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寂しく歌う西條和の歌声の変化(22/7)【音楽】

西條和の歌声は、22/7(以下ナナニジ)メンバーの中で、特徴ある哀愁漂う歌声、ウィスパーボイスで台詞や歌を歌いこなしているメンバーである。

ナナニジメンバーの中で、西條和に匹敵するようなウィスパーボイスのような歌声で歌っているメンバーはいないようだ。強いて言えば四条月が西條和のような歌声を聴くことができるかもしれない。

そのような西條和の特徴的な歌声が生かされているナナニジの曲は数多くあるが、「ムズイ」もその中の一曲と言えるだろう。


ライブによる「ムズイ」の西條和の歌声

5thシングル「ムズイ」は西條和の緊張感ある台詞から始まる。

大人達は簡単に言うけど・・・
私にとっての希望って
どこにあるの?

西條和は、自分に囁き問いかけるように、静かに語っていた。西條和他のメンバーは力強く歌い西條和とは、対照的な歌声となっている。静的にささやく西條和に対し、動的に力強く叫ぶ様に歌うナナニジメンバーという、対称的な関係を作り上げている。

そのため、西條和のウィスパーボイスのような囁きの魅力がより脚光を浴びるようになり、逆に、メンバーの力強い歌声によるメッセージが強調されるようになれているともいえるように曲が構成されているのかもしれない。

22/7「ムズイ」5thシングル"ムズイ"
発売記念スペシャルライブ 2020

22/7「ムズイ」Anniversary Live 2020

22/7「ムズイ」Anniversary Live 2021

2022年以降の西條和の歌声

2022年、新メンバー加入後、西條和の歌声、台詞に変化を感じる人は数多いのではないだろうか?

それまで西條和の歌声は自分に対し囁くように静かに語るウィスパーボイスのような声で台詞や歌詞を歌いこなしていた。

しかし、2022年新メンバー加入以降、西條和の意識の変化か演出によるものかはわからないが、自分に対し語り囁く歌声から、観客(や新メンバー)に対し、訴えかけるように力強いウィスパーボイスのような歌声へと変わっている。それは、LIVE TOUR2022_”14”にはその変化がみられ、22/7 ANNIVERSARY​ LIVE​ 2022 にてその力強い歌声は確立されたように感じる。

それまで、西條和の歌声は、静と動の相対する対称性を曲の中に作り上げていたように見えたが、新メンバー加入後、西條和の歌声は、ナナニジメンバーを引き連れるべき役割となる歌声へとなっているように感じるものもある。

『ムズイ 』※追加公演※ 22/7 LIVE TOUR 2022 "14" @Zepp DiverCity(TOKYO) (2022.04.20)

22/7 ANNIVERSARY​ LIVE​ 2022 『 ムズイ 』(2022.10.22)​

22/7「ムズイ」ANNIVERSARY LIVE 2024

おわりに

河瀬詩は『ムズイ』の曲について次のように語っていた。

「ムズイ」は
初めてみんなと
協力してパフォーマンスを作り上げた
最初の曲でもあるので
自分の成長を感じる曲でもあります
パフォーマンスは
サビのフリがすごく特徴的だったりとか
パってセリフに切り替わったりとか
すごくドラマチックな展開が続くので
生きていくのが辛いとかそういう気持ちを
受け取りつつも
パフォーマンス自体にも注目してもらって
かっこいい私たちを
見てもらえたら嬉しいなって思います

22/7 ANNIVERSARY LIVE 2022 の1日目(22日)夜公演

この、河瀬詩の『ムズイ』に対する気持ち・考えと共通する意識が西條和にもあったのだろうか。その意識が歌声の変化を導き出したのかもしれない。

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