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ミュージックビデオと物語論的視点、乃木坂46『17分間』を見る【音楽】

アーティストあるいはアイドルによるミュージックビデオを物語論的にみると、また面白い。物語に流れる時間というものは、ジュネットによると物語言説、物語内容、物語行為(語り手)があるらしい。

ミュージックビデオの物語論的視点

歌の場合では、楽曲の歌い手による歌声がパロールとなり、歌詞によってえがかれるラングに物語行為、物語言説と物語内容に分類することができるのかもしれない。

さらに、ミュージックビデオのある楽曲となると、楽曲によるラングに対し、もう一つレイヤーが加えられて、動画内にある物語言説と物語内容が重ねられたものとなり、一つのミュージックビデオに3つの物語が進められていることがある。

乃木坂46「17分間」のミュージックビデオについて

例えば、乃木坂46『17分間』のミュージックビデオは、一度に3つのテクスト(物語)が流れるものとなっていることが分かりやすい作品となっている。

歌詞によるテクストは、バスで学校に通う男の子の恋話のようなストーリーとなっている。

一方で、ミュージックビデオによるテクストでは、これから中心的に活躍していく乃木坂46の5期生の女の子達に「叶えたい夢」とは何かを問いかけ、夢を書き込んだ歯車で一つの時計を作り上げていくストーリーとなっている。

そして、楽曲を歌う乃木坂46の5期生によって歌うというストーリー(テクスト)が作り上げられれる。


歌詞と動画によって描かれる世界観が全く違っているが、それを見事に調和させるための橋渡しとなっているのが音楽(楽曲)となるのかもしれませんネ。


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