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英語の基本は『ポン、ポン、ポン』


はじめに

 みなさん、こんにちわ。合格サポーター 佐々英流(ササエル)です。今回は、英文法の新解説を試みる、チャレンジ企画です。英文法の大黒柱である5文型をとりあげます。

英文法の違和感

 そもそも、私は、英文法の新解釈を試みるチャレンジ企画をなぜ始めたのであろうか?それは、学校で学んだ英文法への違和感に他ならない。その契機となったのが、この本である。2003年にNHKブックスから出版された。

 当時読んだ、『英文法をこわす』は、学校英文法に対し、非常に攻撃的であった。新書発刊にあたり、大西先生自身、若気の至りと記されている。ただ、私には、学校英文法だけが正解ではないという、認識を与えてくれた一冊である。

私の気づき

 『英文法をこわす』との出会いから、私は、自分なりの英文法を模索しはじめた。その中で、大きな気づきがあった。現在の学校英文法は、『分類するだけ』で終わっているのではないか。統合がなされていないではないかということだ。例えば、完了形なら、『継続、経験、完了』の3用法があることが詳しく説明される。だが、肝心な完了形とは何かという説明が薄い。もちろん、『継続、経験、完了』の3用法があることを知り、使い分けることができるようになることが、学習の最終目標であろう。だが、その前にまず、完了形とは何かということを、端的に伝えることができれば、学校英文法は、もっと、理解しやすいものになるのではないか。そうした試みが、私が書いた記事、『完了形は感情形』である。


 一般に、現在完了は、『現在完了形は、過去のある時点から現在までの出来事や状態を表す。日本語にはない表現であり、現在形、過去形とは違うニュアンスがある。』などと説明される。この説明で、学習者が、理解できるのであろうか?ここに、何とか腹落ちする説明を充てたいわけだ。

英語は難しい?

 ここからは、5文型について、見ていこう。英文法で、いきなり登場するのが、この5文型である。残念ながら、ゴレンジャーのような親しみやすさはない。それどころか、いきなり、ここでつまづく学習者も多いと思われる。それは、こんな感覚ではないだろうか?『英語って、日本語と違っていて、難しい。』この第一印象は、半分正解で、半分不正解であろう。

英語は日本語と違う

 半分正解は、『英語は、日本語と違っている』という部分だ。日本語では、言葉の並びが自由である。『私は、AIを使う。』と『AIを、私は使う。』は同じ意味だ。だが、『AIは、私を使う。』なら、別の意味になる。自由度の高さは、使い方の難しさにつながる。日本語は、助詞を間違えると、アウトである。この点で、日本語は、英語より、難しい言語だと言える。

英語は、『ポン、ポン、ポン』の簡単言語

 その点、英語は、並びが決まっている。『主語+動詞+その他』である。これが、英語の基本フォーマットだ。『ポン、ポン、ポン』と、決まったところに、決まったものを並べるだけの言語なのだ。つまり、英語は日本語よりも簡単なのだ。日本語の助詞は、英語の標準フォーマットの中に組み込まれている。例えば、『私は、犬を飼っている。』は『I have a dog.』となる。日本語の『は』や『を』は、フォーマットに組み込み済みなので、不要なのだ。これを、簡便と言わずして、何を簡便と言うのだろうか。とにかく、『ポン、ポン、ポン』と並べるだけでいいのだ。また、『I go to school.』は、1文型であるが、『I + go to + school.』と、『ポン、ポン、ポン』とこちらも、同じように並べるだけだ。自動詞だの、前置詞だのと文法用語を引っ張りだす必要はない。まずは、『ポン、ポン、ポン』で伝わる簡便さに再注目してほしい。

 もちろん、より詳しく見れば、5文型となる。5文型の理解は、英語習得において、絶対不可欠な重要事項だ。しかし、入口は、『ポン、ポン、ポン』でよいのではないか。日本語よりも、遥かに使いやすいフォーマットを持っていることが、英語の特徴なのだ。学習者には、この使いやすさこそ、最初に、お伝えしたいわけだ。

『ポン ポン ポン』が、基本リズム?

  そして、ここからが、実は本題なのだが、先ほど、『I go to school.』を
『I + go to + school.』で、『ポン、ポン、ポン』と書いた。この文を初学者は、『アイ ゴー ツー スクール』と発音する。これは、ネイティブの発音とはかけ離れている。ネイティブは、『アィ ゴゥツゥ スクール』のような発音をする。1文型は、動詞と前置詞をくっつけて、『ポン、ポン、ポン』だ。では、4文型はどうだろう。『I made my syster a doll.』を、ネイティブは、『アィメィド マィシスタ アドォル』と読むはずだ。主語と動詞を繋つなげて、『ポン、ポン、ポン』のリズムを堅持する。もっと長い文ならどうなるだろうか?『The teacher made the student go home.』なら、
『ザティチャメイド ザスチュゥデン ゴゥホゥム』となる。そうなのだ。
長文の5文型でも、『ポン ポン ポン』は堅持されるのだ。

 これでもう明らかであろう。英語の基本は、5文型である以前に、
『ポン、ポン、ポン』
なのだ。つまり、初学者は、まず、この
『ポン、ポン、ポン』と並べるリズムを身に着けるべきである。その上で、理論としての5文型を学ぶ。この順なら、より効率的に道具としての英語が身に付くのではないだろうか?


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