビビりました。ここで事故を起こしたら誰も助けれくれませんからね!
ちゃっちゃと写真を撮って降りてしまいましたが。ちょっと向こうのほうに海がチラッと見えています。
せっかく登ったのだから景色ぐらいしっかりみておけば良かったですね…。
そのまま弁天池まで向かいます。この辺はちょっと足元が悪いです。
誰もいない森林を歩きながら、色々なこと考えていました。
山といえばお不動様、しかし不動明王はなぜ「お不動様」なのか…。
それは山では不測の事態に見舞われることも多く。その度に驚いたり恐れたりしていたら事故や怪我につながる危険性がある。心を不動にし、しっかり足を進める。それが山歩きの心構えなのかもしれない。
不思議なことに最近色々あって、少し人間を信じられなくなったら、以前より臆病になった気がする。
人や仏を信じる心が自分自身の心を「不動」にする基本なのかもしれないなあ。慎重なのは良いことなんだけどね。
坂東三十三観音はその名の通り「観音様」の信仰巡礼の道です。
その歴史は鎌倉幕府成立、つまり源頼朝と関係が深いそうですが。
簡単に説明するなら四国巡礼の関東版、といって差し支えないかと。
観音信仰の基盤には「妙法蓮華経」の「普門品第二十五」にあります。
慈悲深い観音様は三十三種類のお姿に変じて我々を救ってくださる。
お経の現代語訳を検索しましたら、「観音菩薩を心から信じればあらゆる禍いから逃れることができる」ような事が説かれていると分かりました。
あまりに現世御利益がすぎないか。と思わないではなかったのですが、近年疑い深くなった私が精神的に弱くなったように。何も信じるものがないと人の心はすぐ迷いの中に入ってしまう。
観音菩薩様は「私を信じて安心して正しい道を見極め、歩みなさい」と推しれてくださっているのかもしれませんね。
さあここまでなんとか怪我もせずに弁天池まで辿り着きました!
最後ちょっと躓きそうになりましたけれど。そういうところなんですよねえ本当…。
このまま、また駐車場方面から境内に戻っても良かったのですが。
今回はそのままバス停に向かい、帰りのバスを待つことに。
色々とやりたい気持ちも大事ですけれど程々にするのも大切ですからね。
ちょうどよく上総牛久発の電車に乗り込めました。
学生さんも多くて賑やかでしたね。またきっと伺いたいと思います。
さようなら小湊鉄道。また会う日まで。
楽しかった旅行もあっという間に終わってしまいました。
自然の中で癒されつつ、様々な発見があった2日間。すでにもう旅ロスがひどくなっております。
さ〜て最後にこみなと待合室で食事をしてから帰ろう!
と思いましたがお休みでした。
気を取り直して隣のデイリーヤマザキ(割と地元の名物とかが置いてあるコンビニなんですよね)へ向かいコーヒーとあんぱんをゲット!
小腹を満たしつつ帰路につきました。
今回のお土産は笠森観音の招き猫ちゃん!です。とても可愛い。
ネットでセット売りもされていますがやっぱりお顔をちゃんとみたい。
特に小さい子が「あんたのところ行ったるで!」と張り切っているように思えて即決まりました。
大きい子も家が気に入ってくれるといいのですが。
ちなみに座布団の色によって御利益が変わるそうです。
帰宅してから「厄除けの上に別の御利益のある座布団を置く」と知りましたが。私はこのスタイルで座っていただくことを前提にして購入したので。
このままです。
私らしいといえば私らしい気がします…。
毎日猫ちゃんをお顔を見ると癒されます。
これからよろしくお願いしますね。