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英文法 不定詞は無限詞?
皆さん、こんにちわ。合格サポーターの佐々英流(ササエル)です。主たる活動は、合格小論文の作成支援ですが、広くは、皆様の試験での合格をサポートしています。その一環として、英文法のレシピをお届けします。レシピとは、試験で得点を伸ばすためのハウツー情報のようなものです。今回は、英文法の難題、不定詞のレシピをお伝えします。学校で習う英文法では、イマイチ納得感が低い不定詞の解説にチャレンジします。もちろん、正当な英文法の解説ではありませんが、不定詞を、より深く理解するきっかけになれば、幸いです。
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不定詞は無限詞?
不定詞って、何が一体定まっていないのか、意味不明なネーミングですよね。実は、不定詞に導かれる動詞の形が定まっていない=原形ということのようです。不定詞は、英語で、『infinitive form』と言います。『infinitive』の名詞形は、『infinity』で、無限大(∞)です。こちらの意味を生かして、不定詞ではなく、無限詞と捉えると、わかりやすいのではないでしょうか?
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一般的な不定詞の解説
とにかく、学生にとって、不定詞は難関です。名詞になり、形容詞になり、副詞にもなる、動詞の原形です。とにかく、幅広く使われるんです。一般的な英文法では、不定詞は次のように解説されます。
不定詞には大きく3つの用法があります。
①名詞的用法
主語になる
補語になる
目的語になる
②形容詞的用法
名詞を後ろから修飾する
③副詞になる
目的を表す
原因・理由を表す
さらには、『too~to~』などの不定詞を使った用法が多数存在します。
まさに、英文法のボスキャラ的存在と言えるでしょう。
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ササエル式アプローチ
ササエル式では、発音という視点から、この不定詞に挑んでみます。例えば、『To speak English』をどのように発音しますか?初学者の場合は、
『ツー スピーク イングリッシュ』と発音しますね。ですが、ある程度、英語を話せる人なら、『トゥ スピィK イングリシュ』みたいな発音に変わります。初学者の『ツー』は、口を突き出してはっきり発音されますが、
『トゥ』になるとほぼ口を開けず、舌打ちに近い発音となります。つまり、ほとんど、存在感がないんです。そんな、存在感がない『to』が、重たい意味を持つはずがないですよね。
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不定詞の正体
では、ササエル式の不定詞の正体をご紹介します。ずばり、()です。
え、見えませんでしたか。しっかり、書いてありますよ。『()』だって。
つまり、こういうことです。『To speak English』とは、
『(speak English)』を意味するわけです。『to』によって、続く動詞原形以降を()で括るわけです。『to』には、それ以上の機能はないんです。ですが、()で括ることで、とても、使いやすくなります。その使いやすさが、様々な用法を生んでいるわけです。これが、不定詞の正体です。やっぱり、無限詞と言ったほうが、わかりやすいですね。
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不定詞のレシピ
結局のところ、不定詞が出てきたら、何用法などかなど、考える必要はないんです。ただ、()で括ってしまいましょう。それが、不定詞のレシピです。例を挙げます。つまり、()は、なんにでも使える形に変形する、無限詞なのです。
『It is easy to speak Engkish.』なら、『It is easy (speak Engkish).』と考えればいいわけです。『そりゃ簡単ですよ。(英語をしゃべるのは)』ということです。何用法とか、気にする必要はないんです。自然にやればいいんです。『I bought the book to speak English.』なら、
『I bought the book ( speak English).』と考えればいいんです。形容詞的用法として訳しても、副詞的用法として訳しても、かまいません。
『this car is too expensive to buy.』なら、
『this car is too expensive (buy).』となります。
『この車は高すぎる。(買うには)。』です。学校で習う標準的な訳は、
『この車は高すぎて、変えない。』ですね。でも、やっぱり、変ですよね。否定の語句が入っていないのに、否定で訳すのは。『この車は高すぎる。(買うには)。』のほうが、素直な訳でしょう。そもそも、『too~to~』だから、否定で訳さなきゃなんて考えていたら、英文の聞き取りなんかできないですよね。英語でコミュニケーションをとることを考えれば、『この車は高すぎる。(買うには)。』という、ササエル式の理解が、実用的なのです。『この車は高すぎて、変えない。』という学校で習う訳は、試験で和訳問題が出た時だけ、使えばいいんです
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自分のための英文法
このように、英文法のなかには、試験のための英文法と言えるものがあります。こうしたものは、英語を道具として使う上では、逆に足かせになってしまいます。学校で学んだことでも、実用的でない場合は、自分で使いやすくカスタマイズしてしまいましょう。そうした工夫が、英文法の真の理解につながっていくはずです。
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