私が『合格小論文』に、こだわる理由
私が『合格小論文』にこだわる理由
皆さん、こんにちわ。合格サポーターの佐々英硫(ササエル)です。今回は、私が、『合格小論文』にこだわる理由をお話させて下さい。
『合格小論文』は、本来、誰でも書けるものだからだ。もちろん、実際には、様々な理由により、多くの受験生が『合格小論文』を書けずに苦しんでいる。幸運にも、『合格小論文』の書き方を手にした私は、皆さんにも、『合格小論文の書き方』知っていただきたいと、合格サポーターとして活動を始めた。一人でも多くの受験生に、『合格小論文』の書き方を知って頂き、合格を勝ち取って欲しいのだ。それが、私の夢であり、『合格小論文』にこだわる理由だ。
かくいう私も、かつては、『合格小論文』を書けずに苦しんだ受験生のひとりであった。まずは、私がいかに『合格小論文』の書き方を掴むために、いかなる遠回りを経験したかを共有させて下さい。
システム監査試験を受け始めた理由
会社に入社して間もない時のことだ。部長からこう言われた。『君は、情報処理のシステム監査とか向いてるんじゃないの。』まだまだ、ひよっこの私には、雲の上の資格である。少し当惑する私に、『これから勉強して、とってくれということだよ。』と背中を押していただいた。今の私は、この言葉から、始まったのだ。実に、ありがたいお言葉であった。
基礎力を身に着けた10年
以来、情報処理試験のシステム監査技術者試験は、私にとって、非常に高い目標となった。そもそも、システム監査技術者試験は、情報処理資格者試験の中でも、特に、孤高の試験と言える。情報システム部門の責任者など、トップレベルの人が持つべき資格であり、システムに対する知識に加え、幅広い知見をもつことを要求される。システム監査員とは、深い専門知識、豊富な業務経験と広い見識を背景に、システムの問題点を、様々な観点から、確認する業務を行う専門家なのだ。資格取得のためには、午後の小論文試験において、そうしたレベルに達していることをアピールする必要がある。私の周囲の先輩方も、この資格を持っている人は少なく、会社全体でも、10数名しか、取得出来ていなかった。
つまり、新入社員が、いきなりチャレンジして、合格できる資格ではないのだ。私は、まず、基礎の基礎である、情報システムについての勉強を進め、最下層レベルの資格から、徐々に合格を積み重ねていった。部長のお言葉を頂いて、10年ほどたった頃、ようやく、私も、高度資格の1つであるセキュリティ系の資格を手にするまでになった。システム監査にチャレンジする環境が整ってきたわけだ。私は、一発合格の夢を持って、システム監査試験への申し込みを行った。
システム監査にチャレンジ
システム監査試験には、2つの大きな関門がある。ひとつ目は、午後1という長文の事例問題である。ここで基準点を取らなければ、足切りとなる。つまり、午後2で合格相当の小論文を書けたとしても、不合格になるわけだ。そして、この午後1で、苦戦される受験生も多い。幸いにも、私の場合、現代文の試験の要領で、初回から、対応できていた。
ふたつ目が、私の大きな壁となった、午後2の小論文試験である。この試験は、A4一枚ほどの課題文を読み、さらに設問に従って、小論文を記述していく。私は、この小論文対策として、まずは社内の教育センターを活用した。過去問を使って、小論文を書き、教育センターに、添削を依頼したのだ。すると、いきなり、合格相当との評価を頂いた。これで、かなり自信を持って、本番に臨んだ。しかし、結果は不合格であった、午後1は突破していたが、午後2の小論文は評価はBだった。合格相当の評価Aには、あと少し手が届かなかったものの、数年、受験すれば、そのうち受かると思っていた。
システム監査で10連敗する
しかし、私の考えは、甘かった。現実は、厳しく、何年経っても、合格することはなかった。もちろん、合格するための努力は続けていた。与えられた設問の指示通りに、構成メモを作成してから書くなど、参考書で紹介されている対策は、徹底できていたはずだった。更に、自分なりに練り上げていた、小論文作成プロセスを不合格をもらう度に、見直した。しかし、いくら見直しても、結果が、変わることはなかった。評価は常に、Bのままであった。
システム監査試験は、1年に1回しかない。気が付けば、10年が過ぎていた。そう、かつての私には、『合格小論文』が、どうしても、書けなかったのだ。
新たな気づき
そうした中、なおもあきらめずに、過去問に取り組んでいた時のことだった。私は、ふと、問題文の最後に記載されている決まり文句に目を留めた。
決まり文句として、見れども見えずの状態となっていた1文である。これまで、私は、『あなたの経験と考えに基づ』かない論述していたのだ。私は、実業務においてシステム監査を担当していたわけではなかった。そのため、参考書などで学んだ、システム監査のセオリーに基づいて、論述していた。しかし、これが、失敗の元凶だったのだ。試験官は、システム監査を実務としている人に対して、その実務経験を論述せよと求めているのではないか?少なくとも、実務を行っていると思えるほどの、具体的な記述がもとめられていたのではないか?私は、この気付きに従って、自分の小論文作成プロセスを見直した。先ずは、疑似であっても、実務経験を積むことから始めたのだ。
この頃、社内では、事故が頻発していたこともあり、業務手順を文書化できているのか、文書に基づいて、作業がされているのかを、チェックする活動が、始まった。私は、その事務局に立候補した。そして、品質保証部の方とともに、このチェック現場に同席する機会を得た。このチェック業務は、システム監査員の仕事の一端といえるものであり、私にとって、大きなチャンスであった。
遂につかんだ合格
このように、まずは、実務経験を積むことから始めた試験対策は、即、効果を現した。いや、幸運が重なったと言うほうが、的確であろう。なんと、その年のシステム監査試験では、まさに、私が経験した業務に、近似した内容が、出題されたのだ。私は、実務経験の中で学んだことなどを存分に書き込んだ。その結果、非常にリアルで、具体的な論述となった。不合格を続けていた頃の教科書的な書きぶりからは、大きく変化したわけだ。
果たして、結果は、合格であった。私が、初めて、『合格小論文』を書けた時であった。その勢いを借り、プロジェクトマネージャーやITストラテジストといった小論文がある試験にも、一発で合格していった。これらも、決して担当している業務分野では無かった。だか、自分がこの立場で、業務を担当したら、どう考えるのかを、日常業務の中で、考え続けることで、『合格小論文』を書くための経験値を身に着けたわけだ。やはり、実業務を担当していなくても、担当しているていで、論述することが、肝だったのだ。私は、それを伝える設問文を、10年間見逃し、不合格を続けていたわけだ。
合格小論文の初手
こうして、私は、10年を要したものの、『合格小論文』の書き方を会得した。勿論、実務経験に即して書くという手法は、情報処理試験の小論文においてしか、活用出来ないかもしれない。だが、『小論文で何を書いて欲しいのかは、設問で指定されている』と、捉えるならば、全ての小論文試験に、活用可能なはずだ。
そのような視点で、大学入試などの小論文を読ませて頂くと、多くの受験生が、設問文の指定を、75%程度しか、小論文に反映出来ていない事に、気付いた。つまり、私と同じ過ちを、多くの受験生が、繰り返しているのだ。
『合格小論文』を書くには、まず、設問文が要求している事を100%掴むこと、これが初手となる。この初手なくして、『合格小論文』には、なり得ないのだ。皆様には、私のような遠回りをすることなく、短期間で合格を勝ち取って、頂きたい。それが、私が『合格小論文』に、こだわる理由なのだ。