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伏線を潜ませるアイドルのミュージックビデオ 22/7(ナナニジ)

アイドルのミュージックビデオは、一作品にストーリーがつくり上げられているものが数多い。数作品を超えたストリー性が読み解けるようなシリーズ物のミュージックビデオはあまり見ない。

秋元康プロデュースデジタル声優アイドルグループ22/7(ナナニジ)は、いくつかのミュージックビデオがある。ナナニジも同様に一作品によってストーリーが完成する作品となっている。しかし、一部には、作品を超えた関係性が垣間見えるパフォーマンスや背景に伺うことのできる、ミュージックビデオがある。

公式に詳細な内容を発表された記事は確認できていないため、詳細は不明だが、いくつかの関係性を推測できる。


1.ミュージックビデオ間に潜むキーポイント

ナナニジで発表されたミュージックビデオで、覗き見ることができるフィルム、窓、バンドについては一つのミュージックビデオでそのストーリーが終始していない。
いくつかのミュージックビデオを超えてそのつながりを見ることができる工夫やキーポイントが潜ませていると思う。


2.背景に出てくるフィルムは何を意味しているか?知っている人はいるんだろうか。

10thシングル「神様だって決められない」

「神様だって決められない」のミュージックビデオでは、フィルムが背景に出てくる。キャラクターは静止しており、変化しているのは、背景と歌詞のテロップだけとなっている。
歌詞を印象的に訴えかけているミュージックビデオとなっている。
始めから終わりまで、フィルムが垣間見えるが、そのフィルムが何を意味しているのかよくわからない。

10thシングル「神様だって決められない」
10thシングル「神様だって決められない」

9thシングル「曇り空の向こうは晴れている」

しかし、伏線として想起することができるのは9thシングル「曇り空の向こうは晴れている」のミュージックビデオにある。それは、学校の中での映画研究部に表れるカメラのフィルムにつながるものを考えることができないだろうか。

9thシングル「曇り空の向こうは晴れている」
9thシングル「曇り空の向こうは晴れている」
9thシングル「曇り空の向こうは晴れている」
9thシングル「曇り空の向こうは晴れている」

公式に、説明したものはまだ確認できていないことから、あくまで推測にすぎないが、「曇り空の向こうは晴れている」から「神様だって決められない」へのひとつのストーリー性をフィルムに置いているのかもしれない。


3.西洋建造物をうかがえるアーチ窓の形が共通している2つのミュージックビデオ

12thシングル「後でわかること」

12thシングル「後でわかること」で、キャラクターメンバーは窓の中にいるその窓はアーチ窓となっている。

12thシングル「後でわかること」
12thシングル「後でわかること」

13thシングル「YESとNOの間に」

13thシングル「YESとNOの間に」とキャラクターメンバーのダンスの舞台もアーチ窓となっている。

13thシングル「YESとNOの間に」
13thシングル「YESとNOの間に」

正確な窓の形は異なるものの、両方ともアーチ窓となっている。


4.ナナニジメンバーが静止している「後でわかること」とダンスして動いている「YESとNOの間に」にある対比

「後でわかること」はキャラクター動かない静止画となり背景がシーンによって変化していくミュージックビデオとなっている。一方で「YESとNOの間に」はダンスミュージックビデオとなっていることから、「後でわかること」と「YESとNOの間に」の間で静と動の相対する関係性を示されていると言えるかもしれない。


5.ギターを弾くピックの存在、2つのミュージックビデオでみせるダンスポーズとバンド演奏

14thシングル「ロックは死なない」のアニメ版ミュージックビデオでは、バンド演奏を行ったものとなっている。
しかし、ナナニジはバンド活動に対しては積極的に関心を示していた。冠番組「計算外」ではナナニジバンドを組み、ライブで演奏をしている。

ところで、改めて見返すと、バンドに関連するものやダンスポーズをナナニジは行ってきている。

12thシングル「後でわかること」

まず、目にとまったのが、「後でわかること」のワンシーンのこちら

12thシングル「後でわかること」

何描いた三角形となっているのだろうか?宝石だろうか?それとも、バンドを意識するのであれば、ギターを弾くときに使うピックをデザインしたのだろうか?

ここに、バンドへとつながる伏線がひかれていたのかもしれない。

13thシングル「YESとNOの間に」

13thシングル「YESとNOの間に」

13thシングル「YESとNOの間に」のダンスシーンでは、曲のはじまりにギターを弾く印象的なポーズがある。

14thシングル「ロックは死なない」

このポーズは、14thシングル「ロックは死なない」のダンスの中にギターを弾くポーズが取り入れられている。

14thシングル「ロックは死なない」

そして、14thシングル「ロックは死なない」のアニメ版ミュージックビデオは、バンド演奏をパフォーマンスしたミュージックビデオになっている。

14thシングル「ロックは死なない」
14thシングル「ロックは死なない」



まとめ

ナナニジで発表されたミュージックビデオで、覗き見ることができるフィルム、窓、バンドについては一つのミュージックビデオでそのストーリーが終始していない。
いくつかのミュージックビデオを超えてそのつながりを見ることができる工夫やキーポイントが潜ませていると思う。

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